「どこで暮らすか」を決めるための土地探し

コラム | 2021.2.9

家は暮らしの器

もう、いまから6年前のコラムになりますが、「『どんな家にするか』の前に決めること」と題して、家は「暮らしの器」であるべきことから「暮らしと家」の関係性を「料理と食器」に置き換えて、本来食器(=家)はどんな料理を盛りたいか(=どんな暮らしをしたいか)によって選ぶべきで、目の前にある食器(=家)が綺麗だからとか、お買い得だからで買うのは、本来の買い方ではない、というお話をさせていただきました。

たとえば、お吸い物を入れる漆器を探しているときに、どんなに素敵でもスープ皿は買わないはず、ということです。もちろん食器の場合は、時により料理も変わるし、お気に入りを複数持っていてもよいし、場合によっては棚に飾るという使い方もあるので、スープ皿の衝動買いもあり得るのですが、家はそういうわけにはいきません。慎重に自分の暮らしをどうしたいかを見極め、その暮らしの器としてふさわしい家づくりをしなくてはならないのです。
6年前のコラムでは、「どう暮らすか」を決めるには、まずは「誰と暮らすか」を考えるところから始めてみませんか、という提案をさせていただきました。

どこで暮らしますか?

今回は、この「どう暮らすか」の基本中の基本である「誰と暮らすか」の次のステップ、「どこで暮らすか」について考えてみます。
いうまでもなく、家は「土地」の上に建つものですので、最終的にはその「土地」を決めて(建てる権利を)取得しなければなりません。
ということは、まずは暮らしたい場所(エリア)を決めなければなりませんが、エリアを絞り込む要素を整理してみると、
(1)通勤・通学時間、経路(使用駅、駅までの距離)
(2)公園、買い物・食事など店舗環境、その他自分の趣味を生かせる場所の有無、それらとの距離
(3)親族、知縁者 との距離、全般的な利便性、雰囲気、文化
ざっとこんなところでしょうか。

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このように要素はいろいろありますが、基本的には自分の目指すライフスタイルと照らし合わせながら、何を優先させるかを決めていくことで、おおまかなエリアは絞られそうです。
このときに、「もう自分が暮らすエリアはここしかない」と1ヶ所に絞ってもいいでしょうし、ある程度複数選択肢を持っておいてもよいと思います。

エリアがある程度絞られたら、いよいよ実際に家を建てる土地をそのエリアから探し出さなければなりません。何度も土地を買う経験など、普通はないはずですから、この「土地探し」がなかなか難易度の高い作業となります。
「家を建てるための土地」となると、ただ住みたい場所、というわけにはいきません。まず当たり前ですが、所有にしても賃貸にしても、家を建てられる権利を取得できる土地でなければなりません。
その上で、
(1)大きさ、かたち
(2)価格(価格動向)
(3)環境(日当たり、風通し、安全性、景色)
(4)インフラ(電気、ガス、水道、排水設備状況)
(5)法規制
によって、どのような家が建てられるか、またその家を建てるためにどのくらいのコストがかかるのかが決まってきます。ただとても気に入ったからとか、お買い得だからということで、土地だけ先に決めてしまうと、大失敗をしかねません。

ですから、家を建てるための土地探しは、まず自分のライフスタイルに合うエリアを絞り、そのなかから上がってきた候補地が、どのような家を建てられるポテンシャルを持っているかを見極めることがとても重要になるわけです。
(土地探しのときに注意すべきことは、こちらの動画でもご説明しています)

土地に掘り出し物はない

不動産のプロはよく「土地に掘り出し物はない」といいます。
周辺の相場より安い土地には必ず理由(わけ)があります。
そしてその理由とは、たとえば、電気・ガス・上水下道・通信網などのライフラインの生活基盤(インフラ)が整備されていなかったり、土地の形状がいびつであったり、日当たりの確保がむずかしかったり…と、家を建てるために不利な条件であることが多いのです。
しかし、建物に不利な要因があるからといって絶対にその土地を買ってはいけないかというと、そうではなく、それらのネガティブ要素を家の工夫で克服する、あるいは逆に生かすことができれば、むしろその土地は「買い」かもしれません。
もちろん、あらゆる可能性を検討した結果、買わない方がよい、と判断すべき土地もあります。

そもそも、その候補地のどこがネガティブなのかさえ把握できないような、一度も土地を買ったこともなければ、家を建てたこともない方にその判断を委ねるのは酷、というものです。
そこで無印良品の家では、土地探しから家づくりを始める方のために、「土地探しサービス」を全国のモデルハウスで随時行っています。候補に挙がっている土地に(法規制も含めて)どのような家が建てられるのかはもちろん、その場合の耐震性や温熱環境のシミュレーション、概算価格などを最短期間で考察し、失敗しない土地探しをサポートしようというものです。

土地探しから家づくりを、とお考えの方はぜひ一度ご相談ください。
みなさんからのお声がけを心よりお待ちしております。