都会に住みたい15,000人の「あったらいいな」をかたちにしたリノベーションが完成しました。02

地方もいいけど、やっぱり都会に住みたいプロジェクト | 2023.10.26

 都会に暮らしたい人に向けて2022年11月より開始したプロジェクト「地方もいいけど、やっぱり都会に住みたいプロジェクト」に参加いただいた約15,000人の「あったらいいな」をかたちにしたリノベーションが完成しました。

 コロナ禍による社会情勢の変化により、在宅時間の増加・テレワークの普及・衛生意識の高まりなど、私たちの暮らし方は大きく変わりました。出社しなくても仕事ができる環境が整い、都会での密集を避けることを考えて、地方移住や2拠点居住などが叫ばれるようになってきました。一方で、出社が必要だったり、買い物が便利、人と会いたい、など利便性を重視して都会に住みたい・住み続けたい方々もいます。
 本プロジェクトでは、マンションリノベーションにフォーカスをして、より多くの「やっぱり都会に住みたい」方々とコラムやアンケートを通じてコミュニケーションを行い、都会で暮らしを楽しめるリノベーションアイディアについて、間取や仕様・そこで使用される建具やパーツといった部分まで、みなさんと一緒に考えました。

前回に引き続き、その考えを実現したリノベーションの1つをご紹介したいと思います。

リノベーション前の間取り

リノベーション後の間取り

Compact Renovation

元々の面積は52㎡で、家族暮らしには少しコンパクトな広さのお部屋です。ここに高性能リノベーション「MUJI INFILL 0」を行うことでコンパクトでもファミリーが豊かに暮らしをおくれるお部屋をつくりました。これをCompact Renovation(コンパクトリノベーション)と呼んでみます。

Compact Renovationで大切にした5つの考え方をご紹介します。

1 理想の暮らしはひとつじゃない

 理想の暮らしはひとつではありません。家族構成や趣味、時代や季節、さらには天気によっても、さまざまな要素が常に変化しています。それなのに住まいが固定されてしまったら窮屈ではないでしょうか。自分でカスタマイズできる空間があったら暮らしは自由になりそうです。
今回は、自由に空間をカスタマイズできる暮らしのパーツとして、引戸を採用しました。広く使いたい時は引戸を大きく開けて、仕切りたい時は閉めることができます。また、風通しも開き方によって調整できます。

リビングとダイニングとキッチン、寝室まで繋げられる

リビングとダイニングとキッチン、寝室まで繋げられる

無印良品のスチールユニットシェルフを間仕切収納としています。間仕切りとして目線を遮ることができます。広く使いたい場合は、間仕切収納を移動させることができます。

高性能断熱材(画像は別物件)

また、間取りに可変性をもたせるには、住まい自体の断熱性能が重要になります。断熱性能が高ければどんな間取りでも快適な暮らしができそうです。この住まいにも、高性能リノベーション「MUJI INFILL 0」を採用していますので、もちろん高性能断熱材や複層ガラスインナーサッシを採用し、快適な温熱環境を実現しています。

2 寝室は小さく、夢は大きく。

寝室は小さくしてベッドと収納のみの空間としました。主寝室は一般的に6畳くらい、子供部屋は一般的に4.5畳くらいと言われていますが、「寝る」と「収納する」だけであれば、そこまでは必要ないかもしれません。寝室を小さくすることでリビングを広く使うことができます。

3 いつも清潔に

いつでも使いやすいように洗面所を機能的にしています。

暮らしのパーツとして、洗面上部にルーバー天井を設けています。石鹸や洗剤などの小物をストックするだけでなく、グリーンをかけてアクセントとしたり、ハンガーをかけられるので仮干しにも使えそうです。また、洗面台横にちょっとした段差を作ることで、小物を置いておくことができます。洗面台の下には収納を入れることができ、タオルなどをストックできます。

4 ここなら勉強できるのに

リビングに繋がるスペースの一部をワークスペースとできます。カフェのように賑やかな環境で勉強したい場合は引戸を開けて、静かに集中したい場合は引戸を閉めて使用することができます。気分によって引戸を開けたり閉めたりすることで、快適に仕事や勉強をすることができそうです。

5 あらゆる場所にしまってみる

収納を工夫しました。木軸壁の厚みを利用した収納やコンクリード壁の厚みを利用した収納、洗面所のルーバー天井も収納として使用できます。段差を上手に利用することでものをしまうだけでなく、空間のアクセントとして、インテリアを楽しむこともできそうです。

木軸壁の厚みを生かした壁収納

洗面所の上部にある木製ルーバー天井

キッチン横にあるコンクリート壁の厚みを生かした壁収納

いかがだったでしょうか。
のべ15,000人の多くの方々にご参加いただいたプロジェクトが実現いたしました。皆さまのご意見を参考にさまざまなアイディアを取り入れています。
こちらのCompact Renovationでつくったお部屋の見学会も行っています。実際に採用されたアイディアをご覧いただけますので、ぜひご参加ください。

こちらのお部屋の見学会を開催中 >