郊外の商店街に住むことができたら

団地まるごとリノベーション | 2022.4.19

大規模な団地の多くには、商店街施設があることをご存知でしょうか。
元来、団地が建設された当初(1950年~1970年頃)、日常生活に必要なものが、団地内で手に入るということを目的につくられました。当然、建設当初は、郊外型のショッピングモールや大型スーパーもありませんし、そもそも一家に一台自家用車という時代でもありません。地産地消が当たりまえの時代において、地元(団地内)の商店街はまさに命の源そのものでした。そしてその商店街の多くは「住宅付き店舗」という形態で、1階の路面店のすぐ上の2階に住みながら商売をすることができました。

その後、次第に団地内の商店街は徐々にシャッターが下りている店舗が目立つようになります。団地自体の空家の増加に加え、ショッピングモールや大型スーパーが増え、週末は家族連れで車で出かける、そんなライフスタイルが一般的なファミリーの日常となったのも原因の一つと考えられます。一見すると団地内の商店街は、その役目をもはや終えたかのように見えますが、高齢化した住民や、長く住み慣れた地域の住民にとっては、まだまだ身近な存在として地域に寄り添い、店主も2代目、3代目と世代を引き継いで存続している商店街もあります。

一方で、建築的な視点でこの「住宅付き店舗」を見たときに、じつはとても興味深い建築物といえます。そして、この「住みながら商売をする」という、過去のものと思われていたスタイルは、郊外地域の活性化の切り札として、新しい役目を担おうとしています。

そして、コロナ禍の昨今の日常が、さらにそのスタイルを後押ししています。

いま、コロナ禍を経て、withコロナへと日常がシフトしようとしています。毎日、通勤するのではなく、自宅でテレワークをしたり、近所のカフェなど気に入った場所でモバイル機器を駆使しながら、場所を選ばず仕事をすることが当たりまえの日常になってきています。
一方で郊外の商店街では、空いている店舗も多くあり、シャッター街になってしまっているところもあります。人が行きかう場所が活用されていないのは、もったいないことです。

そこで、例えば、郊外の商店街にある、「住宅付き店舗」に住んでみたらどうでしょうか。
店舗なので「小商い」が出来そうです。たとえば本業をしながら、普段通勤に使っていた時間を利用して、または土日限定で小商いをしても良いかもしれません。また、店舗として使わず、その地域を活性化するような活動スペースとしてや、普通の住まいでは置けないような機材を置いたり、趣味のスペースや大きな倉庫として使いたいということでも良さそうです。
郊外だからこそ自宅に広いスペースを持てるのならば、普段やってみたいと思っていたことや、夢をかなえることができるのではないでしょうか。

そんな郊外の商店街にある、「住宅付き店舗」での暮らしについてみなさんにお聞きしたいと思います。

アンケートは終了しました

実施期間:2022年4月19日(火)~4月26日(火)午前10時まで
たくさんのご回答ありがとうございました。