無印良品のインテリアアドバイザーに聞く「夏の夜の眠りを快適にするファブリック(生地製品)選び」
みんなでつくる住まいの手引き | 2026.7.10
「みんなでつくる住まいの手引き」では、快適な暮らしに役立つ知識や住まいを長持ちさせる適切なお手入れ方法をお伝えします。あなたも一緒に「賢い住まい手」を目指しましょう。
今回のテーマは「夏の夜の眠りを快適にするファブリック選び」。寝苦しい熱帯夜がつらいこの季節、ぜひ見直してほしいのが、肌に触れるファブリック(生地製品)です。 無印良品のインテリアアドバイザーのまみさんに、選び方のコツをお聞きしました。
1.無印良品の家の住まい手に聞いた「夏の睡眠と寝具」事情
2.夏の寝苦しさの正体は「肌へのまとわりつき」
3.お風呂まわりのファブリックも夏仕様に
4.眠りの質を変える「パジャマ習慣」
5.まずは枕カバーから。寝具の生地選び
6.夏のファブリックのお手入れ
7.夏の夜も快眠。おすすめの無印良品アイテム
1.無印良品の家の住まい手に聞いた「夏の睡眠と寝具」事情
夏の夜に寝苦しさを感じている方は、全体の8割以上という結果になりました。同時に「寝具を生地の種類で選ぶ」という方も8割を超え、みなさんの関心の高さがうかがえます。一方で、眠るときの服装は「パジャマ」が半数を超えたものの、着古した服をパジャマ代わりにしている方も4割近くいらっしゃいました。
(アンケート:2026年6月インスタグラムにて実施)
Q.夏の夜は寝苦しさを感じますか?

Q.寝具は生地の種類などで選んでいますか?

Q..眠るときの服装を教えてください

Q.眠るときの暑さ対策を教えてください(フリー回答)
・氷枕
・接触冷感の掛け布団/ゆるくて風が通るパジャマ(5分袖&膝下丈)
・ひんやり寝具
・窓を少し開けて扇風機を回す
・エアコンをつける
2.夏の寝苦しさの正体は「肌へのまとわりつき」
暑くなると、お客さまとの会話でも「ジメジメ感が気になる」という話題が多いというまみさん。
その原因の一つが、肌が生地と触れる際の感触です。汗ばんだ際に生地が肌に密着することが不快感につながります。睡眠の際も、寝具に使われている生地との相性が不快感のもとになるんです。
「生地の種類や織り方で、寝心地が大きく変わります」とまみさん。寝具は毎日肌に触れるものだからこそ、心地よいもの、自分に合うものを知っておきたいですね。
3.お風呂まわりのファブリックも夏仕様に
おやすみ前のバスタイムも、生地の選び方で快眠につながります。お風呂あがりに使うアイテムを夏仕様に切り替えてみてはいかがでしょうか?
バスマットは「綿麻」がおすすめ
夏のバスマットは、麻の入ったものがおすすめ。綿麻は綿と比較すると乾きが早く、衛生的です。
「綿麻のバスマットなら、足裏がサラサラして気持ちよく、ご家族で連続して使ってもサラッとした状態を維持できます。素足に触れるものなので、夏は乾きやすさで選ぶといいですよ」

タオルは薄手にして、洗濯頻度を増やす
お風呂上りに使うタオルは、ガーゼや薄手のものを選んでこまめに洗うのがポイント。また、小さめのタオルを使うのがまみさん流なのだとか。
「私はフェイスタオル程度の薄手のタオルをバスタオル代わりに使っています。ふきとりが物足りなければ2枚使う、という感じです。お洗濯の際も乾きが早く、かさばらないので楽ですよ」

4.眠りの質を変える「パジャマ習慣」
「人に見られることもないから」と、着古したTシャツをパジャマ代わりにしている、という方はいませんか?アンケートでも、約4割の方が「着古した衣類を使っている」という結果でした。
実は、一般的なTシャツは肌に密着しやすく、寝汗をかくと不快感のもとになってしまいます。
眠るときの衣類は、翌日の体調にも影響しやすいアイテム。だからこそ、生地選びにこだわりたいところです。
「昔は、出かけるわけでもないしパジャマなんて意味がないと思っていたんです(笑)。ところが、パジャマに変えてみたら睡眠の質が全然違う!気分の切り替えにもなって、ちょっと幸せな気分になります」
夏のパジャマにおすすめの生地
①サッカー織・ワッフル織・楊柳(ようりゅう)
表面に細かな凹凸のある生地は、肌に当たる面積が少なくサラッとした着心地が持続します(写真はサッカー織)。

②軽めの綿素材(ガーゼなど)
吸湿性と通気性があり、汗を素早く逃がしてくれます。まみさん自身も、楊柳織のガーゼのパジャマを春先から秋まで愛用しているそうです。
③サテン生地
蒸れにくくひんやりとした感触で、心地よい生地です。
5.まずは枕カバーから。寝具の生地選び
寝具というと、枕カバー、布団カバー、タオルケット、敷きパッドなどさまざまありますが、どれも睡眠中はずっと肌に触れるもの。涼しく感じられること、そして清潔を保つことが心地よい眠りの第一歩です。
とはいえ、すべての寝具を一気に買い替えるというのはお財布にも優しくないですし、なかなか勇気がいるもの。そこでまみさんがおすすめするのが「枕カバーから試すこと」です。
「枕カバーは顔が当たる場所なので、生地の違いをいちばん実感しやすいアイテムです。価格も手頃なので、複数の生地を試してみるといいかなと思います。気に入った生地が見つかったら、ほかの寝具も同じ生地で揃えてはいかがでしょうか?」

夏の寝具におすすめの生地
①サッカー織・ワッフル織
表面が凸凹で、肌に触れる面積が少ないものは寝具にもおすすめです(写真はワッフル織)。

②麻(リネン)
吸湿性があり、肌触りもサラッとして心地よい素材です。
見落としがちなベッドパッド。汗かきさんは「ウール混」がおすすめ
ベッドパッドとは、マットレスとベッドシーツの間に敷くパッドのこと。汗や湿気を吸収したり、寝心地を調整する役割があります。直接肌に触れるものではありませんが、素材によっては湿気がこもり、ジメっと感じる場合もあります。
まみさんがおすすめするのはウールの入ったもの。ウールは吸湿性と同時に湿気を吐き出す性質があるため、さらっと感が続きます。汗をかきやすい方には特におすすめです。
「ポリエステルは湿気を吸ってくれるものの、吐き出す機能がないのでジメッとしやすいんです。ウールは体温調節もしてくれるので、1年中気持ちよく使えます」
Q.麻のアイテムはお値段が高いので少し躊躇します。
確かに麻のアイテムは、ポリエステルなどの化学繊維と比べると少し高額ですよね。ただ、耐久性もあって長持ちするので、実はコスパがよいアイテムなんです。
「私は無印良品の麻の寝具を使っているんですが、もう5年以上使い続けています。1年あたりのコストに換算すると、2,000円ほど。こう考えると意外とコスパがいいんです。使うほど肌になじむところもお気に入りです」
6.夏のファブリックのお手入れ
汗ばむ季節は、どうしても洗濯の回数が増えますよね。だからこそ、ファブリックは「乾きやすさと洗いやすさ」で選ぶのがポイントです。「麻は乾きが早いので、大きめの寝具でも比較的気軽に洗えます。枕カバーのような小さなものは毎日取り替えています。毎日替えるのが大変であれば、裏返して使う、というのも手です」
部屋干しは「平行干し+風の通り道」がポイント

干し方にもひと工夫。洗濯物は平行に並ぶように干しましょう。洗濯物と洗濯物の間に「風の道」ができて乾きやすくなります。そして、この時期大活躍なのがサーキュレーター。風の道を通るように置けば、さらに早く乾きます。
「例えば、ピンチハンガーに四角く囲うように干してしまうのはNG。中に風が通りにくくなってしまいます。洗濯物は同じ向きにそろえて“風の道”をつくるのがコツです」
7.夏の夜も快眠。おすすめの無印良品アイテム
まみさんおすすめの夏の夜も快眠できるファブリックをご紹介します。
肌離れが良くさらりとした夏に適したガーゼ素材です。綿はオーガニックコットンです。パジャマとしても使えます。
隙間と凹凸を作った生地で風通しと肌離れの良さを実現しました。綿はオーガニックコットンです。
凹凸のある織にすることで、肌にはりつかず、さらりとした使い心地に仕上げました。
格子状の凹凸が特長のワッフル織り。立体的な織りにより凹凸感を出すことで、やわらかな肌触りに仕上げました。
天然ウールを中わたに使い、厚みのある仕様で寝心地を考えました。ウールは吸水性と、湿気を放つ放湿性に大変優れ、ベッドや布団の表面をさらっと保つのに役立ちます。
お話を聞いた人:
無印良品 インテリアアドバイザー まみさん
無印良品インテリアアドバイザー歴13年。インテリアコーディネーター、キッチンスペシャリスト、整理収納アドバイザー1級、整理収納アドバイザー2級認定講師。
建築設計、リフォームアドバイザーを経て無印良品へ。日々お客様とお話しながら暮らしの提案を行っている。お店のおたよりでも暮らしのヒントを連載中。自宅はグリーン優先の部屋だが、いつかハリネズミを飼って癒されたい。










