冬の快適家づくりアイテム

快適温度の暮らし方 | 2012.5.22

←湿気が多すぎると住まいが傷んでしまいます。また、結露の原因ともなるので注意が必要です。今回は、湿気の多いお風呂を1時間換気して測ってみました。室温・湿度をみると1時間換気をすると、お風呂以外の部屋とほぼ同じに近づくみたいです。

「快適家づくりアイテム」で冬を快適に過ごすコツ

現在開催している「快適家づくり応援フェア」にあわせてご用意した、「快適家づくりアイテム」。前回は、夏の「快適家づくりアイテム」として、「オリジナル庇(ひさし)とすだれ」「アウターシェード」をご紹介しましたので、今回はこの暮らしのヒントの冬編です。

冬、暖房をつけても「窓のそばは寒い・・」と思ったことはないでしょうか。それは、窓は壁に比べて、約10倍も熱を逃がしやすいためです。夏は、窓からの強い日射しをコントロールすることが快適のポイントでしたが、冬は暖かくなった室温を、この窓から、いかに逃さないかが重要です。
この対策の1つとして、窓ガラスの種類を変える方法があります。みなさん、「Low-Eガラス」(ローイーガラスと呼びます)というものを聞いたことがあるでしょうか。

窓のガラスが1枚のものがシングルガラス、2枚のものがペアガラス。このペアガラスの間には空気層があり、この内側に薄い金属膜をコーティングして性能を高めたものが「Low-Eガラス」です。
そして、この「Low-Eガラス」には、夏対策用と冬対策用があり、どちらを選択するかがとても重要なのです。

「Low-Eガラス」は窓の特性と方角で賢く使い分け

大きな窓を持つ「木の家」で考えてみましょう。
日射しがたくさん入る窓が南側にある場合、昼間は暖かい日射しをたっぷり取り込んで、夜は室内の暖かい熱が逃げないようにしたいため、このような窓には冬対策用として断熱性能のより高い「断熱タイプ」を選択すると効果的です。この場合、夏には庇(ひさし)やすだれ、アウターシェードなどで日射しをさえぎることが重要です。
逆に、眺望や敷地の状況で、大きな窓が西陽の厳しく射し込む場所にあるのに、庇やアウターシェードなどが設置できない窓の場合は、夏対策用として日射しの熱をカットする「遮熱タイプ」が良いでしょう。

カーテンも効果的

冬の暖かくなった室温を、窓から逃さない、もう1つの対策としては、「カーテン」が効果的です。どんなに性能の良い窓ガラスを選んでも、窓は壁よりも熱を逃がしやすいということは変わりません。
冬の寒い日、日が沈んだらカーテンを閉め、温められた部屋の熱を逃がさないよう、カーテンをすることはとても効果的。
窓に十分な断熱性能を施し、窓から侵入する寒さをカーテンで取り除くことで、ぐっと暖かい家をつくることができるのです。

すごいぞ! 快適家づくりアイテムをシミュレーション

今回も、無印良品の家が自信を持って提供している、全棟温熱シミュレーションのしくみ「+AIR」で、「Low-Eガラス」と「カーテン」の効果をシミュレーションしてみました。
まずは、「Low-Eガラス」の効果です。
「木の家」の南面の窓に、断熱タイプの「Low-Eガラス」を使用し、その他の窓を遮熱タイプの「Low-Eガラス」にした場合と、「Low-Eガラス」を使わない場合を比べると、室温が最高で0.99℃上がる結果になりました。
冬に、南面の大きな窓から逃げようとする、室内の熱を逃がしにくくする効果があることがわかりました。

次に「カーテン」の、冬の効果です。
カーテンは夏に日射しをさえぎる効果もありますが、日中に部屋にいる場合「カーテンを閉め切って冷房をする」というのは、決して快適な暮らしとはいえないこと、また、カーテン自体が熱くなって室温を上げてしまうことから、夏の日射しは庇(ひさし)やすだれ、アウターシェードなどを、窓の「外」に取り付けることが効果的と、前回お伝えしました。
逆に、カーテンは冬の日が沈んだ夜に閉めておくことで、窓から室内の熱を逃げにくくするといった効果が期待されます。

浴室以外のすべての窓に「カーテン」を使用した効果をシミュレーションしてみました。
カーテンがあることで、室温が最高で1.05℃上がるという結果となり、カーテンは室内の熱を逃がしにくくするといった効果があることがわかりました。

いかがでしたでしょうか。暮らしのヒントとなればと思います。快適に過ごす冬の知恵、皆さんの知恵もぜひ教えてください。