みなさんのご意見を反映! 山口店モデルハウスの塀と庭

住まいのかたち | 2017.9.19

今年の4月に実施した「家の外まわり」についてのアンケートでは、11,459名もの方からご回答をいただきました。
多くの方からご回答いただくことで、家の外まわりについてみなさんの関心が深いこと、そして回答内容からは、「このようにしたい」と思っていることと実際のかたちにギャップがあることもよくわかりました。

アンケート結果から、まず「家」と「街」をつなぐ、最も基本的な要素である「塀」についての回答を見てみましょう。

塀の素材の要望
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塀の素材の実態
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左の円グラフは、これから戸建てを建てるとして、塀をどのような素材にしたいかという質問を全員の方にした回答です。生け垣19%、木、ウッドフェンス56%、合わせて75%の方が「木質系」にしたいと答えられています。
ところが右の円グラフをご覧ください。現在戸建てにお住いの方の塀の素材をお聞きした回答です。75%の方が塀には生け垣やウッドフェンスを要望しているのに対して、実際に戸建てで使われている塀は、全体のわずか14%という結果になっていました。

実際に住宅地を歩いてみても、「コンクリートブロック+アルミフェンス」という塀が圧倒的に多いように感じられます。理由はいろいろあると思われますが、安価で後々の手入れが楽、というのが最も大きい理由ではないでしょうか。

一方で、ウッドフェンスや生け垣は、きちんとメンテナンスしないと「腐る」という大きな欠点があります。それでも設置したいと人気が高いのは、やはり天然素材にしかない美しさや、少しずつ経年変化していく風合いが好まれるのでしょう。

そもそも戸建て住宅は、マンションのように管理費や修繕積立金を収めておけば、管理組合がメンテナンスをしてくれるのとは異なり、家も家の外まわり(庭や外構)も全て自分の責任でメンテナンスしなければなりません。このメンテナンスが「煩わしい」と感じるか「楽しい」と思うかによって、ずいぶん家の「設え(しつらえ)」は変わってくるのではないでしょうか。

とはいっても、いまどきは皆忙しいので、なるべく家はメンテナンス・フリーが良いという方が大多数なのかもしれません。それを反映するように、日本の家、とくに建売住宅の外まわりには、ほとんどの場合メンテナンスの不要なアルミフェンスがあしらわれ、時には庭は人工芝というケースさえあるようです。

少し前までは、戸建て住宅の外まわりには芝生や樹木、板塀・生け垣があって、季節によって草を除去し、芝や樹木を刈り、何年かに一度は板塀を塗装し直す、という暮らしがありましたが、いまは必ずしもそれが当たり前ではなくなりつつあります。
しかし、「無印良品の家」を建てられた方の家の外まわりを見てみると、塀にアルミフェンスを使う方はむしろ少数派で、ウッドフェンスやいっそ塀のない設計をされることも多く、庭やアプローチ、カーポートには芝生を植えているケースが多いようです(「無印良品の家」の施工例はこちら)。

マンションとはことなり、戸建ての家は地べたに直接住み、庭がとれるのが利点です。もちろん敷地条件や予算、住む人の考え方などによりケースバイケースではありますが、無印良品の家では、今回のみなさんのアンケート結果を参考に、たとえ小さな庭であっても、そこには芝生や土や樹木、塀にはウッドフェンスや生け垣を十分に楽しむ暮らしをご提案していきたいと考えています。

芝生は草も生えるし、すぐに伸びてきます。しかし草取りや芝刈りを家族のイベントとして楽しめるのは、戸建て住宅ならでは、ではないでしょうか。子供たちが独立して自分たちも高齢化、いよいよ芝生の手入れができなくなったら、砂利やウッドチップを敷き詰めるのもよいでしょう。
夏は水もまめにやらなければなりません。でも水を撒くことで保水効果の高い芝生・草木や土は「打ち水効果」を発揮してくれますし、南側に落葉樹を植えれば夏は豊かな緑で強い日射を防ぎ、冬は葉が落ちて暖かい日差しを導いてくれます(落ち葉拾いもまた家族イベントです! 残念ながら最近は庭で落ち葉焚きというわけにはいかないようですが)。

きちんと手入れされたウッドフェンスや、きれいに刈り込まれた生け垣は、その家を良くするだけでなく、街全体の景色・価値を上げてくれるように思います。「戸建ての家」は自分だけのものではなく、街を形成する共有物であり、その最もダイレクトな接点である塀や生け垣の手入れは、街への「たしなみ」であり、「愛」である、といったら大げさでしょうか。

というわけで、本日、2017年9月19日(火)にグランドオープンした無印良品の家 山口店「木の家」モデルハウスでは、家の外まわりに、ウッドフェンス(桧+キシラデコール塗装)、芝生から続くコンクリートのアプローチ、窓前の落葉樹(ヤマボウシ)と、これから育ってシンボルツリーとなるオリーブ、そして庭木に水を撒くのに必須の水栓を「家の外まわり」に配置しました。

sumai170919_img03無印良品の家 山口店
sumai170919_img04ウッドフェンスと、水栓・排水パン
sumai170919_img05芝生+コンクリートのアプローチ
sumai170919_img06日射をコントロールする落葉樹(ヤマボウシ)↑

もちろんモデルハウスもじっくり見ていただきたいのですが、これら手入れが必要だからこそ感じの良い「家の外まわり」もぜひ一緒に体感していただけると幸いです。
無印良品の考える「家の外まわり」についてぜひ、みなさんのご意見をお聞かせください。