都会に住みたい15,000人の「あったらいいな」をかたちにしたリノベーションが完成しました。

地方もいいけど、やっぱり都会に住みたいプロジェクト | 2023.10.13

 都会に暮らしたい人に向けて2022年11月より開始したプロジェクト「地方もいいけど、やっぱり都会に住みたいプロジェクト」に参加いただいた約15,000人の「あったらいいな」をかたちにしたリノベーションが完成しました。

 コロナ禍による社会情勢の変化により、在宅時間の増加・テレワークの普及・衛生意識の高まりなど、私たちの暮らし方は大きく変わりました。出社しなくても仕事ができる環境が整い、都会での密集を避けることを考えて、地方移住や2拠点居住などが叫ばれるようになってきました。一方で、出社が必要だったり、買い物が便利、人と会いたい、など利便性を重視して都会に住みたい・住み続けたい方々もいます。
 本プロジェクトでは、マンションリノベーションにフォーカスをして、より多くの「やっぱり都会に住みたい」方々とコラムやアンケートを通じてコミュニケーションを行い、都会で暮らしを楽しめるリノベーションアイディアについて、間取や仕様・そこで使用される建具やパーツといった部分まで、みなさんと一緒に考えました。

今回は、その考えをかたちにしたリノベーションの1つをご紹介したいと思います。

リノベーション前の間取り

リノベーション後の間取り

Compact Renovation

元々の面積は52㎡で、家族暮らしには少しコンパクトな広さのお部屋です。ここに高性能リノベーション「MUJI INFILL 0」を行うことでコンパクトでもファミリーが豊かに暮らしをおくれるお部屋をつくりました。これをCompact Renovation(コンパクトリノベーション)と呼んでみます。

Compact Renovationで大切にした5つの考え方をご紹介します。

1 理想の暮らしはひとつじゃない

 理想の暮らしはひとつではありません。家族構成や趣味、時代や季節、さらには天気によっても、さまざまな要素が常に変化しています。それなのに住まいが固定されてしまったら窮屈ではないでしょうか。自分でカスタマイズできる空間があったら暮らしは自由になりそうです。
今回は、自由に空間をカスタマイズできる暮らしのパーツとして、光を通す引戸を採用しました。広く使いたい時は引戸を大きく開けて、仕切りたい時は閉めることができます。また、風通しも引戸の開き方によって調整できます。

引戸を閉めた場合

引戸を開けた場合

無印良品のスチールユニットシェルフを間仕切収納として天井に突っ張りパーツを使って固定しています。間仕切りとして目線を遮ることができます。広く使いたい場合は、間仕切収納を外すことができます。

また、間取りに可変性をもたせるには、住まい自体の断熱性能が重要になります。断熱性能が高ければどんな間取りでもすべての部屋で快適な暮らしをすることができそうです。この住まいには高性能リノベーション「MUJI INFILL 0」を採用していますので、もちろん高性能断熱材や複層ガラスインナーサッシを採用し、快適な温熱環境を実現しています。

高性能断熱材

2 寝室は小さく、夢は大きく。

 寝室は小さくしてベッドと収納のみの空間としました。主寝室は一般的に6畳くらいと言われていますが、「寝る」と「収納する」だけであれば、そこまでは必要ないかもしれません。枕元の壁に段差を設けることで時計やスマホなどを置くことができます。寝室を小さくすることでリビングを広く使うことができます。

3 いつも清潔に

  玄関廊下に洗面所を配置して、いつでも清潔にできるようにしました。

廊下のもつ機能は一般的に移動のみですが、廊下に洗面台を置くことで、廊下に機能性が足されて無駄な部分が少なくなります。また暮らしのパーツとして、洗面上部にルーバー天井を設けています。石鹸や洗剤などの小物をストックするだけでなく、ハンガーをかけられるので仮干しに使ったり、身だしなみを整えたりもできます。洗面台の下にはポリプロピレン収納を入れているので、タオルなどをストックできそうです。

4 ここなら勉強できるのに

 ワークスペースを工夫しました。木に囲まれた空間でなら、仕事や勉強がはかどりそうです。暮らしのパーツとして、木囲いを設けました。
 引戸で仕切ることができますので、場合によっては洗面や廊下まで一体的に使うこともできます。

家具との組み合わせでワークスペースにできる

家具や引戸をなくせば寝室と一体的に使うこともできる

5 あらゆる場所にしまってみる

 収納を工夫しました。先ほどの間仕切り収納や、洗面所のルーバー天井に物をしまうことができます。また、今回は玄関の上框部分も収納としています。散らかりがちなよく使う靴を置くことができて玄関がスッキリ見えそうです。

いかがだったでしょうか。
のべ15,000人の多くの方々にご参加いただいたプロジェクトが実現いたしました。皆さまのご意見を参考にさまざまなアイディアを取り入れています。
こちらのCompact Renovationでつくったお部屋の見学会も行っています。実際に採用されたアイディアをご覧いただけますので、ぜひご参加ください。

このように、少し手狭かなと思われるお部屋でも、リノベーションの工夫次第で広々と豊かに暮らせるかもしれません。リノベーションをご検討中の方は、ぜひ物件探しからご相談ください。