「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

「団地に引っ越しました」くらしのコツ日記

# 10 じぶんでつくるコツ

2019年 7月 23日

# 10 じぶんでつくるコツ

□ 7月19日、海の日も過ぎて、からっと快晴。

あー、夏だ! 令和元年の夏はいましかないって思うと暑い夏も楽しみたい。とはいえ、やっぱり暑いものは暑くって、朝から涼しい寝室でごろん。
この前きいちゃんと一緒に漬けた梅シロップが、良い感じに漬かってきた!
冷たいソーダ水で割ってカランと氷を浮かべて飲めば、きゅっと甘酸っぱくてしゅわしゅわ夏の味。疲れたからだに梅の香りがじんわり染み渡って、指先まで冷たさが広がった。

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手づくりって良いね。つくる過程も楽しいし、どんな材料でつくられているか分かって安心だし、自分で時間をかけてつくったものだから大切に思えるよね。
そんな話を友達のしろちゃんにしたら、バジルの苗を分けてくれた。「育てる過程が楽しいんだよね」って。団地に引っ越してはじめての夏、ベランダでハーブを育ててみる。

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□ 7月20日。ベッドから出てうーんと伸びをして、おはよう。

寝室には、セミダブルの脚付マットレスひとつしか置いてないんだよね。スマホもアロマディフューザーも床に置いてる。うーん、ベッドの脇にサイドテーブル的なものが欲しいなあ。
って、またまたしろちゃんに相談してみた。仲良しのしろちゃんは、無印良品のインテリアアドバイザーだから、家具のことやくらしのことはいつも一緒に考えてくれる。
しろちゃん「そういえば、この前うちの店でイベントしてくれたbespoke wood worksの黒岩さんっていう家具屋さんがいるんやけどね。その人が使ってたイス、あおちゃんの家の寝室にちょうど良いかもって思ってたんよ。黒岩さんに話聞いてみようか」って。
さっすが、しろちゃん! 頼りになります。

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□ 7月21日。ニイニイゼミが鳴いてる。

しろちゃんが黒岩さんに相談したら、なんとイスのつくり方を教えてもらえることに!
というわけで、神戸の北の三田市にある黒岩さんの工房に、しろちゃんと一緒に行ってきた。
木の香りがいっぱいに広がる工房。端材の山ひとつにもわくわくしたり、庭に植えてあるハーブや手づくりの木の雑貨に、じっと見とれてしまったり。工房のしんとしたやさしい空気が心地良かった。
黒岩さんは眼鏡をかけた、物腰のやわらかいお兄さん。わたしたちのために木材をカットしてくれて、初心者でもかんたんにつくれるように準備してくれていた。それから、にこにこ笑顔でフォローしてくれた奥さん。「はじめてなのに上手ですね」なんて褒めてもらって、雰囲気もやさしくて、すごく良い時間だったー。
ドリルの使い方とかノリの量とか、かんたんそうに見えてやってみると意外に難しい。黒岩さんがコツをていねいに教えてくれて、無事にできあがったときは思わず拍手。最後にイスの脚の高さをノコギリでそろえてもらって、その手早さときれいな仕上がりに感動。「仕事ですから」って笑ってた黒岩さん。職人さんってすごい。

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帰ってすぐにベッドサイドに置いてみたらすごく馴染んで、うれしくなってひとりでにやにやしてしまった。朝起きてスマホに手を伸ばすたびに、黒岩さんの工房を思い出してる。

今回わたしたちがつくったイス、堺北花田の無印良品でもワークショップをやるんだって!
たまにしろちゃんに誘われていろんなワークショップに出かけるんだけど、ワークショップってただモノをつくるだけじゃなくて、講師の先生や他のお客さんとの出会いとか、じっと集中する時間とか、そういう目に見えない価値みたいなものがあるから良いなって思う。黒岩さんにとっても、楽しくて良いイベントになるとうれしいなあ。

あ、このイス、日記を置くのにもちょうど良い!

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□ 7月22日。青と白の夏空。入道雲。

ドレッシングは買わない。これはひとり暮らしをはじめたときからの習慣。好きなときに好きな味つけで好きな量だけつくれるから、わたしは自分でつくりたいんだ。今日はレモン汁ベースでさっぱりと。
夏野菜を焼いてドレッシングをかけたサラダをもりもり食べてたら、もっとなにかつくりたい! という欲がむくむく沸いてきた。

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そういえば、前にきいちゃんにユーカリときなこもちをもらったけど、まだお礼をしてなかったな。きいちゃんの好きなブラウニーを無印良品のホーローバットで焼いてプレゼントしよう。誕生日もお祝いも、贈り物は手づくりがいい。

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汗をかきながらチョコを溶かして、生地を型に流して、余熱しておいたオーブンにセット。ブーンという電子音を聞きながら、冷たい梅ソーダでひと休み。ふと窓から見た景色が夏だった。
空の青と白のくっきりしたコントラストを眺めてたら、あ、って声が出た。
たとえばイスとかドレッシングとか誰かにあげるプレゼントとか、なにかを自分でつくるっていうことは、自分をつくるってこと、なのかもしれない。じぶん。わたし。
わたしのくらしはわたしがつくっているんだ。わたしの視界に映る景色がわたしの世界なんだ。わたしが好きなものをひとつずつえらんで生きていくって、本当に幸せなことだ。

パン屋に行ったら、並ぶパンひとつひとつも誰かがつくったものなんだなんて当たり前のことをいままで知らなかったなって気付いた。レジで店員さんに「全部おいしそうですね!」って話しかける声が弾んで、店員さんもうれしそうに笑ってくれて、なんか、世界が違って見えるなあ。夏の暑さをどう思うかも、くらしもすべて、自分次第なんだね。

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バルブ付き密閉ホーロー保存容器

じぶんでつくるコツ
・好きな濃さで梅ソーダを楽しむ
・ベランダでハーブを育てる
・イスづくりを教えてもらう
・今日のドレッシングをつくる
・手づくりのブラウニーを贈る

このブログについて

自然溢れる大阪府富田林市のUR金剛団地を舞台に、無印良品のスタッフが実際に一年間住んで感じた「団地ぐらしの魅力」や「感じ良いくらしのコツ」について、無印良品イオンモール堺北花田が全面サポートしてお届けする日記形式の回想レポートです。
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