「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

# 24 ミルクちゃんのコツ ~親子で団地を楽しむ~

2020年 2月 24日

# 24 ミルクちゃんのコツ ~親子で団地を楽しむ~

□ 2月13日、くもりのち晴れ。鼻歌うたいながら日記を書く。

新生活のシーズンだから、“お部屋探し”の文字をたくさん見かけるなあ。わたしには愛するこの部屋があるから引っ越しは考えてないけど、いろんな物件や間取りを見るのは楽しい。
この前はみずいろちゃんのUR物件探しを手伝って、去年は友達がくらしている団地をたくさん見に行って、思うことは“やっぱり団地って良いな”ってこと。古くてもきれいで、ていねいに手入れされていて、風合いがなつかしくて。

今日はまたひとつ、団地でくらしている友達の家に遊びに行ったんだ。
しばらく前に同じ職場で働いていたミルクちゃんの家。出会ったときからお腹が大きくて、産休に入ってからはご無沙汰だったんだけど、この前駅を歩いていたら偶然ばったりすれ違って、きゃあって盛り上がった。
「あおちゃん、ひさしぶり! 会えてうれしい!」
笑ったら花が咲いたみたいにまわりの空気をぱっと明るくするミルクちゃんが懐かしくて、しばらく立ち話した。URの白鷺団地に旦那さんと息子くんの3人でくらしてるんだって!
「よかったら、今度うちに遊びに来てよ。息子と遊んでほしいな」
ええっ、行く行く行きたい! というわけで、仕事がお休みだった今日、行ってきました白鷺団地。

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平日のお昼間の白鷺団地は静かだけど、住んでる人が歩いていたりベンチで休んでいたりして、なんとなく居心地が良い。棟にサギのイラストが描かれてあるのも楽しい。
「いらっしゃい!どうぞー」と笑顔で迎えてくれたミルクちゃんと、もうすぐ1歳半になる、みるくん。よたよた歩いてご機嫌で、とっても元気な男の子。
みるくんへのお土産に、無印良品の刺繍工房で刺繍してもらったハンカチを渡した。よだれも涙もいっぱい拭いてね。
「よかったねえ」とみるくんを抱っこするミルクちゃんはすっかりお母さんの顔だった。
「いまからお散歩に行こうと思うの。あおちゃんもいっしょに行こう!」

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ぽかぽかあたたかくて風もなくて、薄い水色のきれいな空と団地が段々になって並ぶ景色がとっても良くて、ほんとうに春みたいな、気持ち良い昼下がりだった。
ベビーカーに揺られているみるくんは、きらきらした目で流れる木々や車を見つめてうれしそう。
団地って小さな街のようで、子どもといっしょでも散歩しやすいんだな。車通りが少なかったり、歩道もきちんとあるもんね。
「日中は家で子どもとふたりですごすことが多いから、散歩の時間が私にとっても良い気分転換になるんだ。みるといっしょに電車を見たり、砂で遊んだり、子どもの目線で見るとなにもかもが新鮮で、いろんなことに気づいたりするの」
「いつもの公園で、休日はパパと3人で遊んで、みんなでクレープを食べるのが好きなんだよね」と照れ笑うように教えてくれたミルクちゃん。わたしまで心がぽっとあたたかくなった。
ぞうの小さなすべり台。まるい砂場。クレープを食べるときに座る、茶色いベンチ。毎日ミルクちゃんとみるくんが遊ぶ公園は、穏やかなやさしい時間が流れてたな。

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ここでくらすことに決めた理由は、ミルクちゃんの旦那さんが小さいころ団地に住んでいて、団地の良さを知っていたからなんだって。みつけた部屋はリノベーション物件で、新築みたいにきれいだった。
「近くのUR賃貸ショップなかもず駅前で、アドバイザーさんが詳しく教えてくれたよ」とミルクちゃん。そういえば、UR団地って物件によっては子育て割っていう家賃がおトクになる部屋もあるんだよね。団地は子育て世帯にぴったりなんだ。いいなあ。
「公園がたくさんあったり、季節の花が咲いてたり、通りすがりのおばあちゃんが話しかけてくれたり。私、この団地がとても気に入ってるよ」
そう言って笑うミルクちゃんはとてもしあわせそうだった。そばではいつのまにかみるくんがすやすや眠っていて、わたしもとってもしあわせな気持ちになった。

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金剛駅で降りた帰り道、なんとなくもうちょっと歩きたくなって、遠回りして家まで歩いた。知らない道を歩くのも好きだけど、知っている道をいつもよりゆっくりと歩いてみたくって。目に入るひとつひとつを確かめながら歩くと、つぼみを待つ桜の木とか、このあたりに住んでるっぽい野良猫とか、赤い南天の実とか、いままで気づかずに通り過ぎてたものに気がついた。
散歩中はゆっくり考えごとをしたりもできる。
風景を眺める。季節を感じる。ひとと話す。お気に入りを探す。写真を撮る。頭の中を整理する。妄想する。音楽を聴く。正しい姿勢で歩く。楽しかったことを思い出す。
あ、散歩ってすごいぞ。なにもしていないようで、なんでもできるんだ。
もしかしたら、散歩している時間が人生でいちばん幸福な時間なのかもしれないな、なんて思ったり。特別なことはなくても、大切なことがそばにあることに気づける時間。良い具合にお腹が空いてくるところもちょうどいいよね。
明日もまた散歩しよう。わたしが結婚して旦那さんと子どもと団地でくらす妄想で、5キロくらいは歩けそうだな。

k200225_23 ミルクちゃんのコツ
子どもといっしょに団地を歩く散歩の時間が日々のしあわせ。お花や車を見つけたり、知らないおばあちゃんと話したり、お母さんになる前とは景色がまったく違ってみえます。大人になったらきっと忘れちゃうんだろうけど、お母さんにとってはずっと大切な思い出だよ。 今日のMUJI
・ベビー靴下
今日のおやつ
・ぶどうのクッキー

ベビーくつしたぶどうのクッキー

このブログについて

自然溢れる大阪府富田林市のUR金剛団地を舞台に、無印良品のスタッフが実際に一年間住んで感じた「団地ぐらしの魅力」や「感じ良いくらしのコツ」について、無印良品イオンモール堺北花田が全面サポートしてお届けする日記形式の回想レポートです。
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