木の家 No.106
コンパクトな家をメンテナンスしながら住む
木の家 | 2017.7.11
愛知県豊川市、三河一宮駅から程近い住宅地に建つ「木の家」S邸。道路に面した北側に玄関があり、南側の庭には明るい日差しが降りそそぎます。
Sさんご一家はご夫妻と2人の男の子の4人家族。ご主人の勤務地が変わったことを機に、より良い子育て環境を求めてこの地に移り住んだのだとか。
ご主人は「この家を建ててから、庭仕事が趣味に加わりました」と楽しそうに語り、奥様は「これからは趣味の裁縫や読書など、家事以外のこともこの家でどんどんやっていきたいです」と夢をふくらませます。
Sさんご夫妻は、もともと一戸建ての家を購入することはまったく考えていなかったそうです。
「いつかは家を買うかもしれないけれど、新たに土地を買って家を建てるとなると結構大きな金額になることでしょう。買うとしてもマンションが現実的なのかなと思っていました」(ご主人)。
Sさんに転機が訪れたのは8年程前のこと。近くの無印良品へ買い物に出かけた際に「無印良品の家」のチラシを発見。興味をもったご夫妻は、帰宅してすぐにインターネットで調べたそうです。
「具体的に家を建てる計画はありませんでしたが、無印良品が好きだったのでどんな家なのか気になりました」と話す奥様。
その後、ご夫妻は実際のモデルハウスを見るために、当時の住まいから最も近いモデルハウスを訪れました。
「今までの家のイメージを覆されました。明るくて開放的、とくに廊下が印象的でした」(奥様)。
「こんな家に住めたらいいなと思いましたが、そのときはそれで終わりました」(ご主人)。
Sさんが再び「無印良品の家」のモデルハウス(岡崎店)を訪れたのは、それから約2年後のことでした。
「長男が小学校に入るまでには住む場所を定めたいなと思っていましたが、そのころもまだ本当に自分たちが家を建てられるのかどうかよくわかりませんでした。それでモデルハウスで開催している『初めての家づくり講座』に参加してみることにしたんです」という奥様。
「講座に参加したことで、資金計画のことなど、それまで漠然と考えていたことがクリアになりました」(奥様)。
「講座の話がわかりやすくて、これなら自分たちも家を建てられるかもしれないと思えました。その後に参加した入居者宅見学会の影響も大きかったですね。やっぱり実際に『木の家』で暮らしている様子を見ると、自分もこんな風に暮らしたいという思いが強くなりました」(ご主人)。
気持ちが盛り上がったご夫妻は、すぐに行動を開始。講座に参加してから約2週間後には土地の購入を決めていたそうです。
「この場所を選んだ理由は、住宅街の静かな感じと、土地のかたちが気に入りました。価格も予算内で魅力的でした」(ご主人)。
こうして、とんとん拍子でご契約まで話が進んだSさん。その後の計画もスムーズだったようです。
「間仕切りのない一室空間というコンセプトに共感していたので、ほぼ最初の提案通りに決まりました。自分の実家に帰ると、かつての子ども部屋がそのまま物置になっていたりして、もったいないなと感じていたので、子どもが独立した後も有効に使えるような家が良かったんです」というご主人。また「家の大きさはコンパクトにして、ちゃんとメンテナンスが行き届くようにしたいと思いました」とも。
「工事中、週末になるとよく家族で現場を見に来ていました。基礎を見たときはすごく狭く感じて、本当に家族4人で暮らせるかなと不安になりましたが、完成してみると思った以上の広さですね」(ご夫妻)。
完成したS邸の間取りは、1階にリビング、ダイニング、キッチン、水まわり。2階には広いフリースペースとウォークインクローゼット、寝室が緩やかにつながっています。家具や収納は無印良品のもので統一。色、素材、サイズが家と気持ち良く調和しています。
スケルトン階段に抵抗があったという奥様ですが、ご主人に説得され採用。
「初めはちょっと怖かったですけれど、1~2週間もすると慣れちゃいました」と奥様。
ウッドデッキがとくにお気に入りというご主人は「リビングの延長線上でありながら、庭の一部でもあるという点が良いですね」といいます。
奥様は「2階から吹き抜けを見下ろして、子どもたちが遊んでいる姿を見ると本当に幸せな気分になります」と嬉しそうに話します。
「夏は網戸にしておくと風が抜けて気持ちいいです。以前の暮らしとは比べ物にならない快適さです」(ご主人)。
「冬は日差しが部屋の奥まで入ってくるので、思った以上に暖かいです。家の中が暖かいので、薄着のまま外に出たら寒くてびっくりしたこともあります(笑)」(奥様)。
家を建てたことで生活スタイルにも変化があったようです。
「家で過ごす時間が増えました。以前は週末のたびにどこかに出かけていましたが、今は家で子どもたちと遊んだり、家のメンテナンスをしていることが多いです」というご主人。
さらにこう続けます。「最近は収納にはまっています。無印良品の収納はモジュールが統一されているので、ゲーム感覚で組み替えることができて楽しいです」(ご主人)。
お子さまたちにとっても快適な空間のようで、取材中も楽しそうにのびのびと過ごしている姿が印象的でした。