木の家 No.130
私たちにとってこの家は、まだ完成していないんですよ
木の家 | 2018.12.4
JR内房線 君津駅から車で10分ほど。千葉県君津市にある閑静な住宅地に「木の家」K邸があります。
Kさんご一家は、ご夫妻と長男、そして6歳の次男の4人家族。長男は独立して社宅住まいのため、現在は3人で生活しています。「木の家」に住み出して、約2年が経ちました。
最初に「木の家」に興味を持ったのは奥さまでした。「戸建てに住みたい」とご夫妻で相談される前から、無印良品の家の存在を知っていたそうです。
「もともと無印良品の製品が好きで、お店にもよく行っていました。無印良品が家をつくり始めたことも、お店のパンフレットを見て知りました。当時はまだ家を建てる計画もなかったのですが、『住むんだったらこんな家がいいな』と夢見たのを覚えています」と最初の出会いを振り返る奥さま。
その後、戸建てを建てようという計画が具体的になってきたとき、当時の記憶が蘇ってきました。さっそく、ご主人を誘って「木の家」の見学会に参加しました。
奥さまに教えてもらうまで、無印良品の家の存在を知らなかったご主人にとって、見学会は驚きの連続でした。
「まず、外観が倉庫みたいでした(笑)。さらに家の中も、間仕切りがない。いままで持っていた家のイメージとまるで違う。『家っぽくない家だなあ』と感じました」。
一方、奥さまは見学会の前にインターネットなどで「十分な予習」をしていたこともあり、「間仕切りが少なくて、吹き抜けがある。開放感のある室内を実際に体感して『やっぱりいいな』と思いました。まだ家探しを始めたばかりの段階でしたが、『木の家』にしよう、と心の中では決まっていました」そう笑う奥さまの情熱に押されるかたちで、ご主人も、さらに見学会に参加したり、「木の家」のモデルハウスに行きながら、次第に無印良品の家に対する理解を深めていきました。
「だんだん私も気に入ってきて『この家でいいかな』と思うようになりました。ただ、『比較検討をしないまま決めるのはどうか』と感じました」。
そう振り返るご主人が、今度は奥さまを誘い他の住宅会社のモデルハウスを訪問しました。その結果「木の家」に住むことを決めました。
「そこも家自体は悪くなかったとは思うのですが、セールストークの勢いにちょっと気圧されて、ゆっくり考えられる雰囲気ではありませんでした(笑)。『無印良品の家』は、家の構造など気になることを質問すると担当の方が丁寧に説明してくれたので、不安がひとつずつ解消されていく安心感がありました。間仕切りのない家に馴染みがない私たちに、家の中の『風通し』のシミュレーションをしてくれたことで、実際に住むイメージが明確に描けました。これなら、自分たちが納得した家に住める、と感じて『木の家』に決めました」。
ご主人のご実家の近くに見つかった土地で、いよいよ家づくりが本格的に始まりました。おふたりが気を使ったのは「開放感のある家」にすることでした。
「私は、当時住んでいた家で気に入っていた『対面式キッチン』を希望しました。家族の顔を見ながら料理できるのは楽しいですから」(奥さま)。
階段のデザインなど、ご夫妻で意見が食い違うところもあったそうですが、いずれも話し合いを重ねることでお互いに納得するかたちに落ち着きました。
そんなおふたりがもうひとつ気を配ったポイントは、「長く使える家」にすることでした。
「開放感を味わいたくて、吹き抜けを設置しました。このスペースを使ってもうひと部屋増やす、という選択肢もあったとは思いますが、抵抗はありませんでしたね」と語るご主人に、奥さまが話を続けます。「ちょうど、長男が独立するタイミングでもあり『子どもたちはいつか巣立っていく』ことを実感しました。次男もそのうち大きくなって独立し、いつか夫婦ふたりで暮らすときが来る。いまはもちろんですが、そんな『将来』にも快適に過ごすためにどうしたらいいか、と考えたときに、むやみに部屋を増やすよりも、心地よい居住空間をつくろうと決まりました」。
ご夫妻の思いが込められた「木の家」。実際の住み心地も当初のイメージどおり居心地がいいそうです。
「冬、日差しが日中は入ってきて部屋の中が暖かいのには驚きましたね。24時間エアコンを稼働させて室温が快適になるようにしていますが、以前の家よりも電気代は安くなっています」(ご主人)。
「友人や知人が『窓が大きくて格好いいね』といってくれるのが嬉しいですね」(奥さま)。
そんなご夫妻にとって、家族でバーベキューを楽しんだりするために、庭の手入れをするのが休日の過ごし方のひとつにもなっているそう。
「ライフスタイルに合わせて、少しずつ、より住み心地良くしていきたいですね。どうアレンジしようかと、あれこれ考えるのが楽しいです。私たちにとってこの家はまだ完成していないんですよ」。そう笑うおふたり。
「木の家」は、そんなKさんご一家の暮らしに寄り添いながら、ともに時を刻んでいます。