木の家 No.134

次女から「部屋はいらないよ」といわれました

木の家 | 2019.4.23

青森県八戸市の新興住宅街の一角に建つ「木の家」A邸は、雪景色に映える黒の外壁が印象的なお宅です。
Aさんご一家は、ご夫妻に4人のお子さまの6人家族。就職して上京した長女を除いた5人で「木の家」に暮らしています。取材当日は、仕事でご不在だったご主人の思いや考えも含めて、整理整頓をライフワークとする奥さまにお話をおうかがいしました。

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■建物概要
ご住所:青森県八戸市
竣工年月:2018年3月
延床面積:88.60m²(26.80坪)
■ご家族構成
ご夫婦+お子さま3人+猫

Aさんご一家が「木の家」に住みはじめたのは約1年前。その前は、新築の分譲住宅を購入して6年が経過していました。
「私の両親と同居していた実家が古くなり建て替えのタイミングをむかえ、両親は祖母の家へ、私たちは分譲住宅を購入して新しい家に引っ越すことになりました。実は、当時から『無印良品の家』にとても興味を持っていました。偶然、無印良品のホームページで見つけて、その外観に一目惚れしてしまったんです」という奥さま。
その当時、青森県は「無印良品の家」の施工エリア外だったため諦めるしかなく、別の住宅会社の分譲住宅を購入することになりました。

その家での暮らしにも慣れてきたころのことです。
「八戸に『無印良品の家 青森店』ができたみたいだよ」とご主人が教えてくれたことで、奥さまの「無印良品の家」への思いが再燃しました。
さっそく、お母さまと連れ立ってモデルハウスへ見学に行きました。
「外観は、まさに想像していた通りのシンプルさで素敵。室内も吹き抜けがあって広々としていて居心地がいい。思わず泣きそうになるくらい感動しました」。
さらに詳しく知りたいと「初めての家づくり講座」にも参加した奥さま、基本構造と性能についての説明を受けて、ますます魅力を感じるようになりました。

「最初は家を建てることに賛同していなかった母も、家づくり講座が終わるころには『この家、いいわね』といい出しました。思い切って夫にも『やっぱり心から納得した家に住みたい』と相談してみたところ、『その希望を叶えるために、できることをひとつずつ解決していこう』と、お金のことも含めて具体的に考えてくれました」と語る奥さま。

ご家族の間で「無印良品の『木の家』に住もう」という意思統一が図られてからは「信じられないくらいスムーズに」話は進みました。
一番の懸案だった「6年住んだ家」には、奥さまのご両親が住むことになりました。
「親族の理解と協力が大きかったですし、タイミングの良さにも恵まれました」と振り返ります。

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気に入った土地も見つかり、本格的に家づくりがはじまりました。
間取りでとくに気を配ったのは「動線」でした。奥さまは家事をスムーズに行うための動線を中心に考え、ご主人は2階との空間をつなぐ動線を考えるなど、ご夫妻で協力しながら「動きやすい間取り」をつくっていきました。

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普段から「ムダを省く」生活を心がけている奥さまが、もう一つ気を配ったのはキッチン。当初は「対面」型で考えてしましたが、あえて「壁付け」に変更しました。
「以前住んでいた家は対面型キッチンでしたが、できた料理をテーブルに運ぶときなど、無駄な動きが多くなると感じていました。壁付けキッチンは振り向くだけで、ほとんどの動きがスムーズになると考えました。実際の使い心地も予想通りでとても快適なキッチンになりました」。

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2階は一室空間を「収納」で間仕切り、緩やかなプライベート空間をつくりました。
「思春期の高校生になる次女には、きちんと仕切った部屋が必要かなと思って聞いてみたら、次女から『部屋はいらないよ』といわれました。以前の家では個室を与えていましたが、そういえば、ほとんどの時間をリビングで過ごしていました。次女にとっては、家族の気配を感じられる空間の方が居心地がいいのでしょうね」。

ご家族の希望や思いを詰め込んで完成した「木の家」。実際の住み心地には、家族全員が満足しているそうです。
「みんなが一番喜んだのは、冬の室内の暖かさです。『吹き抜けがある家は寒い』といわれたりもしていたので、少し心配していましたが、寒さを感じません。モデルハウスを見学したのがちょうど寒い時期で、『暖かさ』を体感していた母親も、遊びに来て『本当にエアコンなしでこんなに暖かいの?』とあらためて驚いています」と奥さまは笑います。
遊びに来た友人たちも、室内の明るさや過ごしやすさに驚くそうです。

「居心地の良さのせいなのか、家族が家で過ごす時間も増えたと感じています。中でも一番いる時間が増えたのは私です。開放感のある空間が心地良いですし、『もっと良くしよう』とあれこれ工夫する時間が楽しくて。夫も以前より家にいる時間が増えましたし、快適そうにしていますね」。

これから先のことも想定しています。
「子どもの成長などの状況に応じて、室内のレイアウトを変えていくのも楽しみです。将来子どもたちが独立して、ここに住むのが私たち夫婦だけになったときのことも考慮した広さにしています。この家で、長く暮らしていきたいですから」笑顔でそう語る奥さま。
一目惚れした「無印良品の家」に住むという希望を実現したAさんご夫妻。「木の家」には、これからご家族のさまざまな思い出が刻まれていくことでしょう。