第4期第6回 「インナーバルコニー」について

第4期 2017年〜 | 2018.7.24

第4期第5回「もう一部屋の使い方」についてのアンケート「10m²(6畳)のスペースを追加できるとして、どんな用途の空間を追加したいですか?」という設問から、インナーバルコニーにフォーカスして間取りをつくってみました。
半屋外空間が暮らしの中に入ることで新しい暮らし方ができそうです。暮らしの余白として広々として使っても良いですし、扉を閉じて個室として使っても良いでしょう。
この4つの間取り案について、みなさんのご意見をお聞きしました。

●回答総数:9,051名
●実施期間:2018年6月26日(火)~ 7月3日(火)

回答者のプロフィール

年代
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世帯形態
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[A案]玄関土間ひろびろタイプ
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玄関の両側にある部屋を土間にした間取りです。広々とした玄関となりました。洗面脱衣室の横をクローゼットとし、共用廊下側の土間と繋げています。クローゼットは家族共用で使っても良いですし、室内干しスペースとして使っても良さそうです。キッチンにも近く、家事動線も短くなります。共用廊下側の土間は、大型のクローゼットの他に、室内干しや納戸として使ってもよいでしょう。玄関横バルコニー側の土間は、セカンドリビングや応接スペース、SOHOとして利用することが
できそうです。趣味の自転車やアウトドア用品を置いても良く、扉をつければ個室として使えるかもしれません。

[A案]の共感度
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[A案]へのコメント

うちも玄関が広く取ってあり、タイル張りのゆとりある設計だが、部屋を潰して土間にするなんて、斬新だ。北側バルコニーは、以前住んでいたマンションでは開かずの間だった。ゆとりある暮らしとは、こういう発想かと、感動。(女性/50代/親+子世帯)
まとめ買いしたものを家の奥まで行かずに、土間収納にしまいながらキッチンに通り抜けできるところがすごくいいです。 玄関入って反対側も自転車、ベビーカー、アウトドア用品を置いたり、リビングまで通したくないちょっとした来客対応にいいですね。子供がいると家庭訪問などがあるのでこういうスペースがあるとすごくいいなと思います。(女性/40代/親+子世帯)
ご近所さんだけど家のなかに入ってもらうほど仲良しではない人なんかが訪ねてこられた場合に、この玄関スペースはいいと思う。(女性/40代/親+子世帯)
キッチンに隣り合っていることで匂いうつりや湿気が気になる。洗面脱衣室の横にスペースをつくることで家事がスムーズにはかどり、物干しや、衣類の収納として使えるので便利。しかしやはり湿気が少し心配。(女性/20代/親+子世帯)
室内干しスペースに興味があります。働いているので急な雨が困るので風通しの良い室内干しスペースとクローゼットが脱衣所と同じスペースにあると、脱いで → 洗って → 干して →
1.片付ける
2.干してあるものをそこから使う。
が、できて家族の収納を同じ場所にしたら、それぞれの部屋に片付ける手間もはぶけ、お風呂に入るときに「あっ!下着忘れた!」などということにならずに良いと思います。ただ、浴室・脱衣所の湿気などが気になるので換気もしっかりしたい。(女性/40代/単身世帯)

 

[B案]玄関土間+インナーバルコニータイプ
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玄関横を土間空間とし、キッチンとつなげました。また、和室だったバルコニー側の個室をインナーバルコニーにしました。床材は水に強いタイルとしてグリーンをおけるスペースにしています。
食事はインナーバルコニーでもできるようにダイニングの代わりとし、リビングを広くしています。
インナーバルコニーとリビングの間はガラスの入った建具で仕切れば視線がつながり広々と感じることができます。
押入れはインナーバルコニーの物入れとして使っても良いでしょう。

[B案]の共感度
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[B案]へのコメント

バルコニーとリビング間をガラスの建具で仕切る案はとてもいいと思う。インナーバルコニーの使い道が、一番たくさんあるように感じた間取りです。私は、キッチンやリビングから目に入りやすいバルコニーの方にグリーンなどを置いて、インナーバルコニーは洗濯物をたっぷり干すスペースにしたいと思いました。(女性/20代/夫婦二人世帯)
キッチンからと、2ヶ所出入りできるのは、とても便利だと思う。インナーバルコニーも魅力的だし、リビングとつながっているので空間も広く感じるし、素敵だと思う。(女性/40代/親+子世帯)
寝室側に土間がないのが良い。生活サイクルが異なる家族が音を気にせず過ごせる空間だと思う。朝早く登山に出かける家族とか、自転車の出し入れとか。リビング側の土間は、部屋干ししたり読書したり、子供のプールを広げたり、ベランダとつながってることでオープンで広々使えると思う。(女性/30代/3世代世帯)
土間とキッチンが繋がってるのは主婦としてありがたい。部屋を通らずにゴミ出しが出来るから。インナーバルコニーがある事でリビングの狭さが気にならず、雨天時の洗濯物問題も解決出来るのは、働く主婦にとっては嬉しい。(女性/50代/3世代世帯)

 

[C案]玄関土間+バルコニー側一面インナーバルコニータイプ
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B案と同様に、玄関の横を土間にしています。ここでは、和室だったバルコニー側の個室を洋室化して、リビングダイニングとして広い空間とし、バルコニーに面した一面をインナーバルコニーとしています。
インナーバルコニーとリビングダイニングはガラスの入った建具で仕切ることで、視覚的につながり広々とした空間となり、南からの光をリビングダイニングまで届けます。一部の建具を半透明として、インナーバルコニーを室内干しスペースとして利用しても良さそうです。

[C案]の共感度
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[C案]へのコメント

このアンケートの想定と同じような立場なので、バルコニーに面した一面インナーバルコニーは室内干しにうってつけ。仕事で帰りが遅くても、梅雨も花粉の心配もなく明るい窓側に干せること。縁側で寛いだりも理想的。玄関側も洗面所や台所との導線も使い勝手が良さそう。(女性/40代/親+子世帯)
マンションで玄関土間が広いのはとてもいいです。また、リビングダイニングはみんなが暮らすスペースなので、そこも広いのはとても共感できます。また、インナーバルコニーのスペースも大きくなく、部屋干しや植物を育てるスペースとしては十分な広さだと思います! バルコニーの一つ手前ということもあり、虫が直接入ってこないので、そこもいいです! 私はこの間取りがあればそこに住みたいです!(女性/20代/親+子世帯)
一番好きな案です。ここまで回答させて頂きましたが、正直なところ「インナーバルコニーって、そこまで必要?」という気持ちが抜けませんでした。このタイプなら部屋干しスペースとして活躍してくれそうですし、バルコニーに出るときに必ず通る場所なので、他のインナーバルコニーに比べてデッドスペースになる可能性も低そうです。(女性/20代/その他世帯)
せっかくのインナーバルコニーなので、広々と使えたら嬉しいが、この案ではベランダの一部になってしまうように思う。(女性/30代/親+子世帯)

 

[D案]玄関土間+キッチン横インナーバルコニータイプ
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B・C案と同様に、玄関の横を土間にしています。ここでは、キッチン横をインナーバルコニーとしました。玄関横の土間~キッチン~洗面脱衣室~インナーバルコニーまでを水に強いタイルとしています。
インナーバルコニーをキッチンとつなげることで、食事するスペースがキッチンに近くなります。料理に使うハーブを育てたりしても良さそうです。
浴室にはインナーバルコニー側に窓をつけて、光の入る明るい空間としました。

[D案]の共感度
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[D案]へのコメント

おもしろい、これくらい思い切ったことをするなら、多少の生活不便があろうがこの間取りに合わせて楽しめそうです。こういうことをするのは、おそらく、食べること、つくることを楽しめる家族でしょうから、わたしであればアイランドキッチンを入れたい。(女性/30代/親+子世帯)
キッチンとも繋げることで、家の中をより外に近い感じで楽しめそうな気がします。とくに、窓を開けたらインナーバルコニーでちょっとした外ご飯気分を手軽に味わえそうです。また、ペットを飼ってものびのび遊ばせてあげられそう。幼いお子さんでしたら、キッチンやリビングからの見通しもよく、のびのび遊ばせてあげられる空間になり子育てと家事がしやすそうです。(女性/40代/親+子世帯)
キッチンとリビングは繋げたいなと思いました。というのも、料理をしている間は、その人が孤独化するからです。おそらく料理をしている間、他の家族はリビングでテレビを見てのんびりということが多いかと思います。廊下から直結しているのがリビングならなおさらです。それだと、キッチンが独立してしまうのは好きではないです。(女性/20代/単身世帯)
キッチンは衛生的であり、それを保って欲しいので、外の土(野菜以外の土)などとはできれば隔離したい。また、食事するスペースと距離があると日々の生活が大変。少しの距離も節約したいので。(女性/30代/夫婦二人世帯)

まとめ
今回のアンケートでは、前回の「もう一部屋の使い方」についてから特長的だった「インナーバルコニー」にフォーカスした間取りを4種類作成しました。
プライバシーを大切にして共用廊下に面する部屋を寝室とせず、それぞれ土間空間としています。
結果を見ると、A、B、C案はほぼ同じ支持をいただきました。若干支持率が高かったC案は、バルコニー側の長細いインナーバルコニーに室内干しをしやすいという共感のコメントを多くいただきました。梅雨や花粉の時期、冬など外に干しにくい場合などに活用できそうです。ただ、奥行きが浅いので使い方が限定されるといった意見もありましたが、グリーンを育てるスペースとしては十分かもしれません。また、外の環境との緩衝ゾーンになるので、夏の暑さ、冬の寒さを軽減してくれるスペースとしても期待できます。
D案の支持は、若干低くなりました。住まいの半分が土間になるという案は大胆すぎたかもしれません。ですが、キッチンやダイニングが土間になることで料理や食事を楽しめる空間として支持をいただきました。

今回もたくさんのご回答ありがとうございました。いただいたご意見を参考にし、今後の商品開発に生かしていこうと思います。どうぞご期待ください。