団地で「キャンプ」と「防災ワークショップ」

団地再生物語 | 2016.3.15

以前このコラムで「できたらいいなぁ」とお話しした、「団地でキャンプ」が実現しているのをご存知でしょうか。
このコラムが掲載された翌年2月に、UR都市機構主催の「DANCHI Caravan」というイベントのかたちで、実施されたのです。
大好評につき、今年もまた同じ町田山崎団地で3月5日(土)・6日(日)に開催されました。

上の写真は、その3月5日(土)の夕方に行われた、キャンプファイヤーの様子です。
大々的に火を燃やしちゃってます。普段は、焚き火などの火は扱えないあの団地内で(笑)。
これには、理由(わけ)があります。
この「DANCHI Caravan」は、「団地の緑いっぱいの広場で、キャンプをやったら楽しいよね」という発想から一歩進んで、「キャンプのノウハウ」は「災害時の備えの知識」につながる点に着目。団地内でのキャンプと防災ワークショップを通じて、いつ起こるかわからない災害に備える知識や心構えも楽しく身に付けることができる仕掛けになっているのです。

キャンプと災害時の備えに精通したプロフェッショナル(無印良品キャンプ場のスタッフや、町田山崎団地自主防災会のメンバーの方々など)が集結し、イベントを通じて災害時の備えの知恵を伝授してくれます。そして、イベントそのものの安全性の計画・管理のもと、キャンプファイヤーや、焚き火、調理などの火の管理、テント設営時の安全性などに万全が期されているからこそ、団地内で火を焚くようなイベントが成立している、という理由(わけ)です。

今回のコラムは、そんな楽しくも学べる「DANCHI Caravan」のレポートです。来年はぜひ皆さんもご参加を!

舞台となる町田山崎団地には、山崎団地自治会自主防災会のテントが頼もしく張られ、至るところに消化器が置かれ、安全管理は万全です。また、無印良品がずっと取り組んでいる、防災について学び考えるプロジェクト「いつものもしも」のリーフレットが配られたり、非常用トイレ「もしものトイレ」はもちろん、非常時の家族の決まりごとや連絡先をメモしておける「もしものメモ(PDF)」や、災害時でも口内を清潔に保つための歯みがきシート「いつものエチケット」などを展示。そしていざというときに電気も供給できるキャンピングカーの登場など、いつも「もしも」に備える考え方を身につける展示が多数されていました。

日中は、気持ちの良い団地広場が子供たちのかっこうの遊び場です。紙飛行機を折って飛ばしたり、大人に火の起こし方を教わったり。美味しいカレーやコーヒーのお店も出店され、そんな様子をFMラジオが生中継していたり、テレビ局が取材に来たり、と本当に賑やかで楽しい時間が流れていました。

そして、何といってもキャンプのメインイベントはテント泊です。今年は団地以外にお住いの方も参加されて、大変盛況でした。
テントの張り方の講習を受けた後、老若男女みんなで力を合わせて一気に今日泊まるテントを張っていきます。

家族みんなで力を合わせてテントを立ち上げます。楽しそう。
丈夫なフライシートを被せて出来上がり。
シニアも負けていません。
完成したテントをバックに記念写真。達成感が伝わってきます!

いよいよ、夕食の準備。今夜のメニューはパスタです。防災の視点から、なるべくお湯を使わずに調理できる工夫が伝授されました。
みんなでつくってお外でたべる夕食、美味しくないはずないですね。

ラップをかけることで、お皿を洗わなくてすみます。水を無駄にしない工夫は、キャンプでも災害時でも役に立ちそう。
もちろんパスタソースは無印良品!

こうして、山崎団地でキャンプの夜は更けていくのでした。

という感じでお送りしました「DANCHI Caravan」レポート。団地で「キャンプ」と「防災ワークショップ」の開催。皆さんはどう感じられますか? ぜひご意見・ご感想をお聞かせください。