午後になると“あの部屋だけ暑い”のはなぜ?|夏を心地よく過ごすために#2

住まいのかたち | 2026.5.8

ここ数年、
「春なのに、もう暑い」と思う日が、どんどん早くなっています。
今年は4月初めから25度を超える日もあり、
「気持ちのいい季節はいずこへ?」と感じることが増えてきました。
そんな暑さの中、家の中で、
「あれ、この部屋だけちょっと暑くない…?」 
と思ったことはありませんか? 
私は子どものころから、 
どうして部屋によって暑さが違うのか、不思議に思っていました。 

実家で気づいた「暑い部屋・涼しい部屋」

私の実家は、マンションの南西側にある角部屋で、午後になると、西日が容赦なく差し込む家でした。
リビングにはバルコニーがあり、父がすだれやゴーヤのグリーンカーテンをとりつけて、日よけの工夫をしてくれていました。

でも、私の部屋はそうはいかず——
・西側に大きな窓がひとつ
・両隣は部屋
・ドアを開けると廊下の壁

つまり、「熱は入るのに、逃げる場所がほとんどない部屋」だったのです。

となりの兄の部屋にも西側の窓はありましたが、
北側にも窓があり、外気に触れる面が多く
風も抜けやすかったので、まだ涼しかった。

同じ家なのに、
どうしてこんなに違うんだろう。
子どもながらに、不思議に思っていました。

わたしの部屋は風が抜けず暑かった

風について、子どものころの私は誤解していた

実家で窓を開けると、リビング(南)と兄の部屋(北西)の間をなんとなく風が抜けていく感覚がありました。

でも、その途中にある私の部屋にはほとんど風が入ってきません。

当時の私は「風って南北に流れるものなんだ」と思っていました。
でも実際には、そんなに単純ではありません。

風は
・温度差のあるところへ動き
・圧力の低い方へ流れ
・家の中では“通りやすい道”を選ぶ
という性質があります。

リビングと兄の部屋を結ぶラインは、風が通りやすい道になっていたのです。
反対に、風がわざわざ直角に曲がって、私の部屋に入ってくる理由はありません。
風が通らない部屋は、当然ながら熱もこもりやすい。
さらに言うと、なぜか私の部屋のドアは外開きのドアだったため、熱を逃がすこともできませんでした。

私の部屋が毎日暑かった理由がはっきり理解できました。

今の家でも感じる「部屋ごとの暑さ」

今住んでいる家でも、同じように部屋ごとに室温の差を感じます。
わが家の寝室は北東にあります。
日差しが強いのは午前中のほんの短い時間だけで、午後には光が当たらなくなり、自然と涼しくなってきます。
逆にリビングや子ども部屋は南と西の光が入るため、午後になるとやはり暑くなりやすいです。
最近は子どもたちが「午後は寝室の方が快適」と言いながら寝室へ集まってきて、宿題をしたりゲームをしたりしています。

昼間は涼しい寝室に集まって過ごしている

子ども部屋は「北東」が向いている?

お客さまと家づくりの打ち合わせをしていると「子ども部屋は日当たりのいい場所にしたい」と言われることがあります。
もちろんそれも一つの考え方ですが、日当たりが良すぎる部屋は午後になると暑くなりやすい場所でもあります。
実家の私の部屋のように、熱がたまって逃げにくくなる可能性もあります。

むしろ、日中に勉強や作業をすることを考えると、少し涼しい部屋の方が集中しやすいとも言われています。
一般的に子ども部屋には北東の向きが向いていると言われますが、
実は日差し×風×熱の逃げ道といった条件の組み合わせにあるのかもしれません。

暑さの理由がわかると、対策も見えてくる

家の中の暑さは“なんとなく”ではなく、
・日差しの向き
・部屋の位置
・風の流れ
・熱の逃げ道
こうした要素の組み合わせで決まっています。

そして実は、なかでも最も大きな影響を与えているのは「日差し」です。
窓から入る日差しは、想像以上に家の中を温めてしまいます。

次回は、暑さ対策の基本である「まずは外で日差しを遮る」方法についてお話しします。
父が実家でしてくれていたすだれや外付けブラインド、グリーンカーテン、庇(ひさし)。
こうした外での日よけが、どのくらい効果があるのかを、具体的にご紹介します。

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