団地の空き室を考える

コラム | 2013.10.15

今回は、団地の空き家(空き室)について考えてみようと思います。

そもそも団地だけでなく、日本の空き家の割合は平均16%、大都市でも場所によって20%にもなるところもあります。つまり多いところでは、5軒に1軒は空き家というところが結構あるのです。
「そんなに」と誰もが思うでしょう。地方や田舎の話と思うかも知れません。しかし、住んでいるように見えても実際は住んでいないところや、使っていないマンションなどもあって、見た目以上に多いのが日本の空き家の現状です。

少子化という今の日本の現状は、未来にそうした空き家が増えていくことが予測されます。日本全体で人口はどんどん縮小していくのですから、こうした空き家を再生させてどんどん活用することを考えていく必要があります。

さてこうした空き家ですが、人が住んでいない家はどんどん劣化が進み、人が住んでいない家の多い地域はどんどん寂れていきます。そこで必要なのは、空き家をうまく活用して再生させること、空き家の「流動化」が必要になるのです。

空き家というと戸建て住宅が頭に浮かびますが、賃貸住宅でも空き家が増えつつあります。
こうした空き家を再生して人が住み始めるように、また人が集まるようにという考え方はここのところ進み始めています。
しかし一方で人口が減るのに、空き家を埋めていくというのは無理があるようにも思うのです。だとするならば、空き家をもっと魅力的な他の用途に変更するというのはどうでしょうか。

一世帯では持てないような、共同の大きなキッチンをつくったり、カフェにしたり、または団地の数戸をまとめて、シェアハウスやグループホームをつくったり、そのほか、建物の一部を解体して、空中庭園やピロティにしてオープンスペースにしてしまうというのもあるかもしれません。
今まで狭かった日本の家。人口が減っているのですから、あえてそれを受け止めて、余ってくるところを上手に活用して、広くのびのびと使うのです。

車も昔ほど所有しなくなっている現代ですが、ならば駐車場を少なくして共同菜園にしてしまうとか、きれいな芝生にするとか、魅力的な他の用途に変更することを考えてみてはどうでしょうか。さらに進んで、カーシェアリングを導入して車の数を減らし、空き地をもっと多くする、というのもいいですね。

空き家を、視点を変えて積極的にデザインしていくのです。このように、今までとは違う方向に都市や団地のデザインを考えていくことが、人口や年齢の変化とともに必要な気もします。「余り」という部分を暮らしの価値に付け加えていく提案です。
いかがでしょうか。皆さんのアイデアをお寄せください。