窓の家 No.13
雨が降っていることに気づかないほど静かです
窓の家 | 2013.2.26
群馬県桐生市、駅からほど近い住宅地の一角に建つK邸。ご夫妻と3歳のお子様の3人で暮らしています。
現在、テキスタイルデザイナーとして活躍するご主人が、21歳のときに実家を出て、初めて一人暮らしをしたのはロンドン。そこでデザインや建築など様々な文化に触れ影響を受けたといいます。そんなKさんが直感的に選んだのは「無印良品の家」でした。「インテリアの好みは年代によって変わっていく。だから背景になる住宅は、決して主張せず、どんな物にでも合う”箱”が良いという考えがありました」というご主人。
「はじめて『無印良品の家』を知ったのは、『窓の家』がグッドデザイン賞を受賞した際の雑誌広告でした。木製の窓枠やタイル貼りの洗面室など、細部の格好良さに惹かれました」(ご主人)。
「生活感が無くて、これは主人が好きそうな感じだなと思いました(笑)」という奥様。
「早速カタログを取り寄せましたが、そのころはまだ家を建てるというのは現実的ではありませんでした。ただ、いつかは自分たちの家を持って、そこに好きな家具を置いて、心地よい空間で暮らしたいと思っていました」(ご主人)。
本格的に家を建てることを考えはじめたのは、お子様が生まれてからというKさんご夫妻。
「同世代の友人の中にもマンションを購入する人が出てきて、自分たちも無意識に影響を受けていたのかもしれません」(ご夫妻)。
ちょうどそのころ、ご主人のご実家近くに「窓の家」のモデルハウス「秦野店」があることを知り、帰省のついでに足を運んだというご夫妻。
「正直、実際に見るまでは不安がありました。デザインは良いけど他のところは大丈夫なのだろうか?と」。「でも、モデルハウスで床や室内ドア、キッチンなどを実際に見て、不安は払拭されました。天井までのドアや塗り壁の質感もすごく良いと思いました」(ご主人)。
「第一印象は白い!と思いましたね。無印良品らしいなと」。「主人がいろいろな部分の手入れ方法など具体的な事を聞いているのを見て、これはもう買うつもりなんだろうなと感じました(笑)」(奥様)。
その後、ご夫妻は「初めての家づくり講座」に参加することに。
「モデルハウスを見た興奮が冷めないうちに、家づくりについてもっとお話をしたいと思いました。細かいことも確認しておきたかった」というご主人。
「2回目に訪れたときには、もう大まかなプランができていました」(ご主人)。
それから半年ほどかけて、条件にあった土地を探します。資金の目処もつき、いよいよ本格的に家づくりがスタート。
「完成現場見学会にも足を運び、実際の空間の中でイメージを膨らませ、間取りを考える際の参考にしました」(ご主人)。
「どんなふうに生活をしたいかを二人で考えました」(ご夫妻)。
「僕が部屋のイメージを絵に描いて妻に説明しました。家庭内プレゼンですね(笑)」(ご主人)。
「お風呂を2階の寝室近くにしたのは、2階をプライベートなスペースとして分けたかったから」(ご主人)。「普段、夕食が終わると1階の電気を消して、皆2階に行きます。子供を寝かしつけてからは、本を読んだり話をしたりと、寝るまでの時間をゆったりと過ごしています」というご夫妻。
「この家で暮らしてみて、思った以上に静かですね。雨が降っていることに気づかないほど」(ご主人)。
「吹き抜けがあるので室内の音は良く聞こえますが、それほど気になりません。それがこの家なんだなと自然に受け入れています」(奥様)。
「休みの日には、家で本を読んだりパソコンをしたりして過ごすことが多いです。この家の窓から差す光は、様々な表情を見せてくれるので、時間帯によって居場所を変えるんです」というご主人。
「定期的に開く友人家族とのホームパーティも、この家に住むようになってからの楽しみの一つです」という奥様。「以前は雑誌で見ていたような暮らしを、今自分がしているみたい」とも。
「この家の性能を体感して、家は住むための道具なんだということをあらためて実感しています。『窓の家』は細部までデザインがされているにもかかわらず、その姿を消していて、暮らしの背景となっているところが良いですね」と語るご主人でした。