木の家 No.98
4世代7人と猫5匹が暮らす「木の家」
木の家 | 2016.12.6
福岡県大野城市、福岡の中心部から車で30分程の場所にある住宅地。博多駅や空港へのアクセスの良さから人気の高いエリア。W邸が建つその場所には、もともと奥様のご実家である木造家屋が建っていました。Wさんの家づくりは、ちょっとしたきっかけで始まったといいます。
現在、ご家族7人+猫5匹が暮らすWさんご一家。そのご家族構成は93歳になられる奥様のおばあちゃん、ご両親、Wさんご夫妻、中学生の息子さんと3歳の娘さん、そして、それぞれ別々に飼っていた猫が集まって5匹。
今回は、Wさんご夫妻と、ときどきお母様にも加わっていただきながらお話をお聞きしました。
Wさんと無印良品の家との出会いは10年程前にさかのぼります。
「初めて無印良品の家を見たのは、東京出張中に立ち寄った無印良品 有楽町 店内のモデルハウス。玄関ドアの横に商品と同じ値札が付いていたのが印象的でした。その頃は家を買うなんて遠い先のことで現実味はありませんでしたが、なんとなく良い家だなと思って見ていました」と話すご主人。
また、奥様は「私も主人も昔から大の無印良品ファンなんです。家具や雑貨はほとんど無印良品で揃えていました。結婚するとき、お互いに同じ無印良品のものをたくさん持っていてちょっと困りましたけど(笑)。当然、無印良品の家にも興味がありましたが、家を建てるなんて夢のまた夢。まさか自分たちが買えるなんて思ってもみませんでした」と話します。
そんなWさんご夫妻に転機が訪れたのは3年ほど前のこと。
「ファイナンシャルプランナーと保険の相談をしていたときに、たまたま住宅ローンの話しになり、今の自分たちがどのくらい借り入れができるか試算してもらいました。その金額を見ると住宅購入も不可能ではないのかもしれないと思ったんです。それで一気に気持ちが盛り上がって、勢いで無印良品の家の“初めての家づくり講座”に参加しました(笑)」(ご夫妻)。
初めての家づくり講座に参加したことで、より具体的な資金計画や家を建てるまでにやるべきことが明確になったというWさんご夫妻、プランニングと同時に土地探しを始めました。
「当初は土地の購入費用も含めての資金計画だったのですが、なかなか予算や条件に合う土地が見つかりませんでした。それで母に相談したところ、この家(ご実家)を壊して建て替えれば良いんじゃない?と言ってくれたんです。それで、住宅購入がより現実的になりました」という奥様。
「でも、最初に両親に無印良品の家を紹介するときは勇気がいりましたね。一生懸命、性能の良さやコンセプトを説明しました」(奥様)。
「いろいろ聞いたけどやっぱり倉庫にしか見えなかったです(笑)」(お母様)。
また、ご主人はこう話します。「どうせ家を建てるならこれから数十年、家族が安心して暮らせる頑丈な家をつくりたいと思っていました。その点で無印良品の家なら大丈夫だろうと思いました」。
その後、完成現場見学会や入居者宅見学会にも数多くご参加いただきました。
「ホームページの施工例も隅から隅まで見て参考にしました。実際に無印良品の家を建てた方のブログやインスタグラムもよく見ていました。プランニングで一番に考えたのが、祖母が快適に過ごせるようにしたいということです。階段の端でつまづかないように位置を変更したり、細かい修正を重ねていきました。また、祖母は草花が大好きなので、小さくても手入れができる庭をつくりたいと思いました」(奥様)。
「プランニング中は、家族みんながいろいろ意見を出し合うので、喧嘩になることもよくありましたよ(笑)」(奥様)。
こうして完成したW邸の間取りは、1階にリビング、ダイニング、キッチン、水まわり、個室が2部屋。南側の一番日当たりが良い部屋はお祖母様のため、もう一つの個室はご両親の部屋になっています。玄関やキッチンにはお母様の意見も取り入れられているのだとか。
「玄関とリビングを仕切る壁の高さにはこだわりました」(お母様)。
「キッチンの収納が足りるか心配でしたが、実際には問題なく家族全員分の食器などを収めることができました」(奥様)。
2階は吹き抜けを囲むように回遊式になっていて、フリースペース、ワークスペース、寝室とクローゼットがあります。
フリースペースはセカンドリビングのように使用。Wさんご夫妻は普段ここで過ごす時間が多いのだとか。ワークスペースは奥様と息子さん用。
「15歳の息子がこの開放的な空間で寝て、私の隣で勉強してるんですよ(笑)。以前は、自分の部屋にこもってゲームをしていることが多かったですから」(奥様)。
「家族7人で暮らしてみて、この家の包容力はすごいなと実感しています」と語るご主人。
奥様はこう続けます。「実は最近まで、私の妹夫婦とその子供が里帰り出産のため、一時的に一緒に住んでいたので総勢10人でした(笑)。それでもぜんぜん圧迫感を感じませんでした。もちろん、多人数で暮らすには多少の工夫も必要で、お互いの生活リズムを乱さないように気配りはしています」(奥様)。
「子供にとっても良い環境です。2階にいても1階で遊ぶ子供の様子がわかるし、いつも家族の誰かが見ていてくれるので、安心しているようです。テレビの音が気になったりとか、多少のことはありますけど、そんなデメリットを上まわるメリットを感じることができています。この家に住んでから、自分自身のいろんなこだわりが抜けていきました(笑)」(ご主人)。
「家族が多いので、家の中が散らかることもあります。でも片付けやすいのが良いですね」と奥様、また「気密性が高くて、エアコンが良く効きますね。電気代は一番高いときでも1万3千円くらい。今までの半分以下になりました。冬が楽しみです」とも。
「今後も間仕切りをつくることなく、今のような暮らし方をするだろうなと思います。もともとあまり物を持たない生活をしていましたが、この家に住んでそんな暮らし方が定着しました。大人数のわりにはスッキリ暮らせていると思います」(ご夫妻)。
最後にご主人は、「本当に快適な家です。まわりにも無印良品の家が増えていったら嬉しいですね」と語ってくれました。