第6期6回「プラン」についてのアンケート結果

第6期 2024年〜 | 2024.12.16

本プロジェクトでは、どんな平屋が今、この時代のニーズに合った平屋なのか、これまで一般的とされてきた暮らし方や家族のあり方を見直し、時代の変化にあわせて求められている新しい平屋での暮らしについて、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

第6回目のアンケート(最終回)では、今までの総括として、夫婦2人暮らしを想定した具体的な間取りを作って提案し、「LDK」「寝室」「自分の居場所」「動線」「収納」・・限られたスペースの中で何を優先するのか、みなさまの共感度をお聞きしました。たくさんのご参加ありがとうございました。

今までのアンケート結果を元に、以下の【陽の家_基本プラン№11】延床面積83.63m²(25.29坪)で夫婦2人暮らしを想定し、それぞれのモデルプランについてお聞きしました。

【陽の家_基本プラン№11】延床面積83.63m²(25.29坪)

無印良品の家では、参考となる基本プランを20プランご用意しています。このあと続くアンケートプランのように、ご自身で自由にアレンジしていただけます。基本プラン以外の大きさにも対応できますので、詳しくは、お近くのモデルハウスまでお問合せください。

●回答総数:4,413名
●実施期間:2024年11月22日(金)~12月1日(日)

回答者のプロフィール

年代
世帯形態

Q1.【夫婦2人暮らしの寝室のかたち】についてお聞かせください。

それぞれ、限られたスペースの中で考えたとき、何を優先したいか、共感度を教えてください。

①基本プラン(ゆとりのある寝室)

それぞれがゆったりとしたベッドでぐっすり就寝できる、ゆとりのある寝室。LDKも大きめの家具を置き、テラスとの広がりを感じながら、ゆったりと過ごせる平屋のかたち。

②ウォークインクローゼットを設けた寝室

①のプランから寝室部分のみを変更したプランで、LDKはゆったりしたスペースとしています。

③完全に別々の寝室

夫婦の寝室は同じ部屋、そんな概念を取り払ったプラン。各々が自宅で仕事をしたり、趣味の時間を楽しんだり、個人の時間に没頭できる平屋のかたちです。平屋の場合は寝室を別にしても、部屋を出ると共用スペースのため、孤立感もなく、お互いの様子も気遣いあえる暮らしのかたちがつくれます。

④小さな個室を別に設けて寝室は同じとしたかたち

寝室は同じですが、趣味や仕事に没頭できる自分時間を楽しめる個室を別に設けたプラン。

⑤ゆるやかに分けた寝室

「寝室は別がいいけど、お互いの体調が心配」というアンケート結果に基づき、収納を介して、緩やかに寝室を分けたプランです。仕事中などの音に対する対策として、1か所、個室のワークスペースを作りました。テラス側の寝室は少し余裕をもたせることで、ひなたぼっこをしたり、洗濯物をたたんだりする家事スペースとして活用ができます。
家具の位置を変えたり間仕切り引き戸を付けたりと、暮らしてから変更もできるプランです。

【夫婦2人暮らしの寝室のかたち】については、平均して共感度が高かったのが「②ウォークインクローゼットを設けた寝室」でした。

一方、最も共感できる、と回答された割合が高かったのは「③完全に別々の寝室」でした。
寝室については、第4回でお聞きしましたが、お互いしっかりと眠ることを優先し、また、お互いが自分のペースでいられるプライベート空間の充実を求められている方が多かったですが、今回のアンケートではその結果が顕著に表れた結果となりました。

Q2.【平屋でのLDK+αのかたち】についてお聞かせください。

それぞれ、限られたスペースの中で考えたとき、何を優先するのか、共感度を教えてください。

⑥基本プラン

ゆとりのあるリビングダイニングのかたち。大きめの家具を置き、テラスとの広がりを感じながら、ゆったりと過ごせる平屋のかたちです。

⑦セカンドリビングのある平屋

団らん時、リビングで各々別々のことをして過ごす方が大半だったアンケート結果から、各々が過ごせるリビングでの居場所を作りました。また、年に数回泊まりにくる子供たちや親御さんが泊まれる予備室、ワークスペースとしても使えます。

⑧室内物干しのある平屋のかたち1

アンケートで要望が多かった、室内物干しスペースのあるかたちです。クローゼット兼用のスペースとしても活用できます。脱衣所とキッチンとつなげることで家事がしやすい動線になっています。

⑨室内物干しのある平屋のかたち2

こちらは、寝室内に設けました。たたんでクローゼットにしまいやすく、干していないときは寝室を広く使えるかたちです。

⑩玄関に接客スペースのある平屋

こちらもアンケートで多かった、玄関で来客対応がしたい人への提案です。普段はワークスペースや広縁としても使えます。無印良品の家は断熱性が高いので、玄関でも寒さを感じず快適に過ごせます。

⑪土間収納のある平屋

玄関から土間収納をつなげ、そのままパントリー兼収納スペースへと、裏動線が回遊できるプランです。

【平屋でのLDK+αのかたち】についてでは、フリーコメントで多かったご要望を形にしたプラン提案を行いました。その結果、「⑪土間収納のある平屋」が最も共感度が高く、「室内物干しのある平屋のかたち」についても、6割強の方が共感されるという結果となりました。

第5回のアンケート結果からも、一連の作業が1か所にまとめられる「室内の物干しスペース」や「玄関回りの大きな収納」を望まれる方が多く、⑦のセカンドリビングのある平屋や、⑩玄関に接客スペースのある平屋、については、一定の層の方に共感が得られたものの、結果としては、家づくりにおいての優先順位として、生活の利便性を求める方が多く、忙しく生活されていらっしゃるみなさまの切実な願いが現れているのかな、と感じました。

Q3.【平屋の暮らしで取り入れてみたいこと】

ここからは、基本プランの大きさに関係なく、平屋で取り入れたいことについて、アンケートからの声を形にしたプラン例です。共感度を教えてください。

⑫ロフトのある平屋

平屋の最大のメリットでもある「ワンフロアでの生活」を実現しつつ、必要なスペースを増やすことができるロフト。コンパクトな平屋で暮らしたい。でも、広さが足りないという方へ。
普段あまり使わないもの、子どもが遊びに来た時、豪雨などが心配な時など、活用の幅は広がります。視線が縦に広がり、吹き抜けのある間取りのような、開放感のある空間となります。

⑬ビルトインガレージのある平屋1

車2台分の完全遮蔽型(シャッター付き)ビルトインガレージプランです。
玄関から直接出入りでき、リビングから愛車を鑑賞できる、車好きのためのプランです。愛車を風雨・紫外線から守れ、別荘などで長期間車を保管する場合にも向いているプランです。

⑭ビルトインガレージのある平屋2

玄関並びに、車一台と、自転車やアウトドア用品などの収納もできるビルトインガレージプランです。
サッシやシャッターを付けて、工作などの趣味や大物収納のための土間床プラスワンルームとして使うことも可能です。

⑮趣味の土間スペースのある平屋

個人の時間を楽しみたい、そんな方へ、大きな土間のとなりに、寝室を配置し、寝室と連続して使える趣味室を設けました。大きな土間と寝室の間は半透明な間仕切り戸で仕切り、北側でありながら明るい場所となり、間仕切り戸を開けると、大きな土間からも南側のテラスが一望できます。

⑯ゆったりとしたお風呂時間を過ごせる平屋

浴室周りを建物中央に配置し、入浴後にパブリック空間を通らず寝室に向かえ、トイレにも直接アクセスすることができるため、ホテルライクな生活ができるプランです。
また、ユニットバスの脱衣所側の壁から脱衣所南側の壁までをすべて透明のガラス仕上げとし、お風呂を使用していない際には、ブラインドを開けて光や風を取り込み、明るく清潔な空間になるようにしました。

Q3.【平屋の暮らしで取り入れてみたいこと】についても、アンケートやフリーコメントで多かったご要望を形にしたプラン提案を行いました。ここでは、生活スタイルや趣味嗜好によって意見が分かれる結果となりましたが、ロフトプランについては、57%の方が共感できると回答されていました。
多くの方が収納に困っているんだな、というのが伝わる結果となりました。

1点補足になりますが「⑮趣味の土間スペースのある平屋」については、「土間と寝室がつながっていたら寒そう」というコメントを多くいただきました。ロフトについても「熱がこもりそう」というコメントをいただきましたが、こういったスペースも、高気密高断熱の住宅であれば、快適に過ごすことができます。

まとめ
これまでの全5回のアンケート結果をもとに、それぞれのライフスタイルがある中で、決められた空間を、何を優先していかに有効に使うか、みなさまの暮らしを想像しながら、プランを考えていきました。

アンケート結果=みなさんと一緒に考えることで、共通する課題は多いものの、暮らしのかたちは、家族構成・年齢・趣味嗜好・生活スタイルによって、人それぞれで、色々あっていいのだ、そして、平屋にすることで、個室や+αの空間をつくっても、LDKという家の中心に人が自然と集まる=コミュニケーションが自然ととれるのが、やはり平屋のいいところだなと改めて感じました(もちろん、平屋には他にもいいところがたくさんありますが)。

アンケートのコメントの中で「自分でも気付いていなかった住まいに対する希望がわかった」や、「こういうやり方もあるのかというのがわかった」というコメントもいただき、わたしたちも、このアンケートから、新たな平屋の暮らしへの気づきをたくさんいただきました。ありがとうございます。

このアンケートが、自分の暮らしに合う住まいのかたちを考えてもらえるきっかけになれば、わたしたちもうれしく思います。