「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

# 21 冬とくらすコツ

2020年 1月 14日

# 21 冬とくらすコツ

□ 1月10日。もう2020年かー、って一日一回は思い出す。

今朝も起きてからいちばんにお湯を沸かした。冬の毎朝の習慣。
コンロのつまみをひねるとカチカチとガスがついて、青い火がボッと鍋底をまわる。お湯が沸くまでの時間にキッチンまわりを軽くそうじ。手足を動かしてると、起き抜けでぼーっとしていた目もだんだんと覚めてくる。
そのうちグツグツ音がして、部屋の温度がぽっと上がって、白い湯気がもくもく立ちのぼったら、鍋を火から下ろして熱いほうじ茶をたっぷり淹れる。
しんとした冬の寒い朝にキッチンでお湯を沸かしてお茶を淹れる時間って、なんだか気持ちがほっと落ち着くんだよね。
お湯を注いでから、茶器のなかで茶葉をすこし蒸らすのが大切。じっと茶器を見つめて待てば、茶葉がふわっと開いてほうじ茶の香ばしい香りがキッチンに広がる。お茶をおいしく淹れることだけで頭がいっぱいになるこの時間がわたしは好き。
お気に入りのイスに座ってまだすこし眠たい顔で熱いお茶をすすっていると、からだの中心からぽかぽか温まってきて、指先の冷えも和らいでいく。飲んだら、うーんと伸びをする。冬はこうして一日がはじまる。さあ、今日もがんばろうね。

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□ 1月11日。おばあちゃんにもらった干し柿を食べると、からだの調子がなんか良い。

今年の大寒は1月20日ごろなんだって。1年のなかでいちばん寒いころ……って二十四節気ではそう言うけど、2月もふつうに寒いよね。
そういえば本格的に寒さが厳しくなる前の12月のはじめくらいに、しろちゃんにアドバイスをもらいながら部屋を冬仕様に模様替えしたんだよ。記録のために日記に書いておこう。

椅子に座ってるとおしりが冷たいんだよね。クッションとか買おうかなあ、と相談すると。
「冷たいのは冬だけやし、買わなくてもいいんちゃう? 使ってないストールとかを敷くだけでぜんぜん違うし、イスの座り心地も守れるよ」と、しろちゃん。
試してみるとたしかにあたたかい。クッションだと、気に入って買ったイスの座面のカーブがわからなくなっちゃうもんね。イスは座り心地がなにより大事。

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眠るとき、通年使っている一層式の掛ふとんだとやっぱりちょっと寒いんだよね。二層式のふとんを買おうかなあ、と相談すると。
「それなら無印良品のウール原毛色多用布がおすすめ。掛ふとんの上に多用布を覆って寝ると、あたたかい空気が逃げないから。天然素材のあたたかみも私は好きやな」
ウールの多用布で眠りはじめてからというもの、本当に寒さ知らず! 朝までぽかぽかだから、寝起きもちょっと良くなった。これだと一層式を片付けなくて済むし、インテリアとしてもかわいいからすぐに気に入ったよ。寒い冬には、ふとんにもウールのセーターを着せればいいんだね。

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そして麻のカーテンも冬用カーテンに模様替え。ノンプリーツカーテンの、一枚の布をさらっと掛けたような軽やかさが好きだな。
冬のパジャマは着ぶくれ上等の“着る毛布”。ねむる前と起き抜けに寒いと毎日がつらいからね。ほんとに毛布を着てるみたいに全身モコモコで、なんか宇宙服みたいで笑っちゃう。
あたたかいって、しあわせに直結するなぁ。

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□ 1月14日。冬は永遠。

今日は最近職場で仲良くなったみずいろちゃんと金剛団地を散歩したよ。
天気が良くて、寒いんだけど太陽の光がぽかぽかしていて最高に気持ち良い。
みずいろちゃんは甘いものが大好きな、明るい女の子。いまは実家でくらしてるんだって。
みずいろちゃんをうちにお招きするのは初めてだった。「団地ってこんなに綺麗なん!?」って、目を丸くしてた。団地の良さ、いろんな人に知ってもらえてうれしいな。
金剛団地を案内がてら果菜々でみかんを買って、スーパーでアイスを買って寒い寒いって言いながら公園で食べたんだけど、ほんとに寒すぎてみずいろちゃんと笑い合った。
「寒いけどさ、太陽のひかりがあたたかくて気持ち良いね」と、わたし。
「光合成やなー」と、みずいろちゃん。
あー、こういうのが団地ですごした冬の思い出になるんだろうな。

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そのあと陽が陰ってきて、寒い寒いって言いながらみずいろちゃんといっしょに小走りで我が家に帰った。はーっとふたりでストーブの前に直行。
今日のおやつは、ちょっと遅めの鏡開き。鏡餅を割ってぜんざいにして食べたよ。
おともには塩こんぶも忘れずに。「この塩っけがおいしいんよね!」と、しあわせそうなみずいろちゃん。
お茶を入れるのが得意なみずいろちゃんが、ていねいに緑茶を淹れてくれた。
お気に入りの萬古焼の湯飲みは手にすっとなじむから好き。
日本茶の良い香りに包まれて、やわらかい陽が射す大好きな部屋で、おいしいお茶とおやつと、友だちとの会話を楽しんで。心がほろりとほどけていくような、こんな瞬間の積み重ねで生きてゆきたいって思うな。歳を重ねて残る記憶にこんな冬の日があるといい。
もわもわと白く揺れる湯気が愛おしい。冬って楽しい。もうすぐ春がくるのも、うれしい。

「ほんといいなあ、あおちゃんち。収納もいっぱいあるし、キッチンも広いし。私も春になったら引っ越すんだけど、こんな家に住みたいなあ……」
みずいろちゃんがしみじみ言うもんだから、「ほんとに団地に住んじゃえばいいんじゃない!?」って言ってみたら、「ええー!」って言いながらも目が輝いてた。
今度いっしょに部屋を見に行こうねって約束したよ。楽しみ!

k200114_16 k200114_17 今日のMUJI
・ルームシューズ
今日のおやつ
・ぜんざい 冬とくらすコツ
・寒い朝にはお湯を沸かす
・ふとんにもセーター
・冬は部屋着を怠らない
・晴れた日は陽のひかりに当たる
・湯気で心をあたためる
・春を心待ちにする

このブログについて

自然溢れる大阪府富田林市のUR金剛団地を舞台に、無印良品のスタッフが実際に一年間住んで感じた「団地ぐらしの魅力」や「感じ良いくらしのコツ」について、無印良品イオンモール堺北花田が全面サポートしてお届けする日記形式の回想レポートです。
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