「快適温度の暮らし方」とは

コラム | 2011.4.29

全棟温熱シミュレーション「+AIR」「快適温度の暮らし方」とは

私たち日本人の多くは、「もったいない」という言葉が象徴するように、無意識に「節約」という環境に優しい暮らしをしてきました。しかし日本は豊かになるにつれ、エネルギーを使用することで、より快適な暮らしを求め、家庭で使用するエネルギーの消費量は増加しています。
しかし、東日本大震災により「節電」が余儀なくされ、「エネルギーを使う」ということ自体が、当たり前のことではないと思い知らされました。

電力・エネルギーの大切さ、使うことへの意識が大きく変化した今、無印良品の家では、未来の家プロジェクトを通して「今できること」を考え、本当に心もカラダも快適な住まいとは何かを「温度と湿度」で読み解き、みなさんと一緒に体感し考えていくプロジェクトチーム「チームいま何度?」を2011年4月に結成しました。
そして、2011年11月より全棟温熱シミュレーションのしくみ「+AIR」をたちあげました。

これからの日本の住まいのあり方と環境、木造住宅と温熱性能の関係を研究し、暮らしを提案する未来の家プロジェクトでは、世界規模でCO2削減や地球温暖化対策が叫ばれている今、「かしこく快適な暮らし」をテーマに「地球にも人にも優しい家」について考えてきましたが、あらためて、電力・エネルギーを極力使わずに快適な暮らしをするために、「家」そのものができることは何か、本当の快適な住まいとは何かに、真正面から向き合う時がきたと思っています。

快適さは人それぞれですが、心もカラダも快適な住まいとは、機械や設備に頼ることで得られる快適な暮らしではなく、昔の日本人がごく普通に行っていたような、四季折々の太陽の光や風の流れといった自然の力を最大限に利用することで得られる、かしこい豊かな暮らしではないかとわたしたちは考えています。

春夏秋冬、あなたが最も快適と感じる温度は何度でしょうか?
…と聞かれて、すぐに答えられる人はどのくらいいるでしょうか。

昔ながらの日本の家は、南側に大きく開いた窓。そこには、縁側があり、大きな庇(ひさし)がかかっていました。
そのおかげで、冬は低く柔らかな日差しを室内に取り込み、夏には、庇やすだれで高く強い日差しを遮りながら、風通しも確保することができました。冬には日向ぼっこ、夏は夕涼みの場にもなりました。
そして春や秋には、窓を目いっぱい開けて、気持ちの良い空気、草花、鳥や虫の音などの自然環境と一体になる心地よさを感じることができました。

しかし、その心地よいと感じた環境は、具体的にはどんな環境だったのかを正確に言うことはできません。全てが「何となく」心地よかった、ということに過ぎません。

(1)「チームいま何度?」は、あらゆる視点で住まいの温度と湿度をはかります

この「何となく」を読み解くために、「いま何度?」を合言葉に、をあらゆる視点で住まいの温湿度をはかり、レポートします。
自然のチカラを最大限に引き出すために、段階を踏まえて快適温度の家をデザインしていきます。土地の条件や住む人の生活を考慮し、きめ細かく調整しながらプランを考え、ほんとうの快適性をそなえたエネルギー効率の良い家をみなさんと一緒に考えます。
無印良品の家のモデルハウスでは毎日の温度と外気温を計測し、掲載しています。みなさんのご来場をお待ちしています。

(2)「快適温度の暮らし方」では、住む人の心地よさから住まいを考えます

最も快適と感じる温湿度。その実現のためにたくさんのエネルギーを使っては意味がありません。
電気や石油などのエネルギーを極力使わずに、太陽や風などの自然の恵みから得られるエネルギーを上手に活用するためには、窓の位置と風の向き、建物の種類と床や壁の素材、着ているものや住む人の人数、生活スタイルや地域、さまざまな条件によって、快適な温度や湿度がどうかわるのでしょう?そんな環境の違いを快温シミュレーションレポートとして提案します。

「家」が解決する答えはひとつではなく、また全てではありません。
快適さは人それぞれ、暮らし方もまたそれぞれです。みなさんの快適温度の暮らし方について、ご意見をお待ちしています。

(3)「快適温度の暮らし方」では、無印良品の家が今できることを考えます

無印良品の家は皆さまと一緒に「今できること」を考えます。
木の家、窓の家、朝の家の基本仕様、標準設備の見直しや改良、新規の開発を行います。
みなさんのご意見をお待ちしています。

無印良品の家では、日本人の知恵と工夫を持って地球環境としっかり向き合いながら、地球にとっても心地よく、人にとっても心地よい暮らし方について、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
無印良品の家 スタッフ一同