こだわりいっぱいのMUJI×UR[最終回]
2018年 10月 4日
2018年 6月 28日
こんにちは。関東エリア住まいのレポーターのトーリーです。
今回は、前回に引き続き「スクエアJS」の施設紹介をしたいと思います。
まずはJSさんのおさらいです。
JSさんとは、URさんと共に公団住宅の歴史をつくってこられた会社でして、URさんの住戸の修繕や改修工事、管理のお仕事、さらに前回ご紹介したように、時代に合わせた住設機器の開発や、施工の技術向上のための研究を行っています。
そして何より、URさんの住戸にお住いの方は、知らないところで日頃からお世話になっている会社です。
そして「スクエアJS」とは、公団住宅の緊急事故受付センターや、住設機器の研究開発施設、社員や職人さんたちの為の研修施設がある場所になっています。
詳しくは以下。
この施設内にはA棟~E棟の建物があります。
前回のブログでは、D棟の中にあるJSギャラリーと、C棟のリフォーム提案モデルをご紹介しました。
そして今回は、A棟の「技術開発研究所、緊急事故受付センター」のご紹介と、去年の12月13日にできたE棟、「JSトレーニングセンター」の紹介をしていきたいと思います。
このトレーニングセンター、面白い仕掛けがいっぱいあるんです!!
まず、A棟から。先ほどのJSさんの紹介で、日頃から大変お世話になっていると言いましたが、「部屋を工事してもらったことがないしー」とか、「団地の掃除だけですよねー」と思った方いると思います。違います!
その真相は、順を追ってご説明していきます。
まずこちら、緊急事故受付センターです。
緊急事故受付センターでは、緊急事故通報受付等業務、給排水等施設監視連絡業務が行われています。
何かと言うと、24時間365日体制でここに待機しており、団地にお住まいの方に緊急事故があった場合の電話受付をしており、速やかに対応できるような体制ができています。
団地で断水や水漏れ、停電があったり、排水がつまった場合は、こちらに連絡すれば素早く対応してくれるということです。
さらに、給排水などに異変がないかを遠隔制御システムを通じて運転状況を監視しています。
他にもA棟には、技術開発研究所という場所があり、集合住宅の維持改善に必要な工具、工法の開発、リニューアルのための製品開発、修繕技術の開発などを行っています。
団地にお住まいの皆さんが、毎日住みやすくなるために、日々アップグレードされています。時代に伴い、ライフスタイルも変わりますからね!
それらに合わせて、設備や工事の方法までも、考えているということです。
こちらは水質検査室です。
ここでは、URさんの住戸にお住いの皆さんが安全にお水を飲めるように、水道水や排水の検査を行っているところです。さらに、シックハウス症候群の原因とされる汚染物質の測定など、室内空気環境等の測定も行っています。
検査の様子がガラス越しから確認できるようになっていて、数名の方がここで検査を行っています。ここを見ると、普段使う水の安全性の確保がいかに大変か再確認しました。みなさん、いつもありがとうございます。
という感じで、日々日頃からJSさんにはお世話になりっぱなしで、団地で安全に暮らせているのも、JSさんのおかげと言っても過言じゃないぐらいです!
さてさてさて、では続きましてはー
一部で噂になっている、JSトレーニングセンターの紹介をしていきます。
JSトレーニングセンターとは、JSさんの従業員や実際に工事を行っている協力会社の職人さんを対象に訓練や研修を行う施設です。中には色々な設備が設置されていますので、それらを紹介していきたいと思います。
JSトレーニングセンターです。
外観からしてオシャレ感が出てます!
1階から4階まであり、それぞれの用途に合わせた訓練室になっています。
1階です。この施設もJSの技術訓練センター、副所長の楠元さんにご紹介していただきます。
まず中に入ってすぐ目についたのが、学校の体育館などでおなじみの木毛セメント板。
これが天井や壁にびっしり仕上げとして使われています。
こうやって使われているのはなかなか見ないですが、とてもおしゃれです!
しかも、ただおしゃれというわけではなく、床下地などとして用いられ、ふだん目につきにくい場所に使われるものを使用し、材料の説明にも使われています。
「1階」
1階は、昭和50年代中頃に建設された、公団住宅の標準的な高層片側下型住戸のモックアップを設置しています。なんのことやらですよね!
まずは見てみましょう!
建物内に住戸の入り口(玄関)があります。でも入り口はここではありません。
こちらです。
もっと奥に入りましょう。
こちらです。
これは先ほどご説明した、昭和50年代中期の公団住宅の部屋なんですが、団地感ゼロですよね。
こちらは、部屋の仕上げ(壁の板や壁紙、床板など)を張っていない状態のもの、下地になる木材を組んだだけのものです。
こうすることで、普段、隠れて見えなくなっている水道や電気の設備が見えるので、何がどうなっているのかがスケスケで、とても分かりやすいです。
建築を勉強した学生さんでも、この状況を見るには建築現場に実際に入らないと見れない状態だと思います。こうやって設備や下地を見れる事で、下地の組み方や、設備の設置位置や、どこを通っているのかがわかるという事です。
いつもMUJI×URのお部屋で見えているダクトは、本来こうやって下地を組んで、この上に板を張って隠しているという事です。
他にも、断熱材の貼り方の説明や、溶接の場所の説明など、施工の様子や仕様方法がわかる説明が色々あります。
ビスの打ち方や間仕切りの間隔など、細かいことまでわかるので、本当に勉強になります。
「4階」
では続きましてー、4階のお部屋にいきます。
お部屋はこちら!
の前に気になったものが。。。
これは建築図面でよく見る、寸法線とドアの開きの仕様図のようなものです。
この建物、床や壁などに建築図面のように、寸法や仕上げ材料の説明が書かれています。
なので壁には。。。
先ほどの、木毛セメント板の説明が書かれています。
建築図面を作っている方や見たことがある方は気づいたかもしれませんが、この書き方も建築図面と同じように書かれています。
こんな端っこにも。
こちらは、ドアの塗装順番を下から説明しているもので、4 段階に分けられて塗られていることがわかります。
研修所ならではですね! 歩いているだけで勉強になります。
ほかにも、いろんな仕掛けがこの施設にはあります。この文字や仕掛けを探すだけでも、面白いかもしれません。隠れミッ○ーのように。
4階のお部屋です。かなり広々しています。大きなものを中に入れられるように、業務用エレベーターもついています。
4階には、電気や水道などの設備関係の研修が行える場所になっていて、部屋の一部を切り取ったようなものが設置してあります。
これを使って、設備がどうなっているのかを説明してるみたいです。
実物のトイレも置いてあります。これを使って、給排水の説明をしているということですね。
では、ここで一つ豆知識を。
皆さん、トイレのメーカーで有名な「TOTO」と「LIXIL」ですが、この2つの便器のロゴ見ないで、一発で見分ける方法があるんです。知っていますか?
形や色ではないんです。
答えはこちらです。
流しのレバーの「大」が上にあるのが「TOTO」、「大」が下にあるのがLIXILです。
日常生活で役に立つのかは全くわかりませんが、流す時に「あっこれはLIXILだなー」と感じながら用を済ませてはいかがでしょうか。
「3階」
次は3階です。
とその前に、階段の踊り場のこだわり。
「3階」ではなく、「4階と3階の間」です。
踊り場のスペースにベンチがおいてあります。
ここはただ、このスペースが空いているから、ベンチを置いているというわけではなく、研修に来た人たちで交流がおこれば、という意図もあるみたいです。
というのも、学校を卒業して新しく会社に入ったら、右も左もわからないことだらけ。日々勉強ですが、そんな中、同期で仲良くなる人がいれば、気軽にわからないことを質問できるし、仕事の相談もできる。そんなきっかけを生むことができれば、ということも考えられているみたいです。
なるほどですね。
研修に来る人たちのことも考えられている。さすがです。
さらにさらに、、、
と、色々なこだわりや工夫があってなかなか前へ進めません!w
このままでは超長編になってしまうので、今回は一旦この辺で。
次回は、JSトレーニングセンター第二弾でお送りしたいと思います。
まだまだいろんな仕掛けがありますよー
次回もよろしくお願いします。
トーリーでした。
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