建築家のアトリエにも相談に訪れたが、納得して選びました

木の家 | 2009.3.3

「完成前に無料の3Dモデリングソフトで、吹き抜けや階段の見え方、季節ごとの日当りなどをシミュレーションしていたので、竣工後に予想外なことはなかったですね。強いて言えば想像以上に温かいです」。埼玉県新座市に「木の家」を建てたKさん夫婦は、自宅のPCで、施工中につくった完成予想モデルを3Dで見せてくれました。本当にそのまま形になっているのでびっくり。Kさんは、事前に十分な情報収集を行い、間取りの考え方と性能に納得して「木の家」に決められました。

■建物概要
ご住所:埼玉県新座市
竣工年月:2008年11月
建築面積:56.31㎡(17.03坪)
延床面積:81.97㎡(24.79坪)
■ご家族構成
ご夫婦+お子さま1人

「長男が小学校に入学する前から、家づくりのことを考えるようになり、自分たちが希望する住宅の予算を調べて、目標を立てて、二人で建売住宅などを見て回りました。でも帰り道はいつも『ここがこうなら良いのに……』という会話ばかり」。Kさん夫婦が思い描く理想の家には明確なイメージがありました。それは、ある建築家が建てた、高性能な一室空間の都市住宅。建築家のアトリエにも相談に訪れたものの、予算が合わず断念。そこで、同じ考え方で開発された「木の家」に目が向きました。「だからハウスメーカーの家は眼中になかったですね。合理的で、自分が納得できないと受け入れられない性分なんです。分からないところは納得いくまで調べます」とご主人。「性能面、特に室内の温熱環境に関する部分は妥協したくなかった。それで調べてみると『木の家』も、外断熱工法を採用し、納得できる性能を満たしていることも分かりました。訪ねてきた方はオシャレな家と言いますが、私たちには見た目にこだわりはなかったですね。中身で勝負している感じです。こういう間取りとこの性能が欲しかったんです」。

「無印良品の家の施工例のメールマガジンも、バックナンバーをさかのぼって読みました。吹き抜けと大きな開口部。そこで少しずつ『木の家』で生活するイメージができあがってきた。そこでネットで知った建築家や工務店にも、そうした希望を伝え、相談したのですが、残念ながら自分たちのイメージ通りのプランにはなりませんでした」(奥様)。そこまでイメージができあがっているなら、やはり「木の家」でお願いしようと思い至ったそうです。

「以前は集合住宅で暮らしていたのですが、部屋の仕切が多く、リビングだけで暮らしていた印象があった。『木の家』は建物の中すべてに人の居場所がある。どの場所も使える。どこにいても一体感を感じます。知人が吹き抜けを見て『もったいない。もう一部屋できるのに』と言っていましたが、部屋があっても使われないと意味がないですよね」(ご主人)。壁にシナ合板を使ったのは、当初希望していた建築家が建てた住宅の仕上げにならったもの。「無印良品の担当者とは家づくりについていろいろ話をしたので、できた家への愛着もひとしおです。シナ合板の壁の色がどう変化していくかが楽しみです」。