「団地暮らしの可変性」から考える暮らしの知恵その3

団地から考える暮らしの知恵100 | 2023.3.28

第三十五回
「団地暮らしの可変性」から考える暮らしの知恵その3

前回前々回に引き続き、団地の「可変性」をテーマにアイデアを考えてみたいと思います。

前回、団地の「可変性」に関してご紹介したのが、
○可変するキッチン・・・「組合せキッチン

そして新たな提案として、
○間取りを変化させる・・・「回転式ふすま

をご紹介しました。

さらに今回は思考を変えて、モジュールの組み合わせによって可変する事例をご紹介したいと思います。例えば、無印良品の「ポリプロピレンケース」や「ポリプロピレン衣装ケース」の場合、積んだり並べたりすることで様々形態に変化することができます。

ポリプロピレン衣装ケース」 幅、奥行きを既存の収納に合わせて選択できる

下記は、ポリプロピレンケースを積み上げて間仕切りとして使用した事例。部分的にポリプロピレンケースを外すと隣の部屋とつながる窓を作ることもできます。

また、押入にも「ポリプロピレン衣装ケース」をぴったりはめることができます。
以下は、「MUJI×UR Plan+S」のプランの押入にシンデレラフィットした事例です。

このように様々な形態に変化することができる「ポリプロピレンケース」や「ポリプロピレン衣装ケース」ですが、その最小単位のモジュールで構成された場合、どのような可変性を持つことができるか考えてみたいと思います。

ポリプロピレンケース・引出式・深型」(約幅26×奥37×高17.5cm)

<暮らしの知恵 可変性のある収納 – 収納モジュールで構成する家具 ->

それでは、無印良品の「ポリプロピレンケース・引出式・深型」(約幅26×奥37×高17.5cm)を最小単位のモジュールとした場合で考えてみましょう。

<高さ2段・幅2列・奥行1列>
○高さ35cm×幅52cm×奥行き37cm → 玄関シーンで、靴箱兼ベンチとして

<高さ4段・幅1列×2・奥行2列>
○高さ70cm×幅26cm×奥行き74cm → 作業スペースで、デスクの脚として

<高さ5段・幅4列・奥行2列>
○高さ90cm×幅104cm×奥行き74cm → キッチンシーンで、キッチンとして

高さ、幅、奥行き方向に積み重ねることで、様々な形態に変化させることができます。
このような収納モジュールのある暮らしは、団地暮らしを整えてくれるアイテムとして様々なシーンで活用できそうです。

<高さ5段・幅4列・奥行2列>キッチンシーンで、キッチンとして、ダイニングボードとして

いかがでしょうか? このようなちょっとした知恵で素敵な暮らしが実現する「団地から考える暮らしの知恵」を随時発信していきます。みなさんのご意見をお待ちしております。