暮らしの基本となる収納(Storage)が充実した住まい「MUJI×UR Plan+S」が登場

団地再生物語 | 2022.1.18

2012年に大阪でスタートしたMUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、これまでに首都圏から九州まで全国展開を行い、供給戸数は1,000戸に達し、今年は10年目という節目を迎えます。この10年目を迎えるにあたり、賃貸住宅リノベーションのスタンダードを目指すというプロジェクトの原点に立ち戻り、団地の特長である押入や長押を生かし、住宅の基本性能である収納(Storage)を充実させた新シリーズ「MUJI×UR Plan+S」が登場しました。
これらの住戸は、令和4年1月15日より募集開始いたします。(募集に関して、詳しくはこちら

新シリーズ「MUJI×UR Plan+S」は、これまでのMUJI×UR 団地リノベーションプロジェクトと根底にある思想(コンセプト)は変わりません。団地の良さを見直し、優れた部分を上手に生かしながら、そこに無印良品が積み重ねてきた知恵や工夫をそっと掛け合わせて、これまでにない賃貸住宅をつくる活動です。賃貸に愛着を持って長く丁寧に住みつないでいくことが、これからの日本の暮らしのスタンダードになってほしいと考えています。

このように、「MUJI×UR Plan+S」でもリノベーションで大切にした部分は変わりません。陽当り・風通しといった団地本来の良さを残しながら、本当に必要なものだけを加えていくということです。
これまでの「MUJI×UR Plan」シリーズでは、賃貸住宅であっても、住む人が自分の暮らしに合わせて間取りを自由に編集できるような住まいを提案してきました。部屋を仕切っていたふすまを撤去して、広い一室空間とし、押入のふすまと中棚を撤去し部屋の一部として延長することで、住む人が自由に編集できる余白を残してきました(事例1参照)。

220118_01<事例1>押入のふすまを外して中棚を解体し、部屋の延長として住みながら自由にできる余白を残した

住みながら自由に編集できる余白があることで、例えば、もともと4.5畳の部屋も、押入部分まで部屋を延長することで6畳の広さの部屋を確保することができ、またハンガーパイプを設置することで、ウォークインクローゼットとしても、デスクを置いてテレワークスペースとすることもできます(事例2、3参照)。

220118_02<事例2>押入の中棚を撤去することで、4.5畳から6畳の広さに延長。テレビボードを置いてリビングに

220118_03<事例3>押入の中棚を撤去することで、ウォークインクローゼットとしても利用できる

このように「工夫をこらして住む、自由度の高い住まい」は、多様化するライフスタイルに対応する住まいとして、1,000戸を超える団地の住戸へ若年層を取り込むことに貢献してきました。
しかし、自由度が高いということは、ある意味、住みこなすスキルもある程度要求されることになります。整理収納やインテリアコーディネートが苦手な人にとっては、少しハードルが高い住まいともいえます。

そこで今回登場したのが、「MUJI×UR Plan+S」シリーズです。団地の特長である押入や長押を生かし、暮らしの基本となる収納を「住み始めから」充実させることで、より多くの方にMUJI×URの空間に住んでもらえるのではと考えました。Plan+Sの「S」はもちろんStorageの「S」ですが、「+S」と表記することで、これまでのMUJI×URのコンセプトは踏襲しつつも、収納という機能が新たに暮らしに寄り添うようにという想いを込めました。

では、具体的に間取りの違いを見てみたいと思います。

MUJI×UR Plan」シリーズでは、間取図1のように、南北を分断していた既存の押入の一部を解体することで、光と風が通り抜ける空間をつくり、コンクリート躯体ではない木軸の壁を撤去することで、間口一杯に空間を広げています。ふすまを外すともともと3DKだった間取りは、0LDKの一室空間となり、ふすまによって可変性のある自由度の高い住まいといえます。

220118_04<間取図1>木軸の壁を撤去して間口一杯に空間を広げ、南北に光と風が通り抜ける一室空間とした

一方、「MUJI×UR Plan+S」シリーズでは、既存の間取りは変えずに、押入もそのまま残しています。
これにより、ファミリーであっても寝室をしっかり2部屋つくることができ、また、各部屋に必ず収納がある住まいとなっています。収納を充実させることで、余計なものを出さないスッキリした暮らしができそうです。

220118_05<間取り2>既存の間取りは変えずに寝室を確保し、押入を残すことで充実した収納を確保した

この団地の特長でもある押入は、布団が入ることはもちろん、その奥行きを生かして上手に収納することでキャンプ用品など趣味のモノを収納したり、突っ張り棒で上段をクローゼットのように使うこともできます。中棚を利用してテレワークのワークデスクにするなど、自分なりの暮らしに編集することができます(事例4、5、6参照)。そんな現代の暮らしに合った押入をそのまま残しています。

そして、もう一つの団地の特長でもある長押をリビングや玄関の壁面に加えました。長押を上手に利用することで、自分なりに壁を収納にしたり飾ったりすることができます(詳しくは、次回2月のコラムにて詳しく紹介します)。

220118_06<事例4>押入の中は、無印良品の収納ケースがぴったりとフィットする

220118_07<事例5>押入の上段は、突っ張り棒でクローゼットにもアレンジできる

220118_08<事例6>中棚を利用したワークデスク。ふすまを閉じることでテレワークのON/OFFを明確に

今回ご紹介した「MUJI×UR Plan+S」の住戸は、埼玉の新座団地(2LDK・2DK)と東京の国立富士見台団地(3DK)の2団地3プランからスタートします。

新座団地の2LDK(52.55㎡)のプランは、建設当初の収納付きキッチンと洗面台をリメイクして、水まわりの収納も充実させました。2DK(41.96㎡)のプランはコンパクトでありながらも、外したふすまの居場所をつくることで、2DK→1LDKに間取りを変化させることができる可変性のある住まいとなっています。国立富士見台団地の3DK(63.88㎡)のプランは、もともと増築タイプの広い間取りで、広くて明るいDKが特長の住まいになっています(写真1、2、3参照)。

220118_09<写真1>建設当初の収納付きキッチンをリメイクし、水まわりの収納も充実させた。(新座団地・2LDK)

220118_10<写真2>コンパクトな間取りでありながら、広くて明るいダイニングキッチンを確保した(新座団地・2DK)

220118_11<写真3>ふすまを外すことで、南面の増築棟の居室から明るい光が通り抜ける(国立富士見台団地・3DK)

これらの住戸は、令和4年1月15日より、まず埼玉の新座団地より

「MUJI×UR Plan+S」2LDK(52.55㎡)のプラン
「MUJI×UR Plan+S」2DK(41.96㎡)のプラン

2プランが、先着にて募集を開始します(募集に関して、詳しくはこちら)。

次回のコラムでは、「MUJI×UR Plan+S」のもう一つの団地の特長でもある「長押」について詳しくご紹介したいと思います。今後の「MUJI×UR Plan+S」シリーズの展開にご期待ください。

Instagram LIVEを開催します

新シリーズの募集開始にあたり、新プランを導入した団地「国立富士見台団地」の住戸から、LIVE配信します。みなさんからのご参加をお待ちしています。
詳しくはこちら

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