
「人気の知恵TOP3」から考える暮らしの知恵(最終回)
団地から考える暮らしの知恵100 | 2025.5.30
第五十回
「人気の知恵TOP3」から考える暮らしの知恵(最終回)
2020年4月に第一回のコラムがスタートし5年間。長らく続けてきましたこの「団地から考える暮らしの知恵100」コラムですが、毎回2つの知恵を提案し、ついに50回目を迎えることができ、100個の知恵をご紹介することができました。
これまでに約5万人の方にご愛読いただき感謝申し上げると共に、これまで人気だった知恵を振り返り、最後の100個目の知恵をご紹介したいと思います。
それでは早速、人気だった知恵TOP10~4を見ていきましょう。
※直近1年間(2024年4月〜2025年3月)のWEBサイトにアクセスされた毎月の閲覧数(PV)の集計を元に算出しています。
<TOP10〜4>
10位 「団地のコンセントの位置」から考える暮らしの知恵(2022年4月)
9位 「団地のまど空調」から考える暮らしの知恵(2022年12月)
8位 「キッチンアレンジ」から考える暮らしの知恵(2024年12月)
7位 「4段ベッド」から考える暮らしの知恵(2023年12月)
6位 「持ち出せる畳」から考える暮らしの知恵(2024年10月)
5位 「団地の玄関ドア」から考える暮らしの知恵(2021年11月)
4位 「団地の壁の使い方」から考える暮らしの知恵(2021年5月)
となりました。
2024年の直近の知恵はもちろん、2021年に発表した、懐かしい知恵もランクインしました。それではいよいよTOP3を見てみましょう。
<TOP3〜1>
3位 「畳を凹ませないすべる家具」から考える暮らしの知恵(2022年8月)
2位 「涼」から考える暮らしの知恵(2020年8月)
1位 「外したふすまの居場所」から考える暮らしの知恵(2021年4月)
どれも3年以上前から読まれている知恵がTOP3を占めました。
そして人気第1位の「外したふすまの居場所」から考える暮らしの知恵は、群を抜いて1万オーバーの閲覧数となりました。長らく読んでもらえる「団地の知恵」ができたことは本当に嬉しいことです。このTOP3を改めてご紹介し、TOP1の知恵には、さらに新しいアイデアを考えてみたいと思います。
<暮らしの知恵TOP3 「畳を凹ませない、すべる家具」から考える暮らしの知恵>
人気第3位になったのは、「畳を凹ませないすべる家具」から考える暮らしの知恵(2022年8月)です。
3年前に発表したアイデアですが、暮らしの中であるあるの「家具の重さで畳が凹む」という、誰でも経験したことのある出来事が、みなさんの共感を得たのではないでしょうか。
アイデアは少しふざけた内容ですが、家具の脚がピンポイントで畳を凹まさないように、家具の脚に「ソリ」を付けて表面積を広くするアイデアは現実的に効果がありそうです。さらに重たい家具も「畳の上を滑っていく」という、これも経験したことがある人が多い事象だったのではないでしょうか。
筆者も小さい頃に、靴下を履いて、畳の上で足を滑らせてスケートをしているふりをして遊んだことを思い出したのがこのアイデアの原点になっています。
<暮らしの知恵TOP2 「涼」から考える暮らしの知恵>
人気第2位になったのは、「涼」から考える暮らしの知恵(2020年8月)です。
こちらはさらに、さかのぼること5年前に発表したアイデアになりますが、もはやファンタジーです笑。とにかく暑い・・そんな5年前の8月に意識朦朧の中、もう部屋の中全部プールにしてしまえ!という乱暴な考えのもと描いたものになります。
実際にはあり得ない「あったらいいな」ですが昔、家族で行った海水浴のどこか懐かしい感じと、団地のノスタルジックな雰囲気が、うまく融合してみなさんを惹きつけるイラストになったんだと思います。ちなみに何の役にも立たない知恵ですね笑。
(下階への水漏れの恐れがあることはできませんし、魚類の飼育は他の方への配慮をお忘れなく!笑)
<暮らしの知恵TOP1 「外したふすまの居場所」から考える暮らしの知恵>
そして、人気第1位になったのは、 「外したふすまの居場所」から考える暮らしの知恵(2021年4月)です。こちらは4年前に発表したアイデアですが、群を抜いて多くの方に見られており、直近1年間でも1万PV数になっています。
この「外したふすまをどこに収納しておけば良いのか・・・」という誰しもが経験する団地あるあるが、共感を生んだのだと思います。
加えてコロナ禍の中、テレワークという日常が広がり、外したふすまで、テレワークスペースが作れるんじゃないだろうかという発想が生まれ、妄想でありながら、イラストだけ見ると、何だか本当に作れそう・・・という気にさせてくれる不思議な魅力を感じます。
これはまさに、筆者が、「団地から考える暮らしの知恵100」で表現したかったことが知恵とイラストで融合できた一番良い事例になったと思います。
そして最後の知恵として、この「外したふすまの居場所」を改めて見直し、新しいパターンのアイデアを考えてみたいと思います。
<暮らしの知恵TOP1 「外したふすまの居場所」から考える暮らしの知恵>
4年前のアイデアでは、「テレワークスペースにふすまを組み合わせる」というものでしたが、新しい組み合わせとして、シンプルに「テント風」にふすまを組んでみてはどうでしょうか。「お家キャンプ」で過ごすのにちょうど良さそうです。
また「テント風」に加えて「小屋風」にも組むことができそうです。
子どもたちの秘密基地のように遊び場として機能しそうです。
最後に、現実的なアイデアとして、外したふすまを重ねて、ヘッドボードにしてみてはいかがでしょうか。
写真の花見川団地商店街2F「団地の暮らし体感ルーム」の事例では、外したふすまに布をかけてヘッドボードにアレンジしています。さらに、外したふすま4〜6枚重ねて奥行きを作ることで、本当のヘッドボードのように、シェードランプや、目覚まし時計、携帯の置き場所も作ることができそうです。
今回、50回目を迎え、最後の「団地から考える暮らしの知恵100」となりましたが、
いかがでしたでしょうか。
団地という小宇宙での暮らしから、どうやったら団地ならではの理想的な住み良い暮らしができるだろうか、を真剣に考え、そうしてできたアイデアを新しいMUJI×URのプランや新しいパーツ開発に活かすということが少なからずできたのではと思います。
団地という小宇宙というと、ファンタジーな感じがしますが、(実際「団地から考える暮らしの知恵100」のアイデアの半分はファンタジーでしたが笑、)最後に、「外したふすまを重ねてヘッドボードにする」という、一番まともな、すぐにでも実践できる知恵で締め括れてよかったです笑。
それではまたどこかでお会いしましょう。
ご愛読いただきありがとうございました。