ひと手間を楽しもう。団地で自由にペイントができる部屋

団地再生物語 | 2016.3.1

以前、コラム「Paint It Yourself!」でDIY(Do It Yourself)はハードルが高くても、自分の好きな色に塗るPIY(Paint It Yourself)ならDIYの初級編としてチャレンジしやすいのではないか、というお話をしました。
今回、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトで手がける、神戸の「落合団地」では、住む方が好きな色で自在に壁をペイントすることができ、自分だけのカラーのお部屋をつくれるプラン、MUJI×UR Paint Planが登場します。

「MUJI×UR Paint Plan」と命名されたこの住戸は、MUJI×URのキッチンやユニットバス、麻畳が設置されたリノベーション住戸に、あえて塗装をしないまま入居募集を行い、ご入居いただく方に自由に好きな色を塗っていただき、退去時の原状回復義務は免除されるというものです。

このMUJI×UR Paint Plan は「MUJI×UR団地リノベーションといえば白」というイメージを打ち破り、ご入居者の好みの色を壁やその他に塗装できてしまう画期的な住戸ですが、だからといって本当に白以外の色を全面的に好き勝手に塗って「いい感じ」に仕上げるのはかなり高等テクニック、といえます。

そこで、あくまで全体は「白」を基調としながら、ポイントで好きな色を使うという定番テクニックがおすすめです。今回は、そのケーススタディをしてみましょう。

 

1.一部の面だけポイント色をペイントする

MUJI×UR団地リノベーションの住戸は、「古くても、まだ使えるもの、味のあるものは積極的に残す」というデザインコンセプトを採用しているために、写真のように、もともとあった木部がそのまま残してあることが多々あります。そのため、写真のように、壁の木部で仕切られた部分のみを好きな色に塗ってしまう手法です。
これなら、かなり思い切った色でも、いえ、むしろ思い切った色の方が、面白い効果が出せそうです。

 

2.全体に同じトーンでペイントする

同じく、木部などで仕切られた部分を好きな色で塗るのですが、もう少し範囲を広げていく手法です。大きく部屋のイメージが変わってくるでしょう。

応用として、同じグリーンでも濃さを変えて塗ってみると、変化にとんだリズム感が出て、「自前」ならではのオリジナリティを楽しめそうです。

いずれにしても、このように「面」をポイントで塗る場合は、思い切った色を選べるのが楽しいところですが、色の種類はあまり増やさない、ということがコツとなります。

 

3.壁以外もペイントする

最後に、壁だけではなく、木部や床、場合によっては手持ちの家具まで同一色に塗って、統一感を出そう、という例です。この手法は、上ふたつと異なり、思い切った色ではなく比較的抑えた色を使いながら、空間全体で白との対比を楽しむことができます。

しかし、いくらDIYより敷居が低いとはいえ、「塗る」についても学校の「図画工作」の水彩画しか経験ないし・・・という方もいらっしゃると思います。
まず基本を知ったうえで、自分なりの思い切った冒険をしてみるのもいいかもしれません。
今回ご紹介した以外のさまざまな色使いの知識や、塗装そのもののテクニックを学んでいただく、実際の部屋を使ったワークショップの開催などのフォロープランも今後予定しています。

このような、賃貸住宅でありながら、自分の好きな色にペイントできる住宅について、皆さんはどのように考えられますか。ぜひご意見をお聞かせください。

MUJI×UR団地リノベーションの部屋を自分の好きな色にペイントできる、このMUJI×UR Paint Planは、2016年3月6日(日)より入居募集を予定しています。
2月27日(土)~3月5日(土)まで、このモデルルームの内覧会を実施中です。
詳しくはこちらをご覧ください。(URホームページへ)