冬至の日射しと温度

快適温度の暮らし方 | 2012.2.14

←無印良品の商品開発室の温湿度を測ってみました。すごい熱気です!と、言いたいところですが、 結構寒かったのでした。。。

冬至の日射しと温度

無印良品の家では、エアコンなどの機械になるべく頼らずに自然のチカラを最大限に生かし、より少ないエネルギーで快適な室温を保つ家づくりを提案しています。
太陽や風などの自然の恵みから得られるエネルギーを上手に活用する家を実現するためには、いくつかの重要なことがあります。
「家そのものが持つ断熱性能の高さ」と、もうひとつは「太陽や風の自然の力を利用すること」です。

昨年の9月にモデルハウスの夏至の日射について、木の家の深い庇(ひさし)の効果をご紹介しました。今回は、最も日射しが弱くなる冬至の日に、モデルハウスで日射状況と温湿度を観測してみましたのでご報告します。

冬の日射しがたっぷりの木の家

さて、冬は太陽の光をたくさん取り入れ、部屋を暖かく快適にすることができているのでしょうか。
今回は日射しの効果をみるために、南向きに建てられた熊谷店と、北向きに建てられた高知店の2つのモデルハウスで比較してみました。
(補足:モデルハウスは、家の特徴である外観が道路から見えやすいように、建物の向きを北向きにするケースがあります。)

南向きに窓のある
無印良品の家 熊谷店
北向きに窓のある
無印良品の家 高知店
当日の屋外の最高気温[9℃] 当日の屋外の最高気温[10℃]
10:00 エアコンなし
リビング[13℃/33%]
エアコン運転(21℃設定)
リビング[18℃/33%]
12:00 エアコンなし
リビング[18℃/32%]
エアコン運転(21℃設定)
リビング[21℃/30%]
15:00 エアコンなし
リビング[22℃/30%]
エアコン運転(21℃設定)
リビング[22℃/29%]

2011年12月24日の冬至、同じ日に測定。南向きの熊谷店ではエアコンを使わずに、北向きの高知店ではエアコンを21℃設定で運転しました。
10:00の時点では、熊谷店13℃、高知店18℃と5度の差がありますが、15:00では、なんと同じ22℃。 太陽のチカラってすごいですね!

ちなみに・・・昨年9月の「夏至の日射しと木の家」で掲載していた木の家の冬至の日射状況のシュミレーションは、今回の観測とほぼ一緒でした。

木の家は、日中に南側の大きな開口部から、たっぷり日射しを取り込みます。さらに外断熱工法を採用し、高い断熱・気密性能で、その熱を逃がさないように考えられています。
10:00の熊谷店の温度を見てください。その日の最低気温が0℃、最高気温が10℃だったにもかかわらず、室内は13℃もあります。自然の力と建物の性能で、快適な室温を保つ家づくりができることを改めて実感しました。

さて、冬の日射しをたっぷり取り込んで、こんなに暖かい木の家モデルハウス。
京都南店と、港北ニュータウン店もご覧ください。やはり同じようにエアコンなしで、快適な室温になっていますのでご紹介します。

南向きに窓のある
無印良品の家 京都南店
南向きに窓のある
無印良品の家 港北ニュータウン店
当日の屋外の最高気温[8℃] 当日の屋外の最高気温[10℃]
10:00 エアコンなし
リビング[20℃/33%]
エアコンなし
リビング[21℃/36%]
12:00 エアコンなし
リビング[25℃/27%]
エアコンなし
リビング[26℃/21%]
15:00 エアコンなし
リビング[26℃/28%]
エアコンなし
リビング[30℃/20%]

冬でも、縁側で天気のいい日にたたずんでるとポカポカして気持ちいいですよね。
よく言われることですが、日本は世界的にみると冬の日射量が多い国といえます。ロンドンと比較すると東京は約4倍、新潟でも約2倍です。この自然の恵みを生かし、キチンと家の中に取り込むことで、冬でも気持ちのいい、快適な家づくりを実現できます。

もちろんお天気がご機嫌ななめのときは、日射しも少なくなりますので、そんなときはエアコンや床暖房に助けてもらうこともあります。
でも機械だけに頼らず、その日の天気を感じて、開けたり、閉めたりしながら、生活する。そんな自然とともにある暮らし、いいですよね。

「無印良品の家+AIR」では、本当の快適性をそなえたエネルギー効率の良い家を実現するために、おひとりおひとりの生活スタイルをお聞きしながら、日射しの入り方、風の流れなど、きめ細かく考えながら、家をデザインしていきます。
冬も(もちろん夏もですが)、もっと快適な暮らしをデザインするために、さまざまな工夫やアイデアをご提案しています。

いかがでしたでしょうか。冬を暖かく過ごすコツ、アイデアについてご意見、投稿をお待ちしています。