木の家 No.19

個室、和室、吹き抜け、一室空間を実現させた二世帯住宅

木の家 | 2008.11.18

背後に広々とした水田が広がる、緑豊かな環境。愛媛県伊予市郊外に建つF邸は、Fさん家族とご主人のご両親が暮らす「木の家」の二世帯住宅。玄関も別々に設けられ、それぞれの生活スペースを分離した独立性の高いプランニングになっています。

■建物概要
ご住所:愛媛県伊予市
竣工年月:2008年9月
建築面積:109.30㎡(33.06坪)
延床面積:163.96㎡(49.59坪)
■ご家族構成
ご夫婦+お子さま+ご主人のご両親

「無印良品のお店でチラシを見て、無印良品が家を扱っていることを初めて知り、それでモデルハウスを見に行ったんですよ」。それが一昨年の2月のこと。実は、この時は既に、他社でFさんとご両親の二世帯住宅のプランがほぼ出来上がっていて、あとは契約だけという状況でした。「でも契約直前に工務店にアクシデントがあり、家づくりは振り出しへ。気持を新たにして、気になっていた『無印良品の家』をもう一度訪れました。『木の家』のカタログには二世帯住宅のモデルプランはなかったけれど、話を聞くと私たちの希望にも対応できることが分かり、『無印良品の家』を含む数社に同条件で提案をお願いして、結果的には『木の家』の二世帯住宅のプランに決めました」。ご両親は個室を希望していたので、1階部分を和室、寝室とリビングダイニングとして計画し、残りの1階スペースと2階を、吹き抜けでつながる一室空間にしてFさん家族が使っています。キッチンとダイニングも2階です。

Fさんはモデルハウスに足を運ぶことで家づくりの情報収集をしていたそうです。現地でスタッフから教わることは多いし、大切な知識も増えていく。さらに資料を熟読してまた出向く。「ネットや雑誌に載っているスペックだけで判断するのではなく、快適さを体で実感することが重要だと思います。私はモデルハウスに3時間くらい居ますからね。『無印良品の家』のモデルハウスは明るくて、冬でも温かかった。6歳の長男が裸足になって笑っているし、理屈抜きに気持良い。この気持良さは他社のモデルハウスにはなかったですね」。以前はいわゆるシンプルモダンで外に閉じたギャラリーのような家が良いと思っていたというFさん。「でも家族は日々成長していく。自分はそういう家を求めているのではないと考えるようになりました。開放的で家族がつながりあえる家が良い。一つの空間でお父さんが読書をして子どもが宿題をしている。家とはそういうものだと思って育てば、個室が欲しいなんて言わなくなるんじゃないかな」。取材時にはまだご入居されていなかったご両親も間もなく引っ越しの予定だそうです。

F邸は、南側の大開口は前面道路に面していますが、建物の景観や開放性が損なわれないようにブロック塀は設けていません。「最初は人通りが気になったけど、暮らしてみると平気なものですね。開口に面した吹き抜け1階は、ソファでお酒を飲みながらテレビを見る特等席ですし」。大きな空間で家族の気配を感じながら大画面テレビを楽しむ。Fさんは施工中、毎日、現場に足を運び、基礎の上に立って完成後の暮らしぶりを想像していたそうです。