#4 誰もが訪れたくなる「ライブオフィス」を実現

コラム

#4 誰もが訪れたくなる「ライブオフィス」を実現

2026.07.02

【連載】無印良品とつくるオフィス

コラム

#4 誰もが訪れたくなる「ライブオフィス」を実現

エネルギー、コンサルティング、デジタルテクノロジーを専門として、脱炭素に向けた取り組みの推進やカーボンフリー電力の社会実装を担う株式会社JERA Cross(以下:JERA Cross)。

2026年春の本社移転において当社と共創し、人の集いやコミュニケーションを促進する「ライブオフィス・JERA Cross日本橋」が新本社内に誕生しました。

本業とする「GX(グリーントランスフォーメーション)」や「循環・サステナブル」などをテーマに、国産木材やリサイクル材を使用した新たな空間「ライブオフィス・JERA Cross日本橋」について、本社移転プロジェクトを担ったJERA Crossの森下あずささんと徳丸里歩さん、そして当社担当の森下雅裕と渡部奈保に、本プロジェクトに込めた想いやこれからの期待などについて話を訊きました。

JERA Cross 人事本部 森下あずささんとコンサルティング本部 クライアントパートナー徳丸里歩さん

心地よさと機能を兼ね備えた、繋がりを育むオフィスへ

―移転プロジェクトがスタートした理由や狙いを教えてください

森下さん:2023年の設立当初は数名でしたが、現在は従業員100名を超えるまでに成長しました。以前のオフィスが手狭になったことや、より多様なお客さまと共創したり、私たちが担うGXを体現できるオフィスの実現に向けて移転プロジェクトがスタートしました。

徳丸さん:移転プロジェクトチームは部署を超えて社内の5名ほどで結成され、方針として次の3つの柱を最初に掲げました。

①クライアント・パートナーが来たくなるオフィス
②新しい価値を生みだすために、創意工夫を試すことができる工房
③クールよりもホット、冷静よりも情熱、格好良さよりも地に足のついたあたたかみを感じられるオフィス

社員同士の交流や社外の方々との共創を目的にしており、誰にとっても過ごしやすい明るく開放的な空間にしたいと考えていました。

 

―新たなオフィスづくりのパートナーに、良品計画を選んだ理由を教えてください

森下さん:2025年9月に、良品計画と当社の親会社である株式会社JERAによる合同会社MUJI ENERGY(ムジエナジー)が発足しました。小規模分散型太陽光発電によってムジエナジーが創出した再生エネルギーによる環境価値を、当社が無印良品の店舗などに提供されているところから共創が始まったと考えております。そのようなご縁もあって双方のチームを知っていく中で、良品計画と新たなオフィスづくりでも共創したいとチームで話をしていました。

徳丸さん:それに加えて、私たち自身が無印良品のファンということもありました。一般的なオフィスというと無機質なイメージがありますが、自分たちの職場を無印良品からイメージするあたたかな印象の空間にしたらどのようになるのだろうと、すごくワクワクしました。

開放感と素材感を感じられるエントランス

 

―空間づくりはどのように進みましたか?

森下(雅):JERA Crossの移転プロジェクトチームの皆様から、移転の目的やコンセプトをお聞きしました。また空間デザイン室が大切にしている空間や商品づくりの思想をお伝えしました。

森下さん:その際に聞いた、木材へのこだわりや環境に関する森下(雅)さんの想いを鮮明に覚えています。ものすごい熱量でした(笑)。私たちも資源の循環や木のぬくもりを大切に考えていましたので、とても共感すると同時に、私どものコンセプトとの親和性も感じて安心しました。

渡部:私が最初に驚いたのは、「JERA Crossのこの空間をどんどん活用してください」という言葉でした。

徳丸さん:今回の空間づくりの主語を”当社”ではなく、お客さまも含めた”私たち”と捉えていました。一緒につくり上げていくからこそ、この場をぜひ使い倒してほしい——そんな想いを込めた言葉でした。

森下(雅):その一言からこの空間をどのように面白くしていこうかと考えました。ご要望のひとつに、ワークショップやセミナーといった多様なイベントで活用できる「ステージ」と「ステップベンチ」がありました。国産材活用はもちろん、ステップベンチにはデニムの端材を活用した素材を使用するなど、デザインとマテリアル、そして機能にこだわりました。

可動式のステップベンチ

ベンチ背面にはデニムの端材を活用した

渡部:以前のオフィスにお邪魔して、どのようなシーンでどのような活用がされているかなどのリサーチも徹底しました。新たな空間では、コミュニケーションやイベント利用など、より多目的に便利に活用できる必要性を実感しました。

森下(雅):以前のオフィスにはおやつ等が置いてある共有スペースがあったので、気軽にコミュニケーションが取れる場があり、とても良いなと感じました。そんな場を拡大させたいと思い、さまざまなコミュニケーションが取れるようにカウンターやソファースペース、大きなテーブルを設けるなど、場所ごとに機能を持たせました。

徳丸さん:最初のご提案時から、木やグリーンの取り入れ方、そして空間の使い方など、全員が納得の内容でした。移転プロジェクトチームはもちろん、上長を含め社内の反応も良くとてもスムーズに進みました。

森下さん:2025年9月頃にこの空間づくりがスタートして、オープンが2026年4月で半年ほどのプロジェクトでした。そのため短工期でご負担をかけてしまったように思ったのですが…。

渡部:限られた時間で決定すべき事項も多く大変な面はあったかと思いますが、JERA Cross様の意志決定がとにかくスピーディで助かりました。そのご協力もあって実現できました。

コミュニケーションが取れる空間をちりばめた

大胆に木材を取り込んだ大テーブル

 

余白と柔軟性を残し、会社の成長と共に皆で育てていく空間に

―空間づくりでこだわったポイントやお気に入りを聞かせてください。

徳丸さん:空間の真ん中に置かれた、丸太やウッドチップのオブジェが象徴的でとても気に入っています。オフィスにいながら、リアルな自然が感じられます。

森下さん:国産材やデニムの端材や、循環やサステナブルを意識した素材など、一つひとつにストーリーがあるところが良いですよね。その一つひとつの点が線となり面となって、空間全体に大きな物語が生まれます。それがすごく嬉しいです。

渡部:ミーティングを重ねるなかで大きく変わったのは、席数でした。当初は席数を多く設定していたのですが、よりオープン感・開放感を出したいというお話や、余白を残して柔軟性のある空間にしたいとのことで、席数をかなり減らしています。

徳丸さん:そこも大きなこだわりですね。完成しきらないオフィスと言いますか、会社の成長とともに皆で育てていく場にしたいという想いでした。

森下さん:これから使い方もいろいろ変わると予測されますので、余白と柔軟性はとても重要なポイントでしたね。また総務の視点で言いますと、お客さまをお迎えする造作の受付台とその先に広がるグリーンの景色もお気に入りです。木材を余すことなく使うという「山の木っ端」シリーズの木材チップが前面に張られ、その裏面は多様な道具をしまっておける鍵付きの収納ボックスになっているんです。デザイン的な良さだけでなく、とても機能的で便利で有難いです。

森下(雅):オフィスのレセプションになる空間のためのデザインと、機能の両立にはこだわりました。お客さまが来た時にJERA Cross様が大切にしている理念が空間で伝わるよう心がけました。また社員の方へ向けても自然の素材を活用した心地よい空間を意識しています。ただあくまでも働く場であることを重要視し、エリアごとに電源を配置するなど、PCを使ったコミュニケーションを円滑に行えるようにしました。

「山の木っ端」をつかった唯一無二のしつらえ

手入れのしやすいフェイクグリーンと木材

 

―空間の活用がスタートして皆さまの反応をお聞かせください。

徳丸さん:「ここに住みたい」や「ここで仕事したい」という、良い反響ばかりがたくさん届いています(笑)。

森下さん:11階が執務スペースで10階がこの「ライブオフィス」なのですが、ふらりとこの空間に来てリラックスしたり、気軽にミーティングをしていたり、すでにいろいろな形で活用してもらっています。

徳丸さん:カフェのような空間でもありますので、ランチでの利用もとても多いです。社員同士がとても楽しそうにここで食事をしていて、私自身もここでのランチが一つの楽しみになっています。

森下さん:誰もが知っている無印良品を展開する良品計画がデザインした空間ですので、すごくモチベーションアップに繋がっています。「来たくなるオフィス」や「GXを体現するオフィス」を実現することができ、移転後に実施したアンケートでも社員からの満足度がとても高かったです。

 

―これからどのように活用したいと考えていますか?

徳丸さん:個人的には、お客さまを招いてドリンクを片手にカジュアルなミーティングをしたいです。会議室とはまた違った雰囲気で話をすることができますので、よりコミュニケーションがしやすいと思います。

森下さん:当社と協業するお客さまが、ここで仕事ができるくらいの場にしていきたいです。新しいカタチのシェアオフィスみたいな勢いです(笑)。それによって事業が加速していきますし、多様な価値が生まれていくと考えています。その拠点となる場になったら良いですね。

徳丸さん:その意味では、良品計画のお客さまにもぜひお越しいただきたいです。それによって当社とも新しい繋がりが育まれて、思いもよらないコラボレーションが実現されるかも知れません。そのような関わるすべての人や会社にとって、新しい繋がりを生んで好影響をもたらす場にしていきたいです。

森下さん:イベントもさらに増やしていきたいです。すでに全社集会やワークショップなどは実施していますが、広報イベントや採用イベントなども積極的に開催したいですね。この空間はリクルーターの方にも興味を持ってもらえそうなので、どのような反響があるか今からとても楽しみです。採用面の効果にもとても期待しているところです。

徳丸さん:余白と柔軟性のある空間ですので、これから皆で楽しみながら活用して育てていきたいです。現時点では想像もつかない、いろんな可能性や広がりがあると感じています。

 

誰もが訪れたくなる「ライブオフィス・JERA Cross日本橋」がこれからどのように進化し、この場からどのようなアイデアや価値が生まれ育まれていくのか、とても楽しみですね。

左から森下(雅)、徳丸さん、森下さん、渡部