# 26 わたしのコツ – 最終回 –
2020年 3月 24日
2019年 11月 5日
あー、秋刀魚。さんま。サンマ。ふっくら太ったお腹に箸を入れると、パリッと焦げ目がついた皮の中からジューシーな脂がしたたり落ちて、大根おろしをたっぷり添えて……ああ、秋刀魚が食べたい! という気持ちで、今週を乗り切ったよ。おつかれわたし。
やっと仕事がお休みの今日、秋刀魚に一直線で目掛けた無印良品イオンモール堺北花田の鮮魚売場には色とりどりの新鮮な海の幸がいっぱいで、スタッフの人が「らっしゃい、らっしゃい!」と声を張り上げていて、まるで市場のような活気だったな。
鮮魚担当のお兄さんに秋刀魚のおいしい焼き方を聞いてみたら、
「お腹の部分を取らずに、まるごと塩焼きするのがおすすめ。はらわたを焼く前に取ってしまうとそこから脂が出て旨味が逃げてしまうねん。わたが苦手な人は食べるときに取ったらええよ」ってニコニコ笑顔で教えてくれたよ。
家に帰ってさっそく秋刀魚の塩焼きタイム。銀色に光る背中にまるまる太ったお腹を見つめて、秋だなあって。 まんべんなく塩を振って、すり込んで。お兄さんに言われたとおり丸ごとグリルに入れて両面を焼く。脂の焼ける香ばしいにおいが部屋じゅうに広がって、お腹がぐううと鳴った。
部屋に焼き魚のにおいがつく前に、お茶の葉を炒めてにおい消しも忘れずに。フライパンで2、3分乾煎りすると、消臭効果もあるお茶の香りがふわっと部屋を包んでくれた。
ふと顔を上げた先の窓から見える木々はまだ緑が多いけど、端っこから少しずつ紅葉に向かっているみたいで、なんだかうれしくなった。
秋はおしゃれも楽しい! アウターもニットもかわいいし、茶色だっていろいろある。ベージュ、アイボリー、チョコレートブラウン。季節をまるごと着ている気がしてわくわくするな。
今日のコーディネートはMUJI Laboの畦編みミドルゲージカーディガンが主役。ちょっと大人なダークベージュ。白のハイネックシャツとデニムを合わせてシンプルに。
やっぱりわたしは服が大好きだな。
“ももちゃん”が金剛団地に来た!
ももちゃんのことを日記に書くのは初めてかも? 親戚のお姉さんであり親友でもあるももちゃん、秋になるとなんだか無性に会いたくなるんだよね。なんでだろうね。
ももちゃんは、無類の芋好き。今日もお土産にって、ずっしり重いさつまいもをたくさん買ってきてくれた。
さつまいもは最近買ったせいろで蒸して、「あつっ、おいしい、甘い~」って言いながらアチアチをふたりで食べた。ねっとり、ほくほく、なにも付けなくてもおいしい自然の甘さ。お腹の中まであったまる。
「なんかこういうの久しぶり。おしゃれなカフェもいいけど、家でお芋食べるのもいいねえ」と、のんびり笑うももちゃん。
そういえば小さいころも、おばあちゃんの家でももちゃんとお芋をハフハフ食べたな。大人になって変わったこともたくさんあるけれど、だからこそこのなつかしさが愛おしく感じた。
お芋をお腹いっぱいになるまで食べたあとは、「食欲の秋に、読書の秋でしょ!」ということで、ももちゃんと一緒に図書館へ。金剛団地のすぐそばにある富田林市立金剛図書館は、大きくて、しんと静かだった。入ると、古い本の良い香り。陽の光が窓から差し込んで、居眠りしたくなるような心地よさだった。
借りた本は無印良品のマイバッグに入れたよ。無印良品の刺繍入りの、図書館用のバッグ、いけてるでしょ。
毎朝起きていちばんに、お化粧のために座る窓辺。ももちゃんと遊んだ帰り道で落ち葉と真っ赤な木の実をひろったから、なんとなく窓辺に置いてみた。ちょっとしたことなのに、すっかり部屋が秋模様になってうれしい。 秋はうれしくなったり切なくなったり、感情が豊かになる季節だと思う。そのことを、じぶんがとてもよく気づいてあげられる季節だと思う。 たとえばキンモクセイの香りに誘われたり、たとえば秋刀魚をていねいに焼いてみたり、そういうよろこびを、ずっと忘れたくないな。
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自然溢れる大阪府富田林市のUR金剛団地を舞台に、無印良品のスタッフが実際に一年間住んで感じた「団地ぐらしの魅力」や「感じ良いくらしのコツ」について、無印良品イオンモール堺北花田が全面サポートしてお届けする日記形式の回想レポートです。
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