夏の快適家づくりアイテム
快適温度の暮らし方 | 2012.5.8
「快適家づくりアイテム」を開発しました
現在開催している「快適家づくり応援フェア」にあわせてご用意した「快適家づくりアイテム」。
この「快適家づくりアイテム」で、温度上昇を1.5℃ほどおさえることができます!
今回は、この具体的な内容と暮らしのヒントの夏編です。
屋外ではすだれやアウターシェード、室内ではカーテンやブラインド。この間に存在する「窓」を上手にコントロールすることが、快適と省エネを生み出します。簡単に言うと、窓からの日射をコントロールすることで、室温がずいぶん変わってくるのです。
「快適家づくりアイテム」の効果を、無印良品の家の1棟1棟の温熱環境を計算する、全棟温熱シミュレーションのしくみ「+AIR」でご紹介していきます。
「快適家づくりアイテム」で夏を快適に過ごすコツ
夏、猛暑の日中に「エアコンが効かない」と思ったことはないでしょうか。
日射しが強いからカーテンを閉めた・・・でも、外からの太陽の日射しをカーテンが受けて熱を持ってしまい、モワッ~と暑く、部屋を暖めてしまう。だからといってカーテンをあけると、直射日光が室内に入ってきて、さらに暑い熱が室内へ押し寄せてくる・・・。
外出する前に、このような機能付きのカーテンを閉めて出かければ、日中の強い日射しをさえぎることができるので、帰宅時の不快感は軽減されます。
しかし、日中に部屋にいる場合「カーテンを閉め切って冷房をする」というのは、決して快適な暮らしとは言えません。
快適に過ごすための、夏の暑さ対策のポイントは、太陽の日射しと熱を「遠ざける」ことにあります。
その方法として一番身近なものは、昔から今も日本で愛用されている「すだれ」です。
すだれで夏の強い日射しをさえぎることは、大変効果があります。
また、これまでお伝えしてきた「落葉広葉樹」や「緑のカーテン」も太陽の日射しを遠ざける手法の1つです。
● 夏は葉が生い茂って日陰をつくり、冬には寒さと乾燥から葉を落とす「落葉広葉樹」
● ゴーヤの「緑のカーテン」。最も暑い時期に成長し、緑のカーテンとなり、優しい日陰をつくってくれる
快適家づくりアイテム・その1 「オリジナル庇(ひさし)とすだれ」
「快適家づくりアイテム」で夏を快適に過ごすコツ、その1は、夏に庇についているフックに、すだれや緑のカーテン用のネットなどを引っ掛けて、日よけを作ることができる「オリジナル庇(ひさし)」です。
庇の幅がポイントで、窓の高さの約0.3倍が有効とされており、夏の高く強い日射しをさえぎり、冬の低く弱い日射しをさえぎることなく取り入れます。また、多少の雨の日に窓を開けて風を通すこともできます。
快適家づくりアイテム・その2 「アウターシェード」
続きまして2つめは、すだれと同じような効果が期待できる「アウターシェード」です。外に取り付けるロールスクリーンのようなもので、夜や冬などにはシェードを巻き上げて収納できます。
日射しをさえぎる目的で使用される室内のカーテンは、窓の内側で日射しをカットするため、部屋の中に熱がこもりやすくなります。しかし「アウターシェード」は図のように、窓の外側で日射しをさえぎることで、室内に侵入してくる日射しを約64%もカットするため、部屋の中に熱がこもりにくくなるのです。
「オリジナル庇とすだれ」と「アウターシェード」は、窓を閉め切って冷房をすることをせずに、できるだけ窓を開けて風を取り入れ、太陽の日差しと熱を「遠ざける」ことが、快適のポイントとなっています。
夏の夕方に水をまく打ち水も、気化熱を利用して気温上昇を抑えるコツの1つです。
すごいぞ! 快適家づくりアイテムをシミュレーション
無印良品の家が自信を持って提供している、全棟温熱シミュレーションのしくみ「+AIR」で、「快適家づくりアイテム」の効果をシミュレーションしてみました。
まずは、「オリジナル庇(ひさし)」の効果です。
窓の家に、赤色で囲まれた窓に「オリジナル庇」を取り付けて、取り付ける前との室温の差を比べてみたところ、最高で3.16℃も低くなり、南面に庇を取り付けるだけでも効果があることがわかりました。
次に「アウターシェード」の効果です。
南側に大きく開いている窓は、庇で日射しをほぼカットするため、東と西の窓に「アウターシェード」を取り付けてみました。木の家の、赤色で囲まれた窓です。
取り付ける前との室温の差を比べてみたところ1.57℃の温度差があり、シェードを取り付けることでより快適な結果となりました。
いかがでしたでしょうか。皆さんの、この夏の日射しの工夫やヒントとなればとおもいます。また快適に過ごす夏の知恵、まだまだあればぜひ教えてください。
次回は、「快適家づくりアイテム」の暮らしのヒント冬編をご紹介します。