広い間口いっぱいの明るい一体空間
団地再生物語 | 2015.12.22
今回のコラムでは、前回に引き続き、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトの新プランをご紹介します。神戸に今年から新たに加わった「新多聞団地(神戸市垂水区)」で、3タイプの間取をリノベーションしました。今回はそのうち2プランをご紹介いたします。
明るいLDKの中心に対面キッチン
新多聞団地(神戸市垂水区)の、MUJI×UR Plan26(43.37m²)です。
以下は、リノベーション前の間取りです。3Kの間取りで、バルコニー側に3部屋があり、それぞれが独立をしていました。
以下がリノベーション後の間取りです。
バルコニー側に3つの部屋と3つの窓があるという魅力を活かすために、この3つの空間をひとつの空間としました。キッチン、ダイニング、リビングがそれぞれ窓に面して配置することで明るく、気持ちの良い空間になりました。
壁に向いていたキッチンを、ダイニングに向いた対面キッチンとし、間取りの中心としました。明るいキッチンでダイニングやリビングと一体となって料理をすることができます。キッチンの奥行きの幅が通常よりも深いため、料理の作業場が広く使えますし、ハイスツールを置いてカウンターでの食事をすることもできます。
キッチンの後ろには小天井があり、その下に無印良品のユニットシェルフを置けるようになっていて、このユニットシェルフの置き方や高さを変えることで、緩やかにリビングとキッチンを仕切ることもできます。
キッチンは組合せキッチン、洗面はオリジナル洗面台、浴室は、これもオリジナルユニットバスと、設備にそれぞれMUJI×UR共同開発パーツを入れています。
麻畳でつながる、明るいLDK
新多聞団地(神戸市垂水区)の、MUJI×UR Plan28(39.93m²)です。
以下がリノベーション前の間取りです。2DKで、バルコニー側にダイニングキッチンと和室、反対側にもう一つ和室があります。それぞれが独立した部屋になっています。バルコニー側と反対側にそれぞれ窓があるので、上手に工夫すれば光と風が気持ちよく通りそうです。
以下が、リノベーション後の間取りです。
和室と和室を仕切っていた押入れの壁を取り払い、空間を抜くことで南北の風通しを良くしました。また、この押し入れだった部分の床に麻畳を敷いて、南北の部屋に一体感をだして、広さとつながりを感じさせる空間になっています。
水まわりは、あえて一部に壁をつくることで、洗面脱衣室を広げゆとりをもたせました。お風呂はオリジナルのユニットバスを採用。また、洗濯機置き場はキッチンにすることで、効率的な家事動線をつくりました。
キッチンは対面式として、後ろの壁面に収納が設置できるようにすることで、収納量を確保しています。
シンプルで機能的な既存の建具は白く塗装し、そのまま残しています。また、寝室の一部の壁にはガラスが入っていて廊下に光を通しています。また、飴色に変化した木部を古さの魅力として残しています。
いかがでしょうか。神戸の新多聞団地の2つのプランはコンパクトな間取りですが、間取りや素材の工夫によって広がりをもたせています。広がることで陽当たりや風通しも確保しています。また、古い部分を丁寧に残しながら、新しい部分をつくっているところも見どころです。
今回ご紹介したリノベーション住戸の入居募集は、2016年1月30日(土)に開始します。詳細情報は1月上旬に発表予定です。
無印良品の家ホームページや<無印良品の家Facebookでもご案内しますので、ご期待ください。