団地にプラスもうひとつの空間
団地再生物語 | 2018.12.18
2012年に大阪でスタートしたMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは7年目を迎え、今年は首都圏・中部・九州で合計3団地の新しい団地が登場し、6つの新プランが発表されました。
合計で全国44団地・51プランの展開となり、2019年1月26日(土)から入居の申込受付が開始されます(一部団地を除く)。 MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、団地の良さを見直し、優れた部分を上手に生かしながら、そこに無印良品が積み重ねてきた知恵や工夫をそっと掛け合わせて、これまでにない賃貸住宅をつくる活動です。賃貸に愛着を持って長く丁寧に住みつないでいくことが、これからの日本の暮らしのスタンダードになってほしいと考えています。
リノベーションで大切にした部分は変わりません。「壊しすぎず、つくりすぎない」。陽当り・風通しといった団地本来の良さを残しながら、本当に必要なものだけを加えていく。そして、賃貸住宅であっても、住む人が自分の暮らしに合わせて間取りを自由に編集できるような住まいを提案していきます。
今年度は、「もう一部屋ある住まい」と「コンパクトな暮らし方」の新プランが登場しました。
今回は「もう一部屋ある住まい」をご紹介します。
本城西団地(福岡県北九州市)では、以前のコラム「団地にインナーバルコニーをつくる」でご提案したサンルームのある暮らしが、MUJI×UR Plan49で実現しました。また、コラム「団地に縁側のある暮らし」でご提案した縁側のある暮らしがMUJI×UR Plan50で実現しました。
MUJI×UR Plan49 内と外をつなげるサンルーム
もとの間取りは3DK、66.5m²のファミリータイプで、間取り全体は正方形に近く、間口が大きくなっています。陽当たり風通しが良さそうです。キッチンが北側にあり、ダイニングスペースと離れているところが課題でした。
今回のリノベーションでは、寝室は落ち着いた空間として独立をさせて、バルコニー側の中心部をサンルームとして使えるように床をタイルにし、リビングとつなげています。また、キッチンは南向きとしてダイニングと繋がるようにし、収納の壁をとることで、料理をしながらリビングも見えるようにしています。
サンルームには観葉植物を置いて鑑賞できるスペースとすることができます。
サンルームとリビングは暮らし方によって半透明ふすまで繋げたり仕切ったりできます。
バルコニーからの光と風が通り抜ける開放感のある間取りになっています。
MUJI×UR Plan50 部屋とバルコニーの間に縁側があるくらし
もとの間取りはMUJI×UR Plan49と同じ3DK、66.5m²のファミリータイプです。
今回のリノベーションでは、寝室・リビングとバルコニーの間に縁側(えんがわ)を設けています。縁側と寝室の間には半透明ふすまを入れたので、部屋を仕切ったりつなげたりできます。仕切ることで縁側が緩衝になり外と内の空間をつなげています。暑い夏には日差しを遮って、寒い冬でも寝室の寒さが和らぎます。キッチンを移動して、もともとキッチンのあったスペースをダイニングとしています。
デスクを置けばちょっとした書斎に。季節の良いときはくつろぐスペースにも出来そうです。
半透明ふすまを開けて繋げたり、閉じることで別空間にできます。
キッチンは対面キッチンに。背面は壁面収納にすることで十分な収納がとれます。
団地の暮らしを豊かにする「プラスもう一つの空間」のある暮らしはいかがでしょうか。
今回ご紹介した暮らし方だけでなく、ご自身の暮らし方によってさまざまな使い方が考えられそうです。
今回ご紹介したリノベーション住戸は、本城西団地(福岡県北九州市)にて、2019年1月26日(土)モデルルーム公開、入居募集開始の予定です。
入居の応募詳細情報は、2019年1月上旬に発表予定です。無印良品の家ホームページや無印良品の家 Facebookでもご案内しますので、ご期待ください。