「知恵を組合せたレシピ」から考える暮らしの知恵

団地から考える暮らしの知恵100 | 2023.7.31

第三十九回
「知恵を組合せたレシピ」から考える暮らしの知恵

これまで「団地から考える暮らしの知恵100」では、2020年4月に第一回のコラムがスタートしてから前回の第三十八回まで、実に70アイデア以上の知恵をご紹介してきました。100知恵までもう少しですね。笑

これまでの知恵の多くは、今までにない新しいアイデアを考えながら、団地暮らしの可能性を追求してきました。団地特有の壁式構造という建築的な条件や、和室が多いという内装的な条件もアイデアを出すことでより良い団地暮らしができるのではと考えてきました。

第三十九回の今回は、それら今まで提案してきた知恵を組み合わせることで、新しいライフスタイルの「暮らしの知恵 レシピ」となる提案をしたいと思います。

<暮らしの知恵 レシピNo.1 – 芝生の畳と照明を組合せた屋内アウトドアライフ ->

第二回「畳」から考える暮らしの知恵でご紹介した「芝生の畳」と、
第三十回「団地の照明」から考える暮らしの知恵でご紹介した「取り外せる照明」を組合せることで、団地に住みながら「屋内アウトドアな暮らし」を実現できそうです。

「芝生の畳」は、元々、コロナ禍の中、自宅で過ごすことが増えた暮らしの中で、屋外を感じることができる畳として、「芝生の畳」を提案しました。その上に実際にテントを設置することで、屋内にいてもテントで過ごすことが違和感なくできます。

そこに「取り外せる照明」を加えることで、日中、照明は「太陽」であり、夜、照度を下げることで「満月」となり、取り外すことで、「ランタン」として、手元を明るく照らすことができます。アウトドア好きには毎日がキャンプで、子供達もテントで寝るのが楽しくなりそうです。

また取り外せる照明は、自宅で普段使用する照明として充電しておきながら、実際のキャンプや防災用品として、取り外して使用することができます。

<暮らしの知恵 レシピNo.2 – 麻畳と照明を組合せた可変性のある暮らし ->

また、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトで開発された「麻畳」と
第三十三回「団地暮らしの可変性」から考える暮らしの知恵でご紹介した「変化するシェードランプ」を組み合わせることで「可変性がある暮らし」を実現できそうです。

「可変性がある暮らし」というと、ふすまで間仕切ることで、間取りを変化させることを想像しがちですが、それだけではなく和室であっても洋室として使える「麻畳」を使用すれば、床座の暮らしと、椅子テーブルの暮らしに変化させることができます。また、その暮らし方に合わせて、照明器具もシェードランプの高さをや色温度(作業がしやすい白い光や温かみのある電球色)、照度(明るさ)を変えることで、様々なライフスタイルの変化に追従することができます。

■「コードリール(一般商品)」を使用してペンダント照明の高さを調整できる

■椅子座でも床座でも、どちらにでも対応できる「麻畳

和と洋のどちらにも対応できる「麻畳」と、高さ、明るさ、色温度に対応できる「照明」の組合せにより、可変性のある暮らしが実現できるのではないでしょうか。

いかがでしょうか? このようなちょっとした知恵で素敵な暮らしが実現する「団地から考える暮らしの知恵」を随時発信していきます。みなさんのご意見をお待ちしております。