この家は、住みはじめてからが楽しい家です

窓の家 | 2015.9.15

愛知県豊橋市、豊橋駅から歩いて20分ほど。きれいに舗装された並木道の一角に建つ窓の家K邸。最近ジョギングをはじめたというご主人は、週に2日くらいのペースでこの界隈を走っているといいます。
「この街並が気に入りました。もともとの生活圏でもありましたし、公園が近くて子育てにも良いと思いました」と語るご主人。奥様が「いつも家のことを考えています。掃除もよくするようになりました」と言うように、家の隅々から丁寧な暮らしの様子を感じ取ることができます。

■建物概要
ご住所:愛知県豊橋市
竣工年月:2012年11月
延床面積:93.58m²(28.30坪)
■ご家族構成
ご夫婦+お子さま

Kさんご一家は、ご夫妻と5歳になるお子様の3人暮らし。「以前は駅近くのアパートに住んでいましたが、子供の誕生をきっかけに住宅購入を考えはじめました」(奥様)。
土地探しと建物選びを一緒にはじめたKさん、「住みたいエリアは決まっていたので、不動産屋さんからの情報だけではなく、自分たちで歩いて探しました」(ご夫妻)。
駐車場として使われていたこの土地を発見したKさん。ご主人は「三方を建物に囲まれているので一見すると使い勝手が悪そうに思いました。でも建て方次第では良い空間になるんじゃないかと直感しました。北側道路というのも希望条件の一つでした」といいます。

「建物は、間取りの自由度が高いものが良いと考えていました。せっかく建てるならずっと気に入って住める家が良いと思っていたんです」(奥様)。
「はじめに住宅展示場に行ってみたんですが、あまり参考にはなりませんでした。モデルハウスは良いけど、実際に建てたらこうならないだろうなということが想像できてしまったんです。」(ご主人)。

いろいろ検討をすすめる中で、以前から少し気になっていた無印良品の家を思い出しました。「無印良品の家のことを知ったのは2004年の発売当初。ウェブサイトで間取りやコンセプトを見ました。でもそのときは、正直自分は住めないだろうなと思いました。間仕切りの無い空間で生活することがまったくイメージできませんでした」というご主人。

初めて訪れた無印良品の家のモデルハウス。「実際に見たのは木の家のモデルハウスでしたが、私たちが気になったのは窓の家。それで、2回目に訪れた際に、実際に施工された窓の家を見学させてもらいました。窓の家なら私たちが選んだ土地にも合いそう。シンプルで高性能、窓の位置を工夫することで快適な家をつくれるのではないかと思いました。柱の無い大きな室内空間も魅力的で、技術力の高さも感じました」(ご主人)。
奥様も「真っ白ですっきりとした外観が良いなと思いました」と好印象だったようです。

こうして窓の家を建てることを決めたKさんご夫妻、建築士の資格を持つご主人が中心となって、プラン集を参考にしながら間取りの検討をはじめます。
「毎日の生活動線を考えながら自分で図面を書いたりもしました。収納や机など、部屋に置くものも計画の段階から決めていきました」(ご主人)。
「私はコンセントの位置など細かいところを考えました」と奥様。
「プランニングを進めるペースがちょうど良かったですね。一度にいろいろなことを決めなければならないと疲れてしまいます。その点ではこちらが気になりはじめた頃にタイミングよく担当者から連絡が来るのでストレスがありませんでした」(ご主人)

「工事中は何度か現場を見にきました。そこで使われている資材や工事の工程を見て安心しました」というご主人。
「建築中の垂れ幕に無印良品の家と大きく書かれていて、住みはじめてから町内会などで顔を覚えてもらうのに役立ちました(笑)」(奥様)。

K邸の間取りはとてもシンプル。1階にリビング、ダイニング、キッチン、書斎があり、2階はフリースペース、寝室、クローゼット、水まわり。
「実現したかったポイントは、リビングの隣にある書斎スペース。書斎といっても籠るための部屋というわけではなく、どちらかというと収納のような使い方です。リビングにはテーブルとソファ以外の物を置かずに、すっきりとさせたかったので、生活の中で必要だけど、目に触れるところに出しておきたくない物をこの部屋に置いています」(ご主人)。

「住宅が密集しているので普段あまり窓を開けませんが快適に過ごせます。家の気密性が高く、室内の空間がすべてつながっているので夏も冬もエアコン1台で十分。電気代は夏で約5千円、冬で1万5千円くらいと、以前と比べてだいぶ安くなりました」(ご主人)。
「思った以上に光が入るので、冬でも昼間はエアコン無しで過ごせるくらいです」(奥様)。

「暮らしについて考えるのが楽しいです。トイレのスリッパひとつでも、適当に選ばずに、よく考えてから買うようにしています」という奥様。ご主人はこう続けます。「家づくりの最中や、その前後は当然家についてたくさん考えますよね。インテリアや暮らし方についても。でも何年か経つとその気持ちが薄れていく人も多いと思うんです。この家は住みはじめてからが楽しい家です。新築のときの楽しさが自然な形で今も続いているのを感じます」(ご主人)。
「これからは、家の中だけではなく庭の手入れにも力を入れたいです」ともお話いただきました。

※掲載写真は取材時のものであり、現在はご採用いただけない仕様もございます