第4期12回「住宅付き店舗での暮らし」について
第4期 2017年〜 | 2022.5.31
「住宅付き店舗での暮らし」について(アンケート結果)
いま、コロナ禍を経て、withコロナへと日常がシフトしょうとしています。毎日、通勤するのではなく、自宅でテレワークをしたり、近所のカフェなど気に入った場所でモバイル機器を駆使しながら、場所を選ばず仕事をすることが当たり前の日常になってきています。
一方で郊外の商店街では、あいている店舗も多くありシャッター街になってしまっているところもあります。人が行きかう場所が活用されていないのは、もったいないことです。
そこでたとえば、郊外の商店街にある「住宅付き店舗」に住んでみたらどうでしょうか。
店舗なので「小商い」が出来そうです。本業をしながら、普段通勤に使っていた時間を利用して、または土日限定でも良いかもしれません。また、店舗として使わず、その地域を活性化するような活動スペースとしてや、普通の住まいでは置けないような機材を置いたり、趣味のスペースや大きな倉庫として使いたいということでも良さそうです。
郊外だからこそ自宅に広いスペースを持てるのならば、普段やってみたいと思っていたことや、夢をかなえることができるのではないでしょうか。
そんな郊外の商店街にある「住宅付き店舗」での暮らしについてお聞きしました。
●回答総数:4,259名
●実施期間:2022年4月19日(火)~4月26日(火)
回答者のプロフィール
「小商い」についてお聞きします
Q 本業をしながら、「小商い」をしたいと思いますか?
Q 自宅に「小商い」ができるくらい広いスペース(50㎡)があったら、どんな商売をしてみたいですか?
その他 (具体的に)
(北海道/40代/一般事務・企画・経営関連職系)
(神奈川県/30代/アルバイト・パート・フリーター)
(茨城県/30代/商工自営業・フリーランス・SOHO)
(神奈川県/50代/一般事務・企画・経営関連職系)
(鹿児島県/60代以上/専業主婦・主夫)
(千葉県/50代/アルバイト・パート・フリーター)
(北海道/50代/専業主婦・主夫)
(神奈川県/30代/クリエイティブ職系)
(奈良県/50代/営業職系)
(東京都/40代/一般事務・企画・経営関連職系)
(福岡県/50代/販売・サービス職系)
(東京都/60代以上/建築・土木関連技術職系)
(新潟県/40代/アルバイト・パート・フリーター)
(愛知県/60代以上/建築・土木関連技術職系)
この設問では、定番の「カフェ」が一番人気でしたが、自由回答ではさらに、「カフェ+○○」と組み合わせた小商いの回答も多く、「カフェ+本屋」「カフェ+駄菓子屋」「カフェ+ライブスペース」「カフェ+花屋」「カフェ+雑貨屋」などのご意見をいただきました。また、「ネイルサロン」や「整体サロン」「習いごと教室」「野菜の直売所」など、あまり初期投資をかけずに始められる、人と人との繋がりを感じられる業態も人気があるようです。そのほか、コインランドリーやコワーキングスペースなども多数のご意見をいただきました。
Q 郊外の商店街で「住宅付き店舗(2階が住居、1階が店舗)」に住みながら店舗部分を開放し、地域の人たちが気軽に参加できるワークショップや子供食堂など、その地域を活性化するようなコミュニティ活動に興味はありますか?
自宅についてお聞きします
Q 自宅に「地域」に開放できるくらいのスペース(50㎡)があったら、どんな取り組みをしてみたいですか?
その他 (具体的に)
(東京都/50代/営業職系)
(秋田県/50代/クリエイティブ職系)
(奈良県/50代/商工自営業・フリーランス・SOHO)
(埼玉県/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(神奈川県/30代/専業主婦・主夫)
(東京都/40代/営業職系)
(神奈川県/60代以上/仕事はしていない)
(神奈川県/40代/専門サービス職系)
(広島県/40代/公共サービス関連職)
(東京都/40代/専門職系)
自由回答では、「ヨガ教室」「こども図書館」「子連れでも参加できる工作教室」「英語サロン」「陶芸教室」「シェア○○」など「健康」「子育て・教育」「趣味・スキルアップ」に関するご意見が多かったです。自らが講師となり、趣味を生かして地域に貢献したいと思っている方が多いことがわりました。おもしろいご意見では「角打ち」「ワインの試飲」など、お酒を介したコミュニティの場合、高齢の男性でも参加したくなるのでとても良いなと思いました。また「生産者が持ち寄る店」「本を自由に持ち込んで読める場所」「高齢者向けのIT教室」「御用聞き」などのご意見もありました。
Q 自宅に広い「趣味の空間」が欲しいと思いますか?
Q 自宅に広い「趣味の空間」があったら、そこでどんなことをしてみたいですか?
その他 (具体的に)
(東京都/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(北海道/30代/仕事はしていない)
(秋田県/50代/クリエイティブ職系)
(大阪府/50代/専門サービス職系)
(神奈川県/30代/専業主婦・主夫)
(神奈川県/50代/一般事務・企画・経営関連職系)
(愛知県/40代/公共サービス関連職)
(神奈川県/20代/学生)
(長野県/50代/販売・サービス職系)
(茨城県/40代/公共サービス関連職)
自由回答では、趣味の定番である「鉄道模型の部屋」や「バイクや自転車をいじれるガレージ」「シアタールーム」などもたくさん回答いただきました。また、「サウナ」や「テント・ハンモック」「DIYができる工房」など近年人気がある趣味を自宅の広い空間で「常設で」行いたいというご意見も多数いただきました。そのほか、「ヨガ」「フィットネス」「トレーニングジム」など体を動かすのに広い室内空間が必要な業態のご意見も多数いただきました。
Q 自宅に置きたいけど「大きすぎて置けない」ものはありますか?
Q 自宅に「趣味の大型設備」が置ける広い空間あったら、そこに何を置きたいですか?
その他 (具体的に)
(東京都/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(福岡県/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(秋田県/50代/クリエイティブ職系)
(静岡県/40代/クリエイティブ職系)
(神奈川県/30代/専業主婦・主夫)
(埼玉県/50代/公共サービス関連職)
(福岡県/50代/クリエイティブ職系)
(大阪府/40代/クリエイティブ職系)
(広島県/50代/専門サービス職系)
(愛知県/20代/一般事務・企画・経営関連職系)
(埼玉県/40代/クリエイティブ職系)
(東京都/40代/専門サービス職系)
(東京都/30代/クリエイティブ職系)
(東京都/40代/その他)
自由回答のなかで、欲しい趣味の大型設備で人気だったのは、アウトドアでは「ピザ窯(石窯)」、ものづくりでは「3Dプリンター」、音楽では「ドラムセット」が非常にたくさんのご意見がありました。そのほか、「ビリヤード台」「マッサージチェア」「トレーニングマシン」「水槽」「自転車」など物理的に広い空間が必要な設備にもご意見が多数ありました。
郊外での住まいについてお聞きします
Q 会社を辞めて郊外の広い住まいに移り住み、そこで「起業」をしたいと思いますか?
Q 郊外の住まいで「起業」をするとしたら、どんな仕事をしたいですか?
その他 (具体的に)
(秋田県/50代/建築・土木関連技術職系)
(山形県/40代/その他技術職系)
(神奈川県/40代/専業主婦・主夫)
(秋田県/50代/クリエイティブ職系)
(埼玉県/50代/専門サービス職系)
(鹿児島県/30代/その他技術職系)
(埼玉県/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(京都府/30代/一般事務・企画・経営関連職系)
(大阪府/30代/商工自営業・フリーランス・SOHO)
(東京都/40代/公共サービス関連職)
(大阪府/50代/アルバイト・パート・フリーター)
(海外・その他/50代/その他)
(山形県/40代/経営者・管理職)
(東京都/40代/専門職系)
(福岡県/50代/クリエイティブ職系)
回答のなかでの一番人気は、小商いと同様に「カフェ」でしたが、同時に、起業したくないというご意見がカフェを上回りました。つまり、「小商い」程度ならカフェをやりたいが、「起業」してまでは考えていないということがわかりました。また、自由回答の中には「何かしたいがまだ決まっていない」と回答された方もいました。自分の趣味を生かしたことはやりたいが、リスクを負ってまで起業をするにはハードルが高いと考えている方が多いようです。
Q 郊外の商店街で「住宅付き店舗(2階が住居、1階が店舗)」の住まいがあったら、住みたいと思いますか?
Q 郊外の商店街で「住宅付き店舗(2階が住居、1階が店舗)」の住まいに、どのようなメリットを感じますか?
その他 (具体的に)
(埼玉県/20代/一般事務・企画・経営関連職系)
(愛媛県/50代/仕事はしていない)
(大阪府/50代/一般事務・企画・経営関連職系)
(長野県/30代/販売・サービス職系)
(東京都/30代/クリエイティブ職系)
(新潟県/40代/販売・サービス職系)
(千葉県/40代/商工自営業・フリーランス・SOHO)
(山梨県/40代/専業主婦・主夫)
(埼玉県/50代/一般事務・企画・経営関連職系)
(広島県/30代/専門サービス職系)
(宮城県/40代/公共サービス関連職)
(東京都/40代/専業主婦・主夫)
「住宅付き店舗」のメリットで、自由回答で最も多かったのは「子育てをしながら働ける」でした。そのほかに「家事と仕事の両立」「家族の時間が増える」など、子育て世代の人にとってはメリットを感じる方が多いようです。なかには、仕事とプライベートのON/OFFがしにくくメリットを感じない、という方もおられました。また、「定年に関係なく働ける」など高齢の方にとっても生きがいを続けていくフィールドとして考えている方のご意見もありました。
「商店街での暮らし」に対してたくさんのご回答、ご意見をありがとうございました。
興味深かったのは、『「小商い」について』『自宅について』『郊外での住まいについて』お聞きし、それぞれ「小商い」「地域貢献」「趣味」「大型設備」「起業」「職住一体」というテーマに対しての設問を行ったのですが、たくさんの自由回答をいただいたとともに、ご意見を拝見すると、各テーマに対してのやりたいこと(その目的を達成するための手法)は一貫して変わらない方がほとんどでした。
たとえば、現在サラリーマンで会社で仕事をしている人の場合、副業としてやりたい小商いも、地域貢献したいことも、欲しい大型設備も、起業してやりたいことも、そのまま今の趣味の延長上にあるものでした。つまり、コーヒーが好きな人は、「地域に開かれたコミュニティ・カフェ」「大型の焙煎機」「住居付き店舗で寝ても覚めてもコーヒー豆のことを考えていたい」など、どんなテーマであっても自分の大好きな「生きがいとしての趣味」を生かしていきたいという想いを感じました。
また、子育てや子供に関心のある方の場合は一貫して、「子供食堂」や「宿題ができるカフェ」「子供が集まれる駄菓子屋」や、「図書館ができるくらいの大型の本棚」「子育てをしながら仕事ができる住宅付き店舗にメリットを感じる」など、自分がいま一番興味があり問題を解決できる方法として、お店や施設を立ち上げたいという想いに直結していることがわかりました。
郊外の団地施設でよく見られる「住宅付き店舗の暮らし」には、
・長年の夢をかなえることができる
・自分の趣味を生かして地域に貢献したい
・家族と一緒に過ごす時間を増やしたい
・定年に関係なく働きたい
そんな想いをかなえることができる物件としてのポテンシャルがあるのかもしれません。
みなさん、たくさんのご回答ありがとうございました。
今回、みなさんからいただいた回答をもとに、実際の間取りを4種類考えてみました。
ぜひ、こちらのアンケートにもご参加お願いいたします。
> 住まいのコラム「団地の商店街に住む、新しいライフスタイル」
※アンケートは終了しました。たくさんのご回答ありがとうございました