30年後の団地の暮らしを考える

コラム | 2018.8.21

近年、日本は成長の時代から縮小の時代へと変わり始めています。人口減少、少子高齢化、空き家問題、地域格差などの社会問題に直面しています。
一方、自動車の自動運転化やバーチャルリアリティーの進化など、暮らしにかかわる技術の発達が注目されています。
いま、暮らしの変化の変わり目に来ているのかもしれません。

日本の団地をみてみると、古いもので築40~50年となっています。団地の周辺環境は公園のように自然に囲まれていて、とても贅沢な敷地条件で建てられていることに気がつきます。棟と棟の間にゆとりがあるので、陽当りや風通しの良い空間です。
そんな暮らしの本質が高い団地がもっと長く、ヨーロッパの建物のようにたとえば200年も使えるようになったらどうでしょうか?
築200年の団地は、団地周辺の自然がさらに育ち、鎮守の森のような豊かな環境になっているかもしれません。公園や森の中に住むような感覚かもしれません。

MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトでは、築40年50年の団地を、今後も永く住み継いでいけるように、すべてを壊すのではなく、使えるものは残すことを基本にしています。
例えば、住戸の飴色になった柱や鴨居といった木部や、いまでは希少な型ガラスや建具の取手を残し、一方でキッチンや洗面などの設備は最新の技術・デザインを入れ込む、といったように、新しくする部分と残す部分のバランスを丁寧に考えることで、新築ではできない空間づくりをしていますが、「200年」という次元のスパンで団地活用を視野に入れると、もっと違う発想の「リノベーション」が考えられそうです。

例えば、50年前には最低限でしか考えられていなかった断熱性能は、いまや地球規模で取り組む課題です。また発展著しいAI技術、さらには家事補助ロボットなど、新しい技術の導入だけでなく、高齢化・人口減、観光客増などの今後の社会的変化も鑑みて、団地のシェアハウスやコレクティブハウス化、民泊対応など、団地での暮らし方まで踏み込んだ「イノベーション」も起こってくるのではないでしょうか。人が多く集まって住む団地ならではの、新しい家族のかたちもありそうです。
賃貸に愛着を持って長く丁寧に住みつないでいくこと、時間を長く、大きく考えることで団地の可能性は広がります。

200年後を想像するのは難しいので、まずはいまから30年後の暮らしを考えてみませんか?
いま築50年の団地が、築80年になるときです。ご自身がいま30歳代であれば60歳代になり、定年間近になっているかもしれない。孫が生まれているかもしれない。いま40歳代であれば70歳代になり、仕事をやめているかもしれない、自分で仕事をしているかもしれない。また、寿命が延びて100歳まで生きていくことが普通になっているかもしれません。

30年後、そのときに誰と、どんな住まいに住み、どんな暮らしをしたいのか、アンケートを作成しましたので、みなさんのご意見をお聞かせください。未来に団地はどうなっているべきか、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

アンケートは終了しました

実施期間:2018年8月21日(火)~8月28日(火)午前10時まで
たくさんのご回答ありがとうございました。