団地で若者が活躍する

コラム | 2019.10.29

以前のコラム「団地の広場でマーケットを開く」では、団地の広場を活用する新しい提案をしました。世界の数多くの国々では、マーケットは身近な買い物の場所であり、日常的な場として存在しています。チェーンストアよりも親しまれている場合もあり、週末にはマーケットに買い物に行く習慣があるところもあります。東南アジアでは毎日夜に夜市が開かれ、キッチンがない家などでは、夕食は夜市でするところもあります。
つまり、マーケットはイベントではなく日常であり、その地域の習慣や文化として根付いているのです。また、出店している店は個人で出していることが多く、それが何百と集まることで大きなマーケットを構成しています。そして出品されるものもその地域性を大きく反映されており、見た目にも特色が出てくるので、訪れる人の楽しみのひとつになります。

団地には、高齢者が数多く住んでいる場合があります。課題としてあげられるのは、買い物や食事です。足腰が弱くスーパーマーケットに行きずらい、あるいは料理をあまりしない・ほとんどしないといったこともあります。食事は1日3回であれば、年間で1,000回以上になります。とくに高齢男性の1人暮らしにそういった課題がありそうです。

この課題を解決するために、企業がさまざまな取り組みをはじめています。
団地内にコンビニエンスストアを出店し、そこで生活必需品を買うことができたり、団地の近くの店舗が、移動販売車で定期的にお店を開いたり野菜を売ったりしています。ただ、単体での取り組みであると、場所や規模の問題で継続するのが難しい場合があるようです。

住まいのすぐ近くに買い物ができる場所があるというは、住民にとってとても助かる仕組みです。何かよい方法を考えて効果的に継続させる方法はないでしょうか。

例えば、団地でまずは小さくはじめる商売「小商い」を学生が行うのはどうでしょうか。
社会貢献をしたい、商売をやってみたい、大学や専門学校の研究・授業の一環として実践したい、そんな学生がいれば、さまざまな活動に参加できます。そして、その学生が運営する小商いの店舗を数多く集めればマーケットを開くことができます。マーケットは仮設なのでリスクが少なくなり、比較的気軽に出店できると考えられます。食材や特産品や自分たちの手作り品など、売るものにはさまざまな可能性があります。学業に紐付けた商品だとなお良さそうです。

さらに、そこが料理を提供できる場になれば、フードコートとしても機能され、料理をしない人にとっての日常の憩いの場、地域住民の情報交換や安否確認の場として使われるかもしれません。もちろん学生をサポートする仕組みが必要です。
また、その学生たちが団地の1室にシェアして住むことが出来れば、家賃を抑えて団地暮らしを体験できます。周辺住民との交流も深まるでしょう。社会勉強にも繋がります。団地ならではの「住む」「働く」「楽しむ」が実行できそうです。

いかがでしょうか。日本ではあまり馴染みのないマーケットを若者が団地で開くことで、新しい団地活性化の可能性がありそうです。それが長続きできれば、イベントが日常となり、その団地の特長となるかもしれません。
みなさんはどう思いますか。ぜひご意見をいただければと思います。