「快適温度」モデルハウスで調査中
快適温度の暮らし方 | 2012.10.30
「快適温度」モデルハウスで調査中
無印良品の家のモデルハウスでは、2011年4月から2012年3月までの1年間、毎日1階リビングの最高/最低温度の記録を続けてきました。
これと、地域の外気温をグラフにして比較したものを掲載しています。
■無印良品が考える 快適温度の家づくり「+AIR」 モデルハウス今何度?
なぜこのようなことをしているのか?理由は2つあります。
無印良品の家「温熱性能」についてお話しをさせていただく時に、ご来場いただいたモデルハウスを体感していただきながら、実際に計測した温度をみていただくことで、わかりやすく説得力のあるご説明ができるということ。
もうひとつは、私たち自身が、毎日温湿度を計測することで、家における「快適温度」についての新しい発見と意識の向上を図ろうということでした。
そこで、モデルハウスの「快適温度」の調査も2シーズン目を迎えていることもあり、「快適温度」を計測し続けることでどんな「気付き」があったか、全国のモデルハウスのスタッフにヒヤリングをしてみました。その内容をいくつかご紹介しましょう。
最も多かった感想が、やはり1年を通して、モデルハウスのどこにいても「温度差が小さい」ことへの驚きと実感でした。
1年を通して1・2階の温度・湿度共安定していて、1・2階の温度差はほぼ1度以内。
1階・2階が、年間通してほぼ同じ温湿度。
数値をみえる化してきた事で、一室空間の特徴や、2階は暑くならないのか?のご質問に対して、実感をもとに説明できるようになった。
モデルハウスは実際の家とは違い、夜間は誰もいなくなります。当然、窓も閉め、エアコンもすべてオフにしますので、通常の家よりも朝の冷え込みや暑さへの条件は厳しくなります。
それでも、朝モデルハウスに来た時に、冬は外気と比べて非常に「暖かい」ことが温度を計測することで再認識できました。
冬場の連休明けでの室内最低温度が、考えていた以上に高かったのには驚きました。
冬の暖かさについては、体感して「暖かい・・・」と言っているより、実際の温度を測ることで、外部が5℃、室内は20℃以上あったりと本当に暖かいことがわかり、より一層納得できた。
1日の最高気温と最低気温の差が約5℃ほどしかない。
これは、暮らす環境にはとても良い事です。夜遅くにはモデルハウスにいないので、室温が思ったより外気の影響を受けないことに驚いた。
松戸店は四季を通じて日光が入らない環境にあるため、冬場は日中エアコンに頼ってしまうが、18時にエアコンを止めても朝の室温が10℃を下回ることはほとんどなかった。
ちなみに、築5年の自宅(戸建て)では、朝の室温は7℃くらいだった。
夏、および冬のどちらでもいえることだが、朝の出社時の室温が、昨日閉店時の室温とほぼ同じである。
さらにそこから、エアコンの使い方に私達の意識は向かっています。
毎朝1時間エアコンをフル回転すると、その後オープンからクローズまで1台のエアコンで十分快適。(夏季:2階、冬季:1階で使用)
外気に影響されず、ある程度、一定温度が保たれていて、冷暖房機器を使用しなくても不快無く過ごせる。真冬・真夏時はプラスアフファとしてエアコンを使用するだけ。
そして「快適」は温度だけでなく、湿度や通風、日射も大きく関わっていることを体感しました。
湿度が快適さに与える影響の大きさを知りました。
もともと湿気には敏感ですが、感覚ではなく数値でとらえるようになりました。
自宅でも同じ温湿度計を置いていますが、今では無意識に温湿度を見てしまいます。個人的には、長袖を着ているときは室温20℃/湿度50~60%、半袖の時は室温25℃/湿度50~60%が快適温度になっていると感じます。
この1年は除湿機もしくは加湿器が部屋にでていて、室温よりは湿度をメインにコントロールするようになりました。
カーテンやブラインドをうまく利用する事で、室内環境が変えれます。モデルハウスでブラインドを開ける時に、直射日光は入れず明るくし、風は通るようにするなど、ブラインドの角度を意識するようになりました。
快適な空間を作り出す上で、カーテンや換気、通風、日照など些細な事に気を配る事がとても大切な事だと思うようになりました。また、窓を開けて風を通すことによって翌日の温度、湿度がいつもと違うことがあることに気付きました。
無印良品の家では全棟温熱シミュレーション「+AIR」を使って、快適温度の家づくりを実践しています。
シミュレーションで見えるようになる部屋の温度や日射・通風について、実際の体験・体感をもとにしながら、それがどのような意味を持つのかについて考え、さらに快適な暮らし方ができるようなご提案をしていきたいと考えております。
お近くのモデルハウスで、ぜひお気軽に「快適温度」を体感しに来てください。みなさまのお越しをお待ちしています。