□　12月13日、晴れ。空気がきゅっと冷たい。

金剛団地にももうすっかり冬が来てた。窓を開けて吐いた息が白いのを見ると、なんかちょっとうれしくなる。わたしは冬が大・大好き。熱いお茶がとってもおいしいからね。

今日は一日かけて、家じゅうをそうじをした。
この前いっしょにお鍋を囲んだみんなが手伝いに来てくれるっていうから、数日前から楽しみにしてたんだ。大そうじも楽しいイベントにすると、やる気がばりばりに出る。
日にちを決めてくれたしろちゃんに「年末の大そうじにはちょっと早くないかな？」って聞いてみたら、「もっと暮れになったらなんか気持ちが焦らへん？ 余裕をもってていねいにやるのが一番よ」って。しろちゃんのそういうところが好き。

1年間お世話になったこの部屋にありがとうって言いながら、いつもはしない天井や壁までそうじ！ 玄関の床、換気扇、洗濯槽もばっちり。
窓まわりのそうじをきちんとしたことがなかったから、しろちゃんにやり方を教えてもらった。忘れないようにメモメモ。

窓そうじに取りかかる前、きいちゃんといっしょに指で窓に落書きしてたら、しろちゃんにコラって怒られた。みんなでやると楽しいね。「自分ちのそうじもやる気出てきた！」ってみんなスイッチが入ったみたい。
窓がぴかぴかだと部屋が明るくなって、冬のさわやかな空もいっそうきれいに見えるや。

□　12月15日。金剛団地もイルミネーションしてるみたい。

みんなですみずみまできれいにした部屋で、熱いほうじ茶を飲みながら日記を書いてる。早めに大そうじをしたら驚くほど気持ちに余裕が生まれて、お正月のごはんは何にしようかなとかパジャマを新調しておこうかなとか、いろんなことを先まわりして考えられる。いつもはカウントダウンがすすむにつれて焦ってしまうのに、むしろ新しい年が待ち遠しかったりして。早く来い来い、お正月。
それからおとといはそうじの他に断捨離もがんばった。
11月には捨てられなかったものも12月の年末には捨てられるってこともあるね、不思議なことに。気持ちも体も部屋も軽くして新年を迎えたいから、2020年のわたしに必要がなさそうなものは全部思い切って捨てちゃった。もう捨てる洋服を裂いて、使い捨てのぞうきんにしたよ。お気に入りだった洋服たちを最後まで大事に使おう。
気持ちの整理。思い出の整理。さよなら2019。

そういえば、冷蔵庫や調味料のストックを整理してたらけっこう期限が切れてるものがあって、泣く泣くお別れした。ふだんからこまめなチェックが必要だね。
この前の鍋の残りのきしめんが冷凍庫に眠ってたから思い付きで焼きうどんつくったら、それがもう奇跡的においしくって、みんなでびっくりした。レシピなんてなくて調味料も適当に入れたからもう二度とつくれないんだよね、あの味は。あー、料理ってやっぱりおもしろいな。

そうじを手伝ってくれたみんなにお礼をしなきゃなあ。今年1年お世話になった感謝も込めて。
ひとりずつにささやかなお菓子に年賀状がわりのメッセージを添えて、麻のリボンで結ぶ。きいちゃんのお母さん宛に別の袋も用意した。わたしが風邪ひきのとき、きいちゃんにあんこうを持たせてくれたことのお礼に。
お世話になった記憶を、うれしい気持ちで辿りながら贈りものを準備する。今年の感謝は今年のうちに。ありがとう2019。光が丘のトーリーさんや野菜ソムリエのオリーブ先生にも年賀状を書こうかな。

□　12月23日。

外が寒いから最近は家でずっと本を読んでる。上司のふかみどりさんに「年末に読みたい本」を教えてもらって、わたしも代わりにおいしいごはんの本をおすすめした（ちなみに、いまはふかみどりさんおすすめの町田康の『この世のメドレー』を読んでる）。
あったかくした部屋で毛布にくるまって本を読む時間がしあわせ。今年もあとほんのちょっとだな。
あ、あたらしいパジャマを買うのをわすれてた。そうだ、お塩も切れそうなんだった。
けどまあ、あとは来年でいっか。来年、ちゃんとお気に入りのものをえらんで買おう。2020年になってもわたしの生活は続くから。焦らないでひとつずつ、ていねいにやっていけばいいんだよね。
これからしばらく田舎に帰省するし日記はおやすみしようかな。この季節にしかない自然の景色やにおいを心に焼き付けて、いっぱいエネルギーを溜めようね。
それでは、ちょっと早いけど。世界中のみんなに。メリークリスマス＆ハッピーニューイヤー。よいお年を。

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