梅雨時期のカビ・ダニ対策を教えてください

リノベーションなんでも相談室 | 2021.5.25

みなさんの住宅購入・中古マンション・リノベーションのさまざまな疑問・質問に、趣味=中古マンションの“こっしー”がお答えする「リノベーションなんでも相談室」のお時間です。

今回お答えするご質問は、こちら。
「ジメジメが続く梅雨時期や夏は、カビ・ダニの発生が心配です。暮らし方の工夫やリノベーションによって対策できることはあるのでしょうか」。

おっしゃる通り、梅雨時期にはいろいろな心配がつきまといますよね。気がついたらクローゼットの中の衣類にカビが生えていた…という経験がある方もいるかもしれません。今回は、暮らしの中でできるカビやダニへの対策や、間取りづくりの工夫について解説してまいります。

高温多湿はカビ・ダニの楽園

カビ、ダニの糞や死骸は、吸い込むことでアレルギー反応を引き起こす可能性のあるアレルゲンですから、なるべく家の中からは減らしたいものです。ところが、ジメジメが続く梅雨時期から夏にかけては、カビにとってもダニにとっても快適な環境となるため、室内での発生数は増えてしまいます。種類にもよりますが、カビは20℃~30℃の温度、70%以上の湿度でよく発育し、ダニは同様の温度下で湿度が60%を超える環境を好みます。

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図1. カビ・ダニの生息条件(平成30年, 東京都福祉保健局)

逆に、湿度60%以下の環境下では、カビは死滅こそしないもののほとんど発育もしなくなり、ダニは繁殖力が低下することがわかっています。カビやダニの被害を抑えるためには、ジメジメした季節でも湿度が50~60%になるようにコントロールする必要があるのです。

暮らしの中の、カビ・ダニ対策

カビやダニへの対策を大きく3つにまとめてみました。いずれも当たり前のことに思えますが、室内の湿度を気にしたり、空気を動かすように意識したりというのは、意外とできていない方もいるかもしれません。

(1)室内の湿度を下げる
湿度が高いことが問題ですから、エアコンや除湿機を活用し、室内の湿気を強制的に排出するというのが効果的な対策です。快適な室内環境を維持するために、湿度が高い時期は常時エアコンの除湿または冷房運転をしておきたいものです。エアコンのない部屋や、洗濯物の室内干しをする場合などは、除湿機も併用することでより快適な環境をつくることができます。湿度が高い日には、窓を開けての換気は避け、屋外の湿った空気をなるべく取り込まないような工夫も必要です。温湿度計を用いて、室内の環境を日々モニタリングするようにしましょう。

(2)室内の空気を滞留させない
窓を開けての換気はおすすめしないものの、室内の空気を滞留させないことはとても重要です。最近の住宅であれば24時間換気が標準装備されていますから、24時間換気を常時オンにするのはもちろんのこと、給気口を開けるのを忘れないでください。室内の空気を動かすためにサーキュレーターなどを使うのもよいですし、クローゼットも含め室内の扉をなるべく開けておけば、より空気が流れやすくなりますね。

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図2. サーキュレーターで空気を動かす

(3)こまめな掃除など当たり前の対策を行う
言わずもがなですが、こまめな掃除をすることがカビ・ダニ対策には有効です。繊維・土・食べかす・毛髪・フケなどの集合体である埃はカビやダニの住処のひとつですし、浴室は高温多湿でカビが発生しやすい環境です。埃がたまらない様こまめに掃除をし、浴室では使用後に天井や壁の水分を拭き取る、長めに換気扇をつけておくなどの対策をすることで、カビやダニの発生を抑制できます。また、粉ものは冷蔵庫で保管する、布団は定期的に布団乾燥機を使ってダニを死滅させるなど、当たり前の対策を徹底しましょう。

リノベーションでできる、カビ・ダニ対策

カビ・ダニ対策については、これまで述べたような暮らしの中での対策が最も重要です。いくら間取りの工夫をしても、暮らしの中で湿った外気を大量に取り込んだり、掃除が不十分だったりすれば意味がありません。とはいえ、リノベーションの設計の際に次のような工夫は考えられそうです。

(1)空気の滞留しにくい空間をつくる
余計な壁や扉をなくし、空気の通り道を確保するという工夫が考えられます。エアコンやサーキュレーターから届く空気が部屋中に行き渡るように、行き止まりを減らすというイメージです。また、扉は開いた状態を保ちやすいように引き戸を採用するというのも良い選択です。断熱性能・気密性能の向上が前提ではありますが、図3の事例では、多様な空気の通り道を確保することで、リビングのエアコン1台で80㎡以上あるお部屋全体の空調をまかなっています。

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図3. 空気の通り道を確保した間取りの一例

(2)掃除しやすい空間をつくる
掃除がしやすいように、平面的な凹凸や段差を減らすという工夫もできます。間取が複雑になればなるほど掃除がしにくい場所ができてしまいますから、意匠的なこだわりと使い勝手については十分な検討が必要です。段差を減らすと掃除が楽になりますし、ロボット掃除機のような優れたデバイスにも活躍してもらいやすくなりますね。

今回は、梅雨時期のカビ・ダニ対策について解説しました。意識的に湿度をコントロールするなど、住み方が大切ではあるものの、空気の通りを考慮した設計などリノベーションでもサポートできることがありそうです。無印良品のリノベーション「MUJI INFILL 0」では、光や風の通る快適な住まいを提供しております。ご興味を持たれた方は、リノベーション講座や相談会にお越しください。

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