第6期4回「寝室」「自分の居場所」についてのアンケート結果

第6期 2024年〜 | 2024.10.29

本プロジェクトでは、どんな平屋が今、この時代のニーズに合った平屋なのか、これまで一般的とされてきた暮らし方や家族のあり方を見直し、時代の変化にあわせて求められている新しい平屋での暮らしについて、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
第4回目のアンケートでは、「寝室」と「自分の居場所」について、みなさんのご意見をお聞きしました。

●回答総数:3,816名
●実施期間:2024年10月4日(金)~10月14日(月・祝)

回答者のプロフィール

年代
世帯形態

Q.普段、どなたと一緒に寝ていますか?(複数回答可)

普段どなたと一緒に寝ていますか?という問に対して年齢別にみてみると、各年代で「配偶者/パートナー」と一緒に寝ている方の割合が、40%前後で推移していました。一方、「子ども」と一緒に寝ている方は30代をピークに多く、30代が子育ての真っただ中であることがうかがえます。40代からは、子どもと一緒に寝る割合が減り一人で寝る方が増え、50代からはご夫婦/パートナーと寝るよりも、一人で寝ている方が一番多い結果となりました。

Q.できるなら、どなたと一緒に寝たいですか?(複数回答可)

・一人で寝たい時もあれば、家族で寝たい時もある。
・一人が一番いいけれども、もう少し歳をとったら安全のため主人と寝る必要がある。
・一人で寝られる環境でありながら、近くに配偶者や親が寝ており緊急時には様子が伺えるのが理想

「配偶者/パートナー」と一緒に寝たいという方は20代をピークに減っていき、30代からは「一人で寝たい」という方が一番多いという結果となりました。前問では30代までは子どもと寝ていると回答をした人が多かったですが、育児を頑張る親御さんの想いが伝わってきます。

また、「一人で寝たい」は40代半ばから45%、50代後半から63%と年代が上がるにつれて増え、「配偶者/パートナー」と一緒に寝たい方は20代で48%、30代前半で38%、40代後半からは25%まで減りますが、60代・70代と微量ですが上昇しています。

その理由としては、コメントにもあるように、お一人で寝たいと思っている方が多い反面、別々にすると、体調不良に気づきにくくなるのが心配という声が多く見られました。

Q.ご夫婦 / パートナー と同居されている方、現在の寝室の状況をお聞かせください。

・別々の部屋で、寝室に夫。子ども部屋で子どもと一緒に一緒の布団で自分が寝ています。
・子どもが大きくなり狭くなってきたので、夫は子ども達と寝室で、私はリビングのソファを夜は自分のベッドとして使用しています
・夏の間は別々に、冬は一緒に寝ています

前問と同じく、年齢とともに別々の部屋で寝ている方が増えていますが、「同じ部屋でどのように寝ているか」に着目すると、同じ部屋で「別々の寝具をくっつけて寝ている」が最も多く、年齢別にみてみると、「一つの寝具で寝ている」方は20代をピークに下がり、フリーコメントにもあるように、子どもが大きくなったため寝具を増やしくっつけたり、別々の部屋で寝るようになったりと、家族構成や年齢の変化に伴い寝室も変化していくことがうかがえました。

Q.夫婦同寝室・別寝室、どちらか選べるなら、どちらがいいと思いますか?

Q.「ご夫婦/パートナーと一緒に寝たい」を選択されなかった方、それはなぜですか?(複数回答可)

夫婦同寝室・別寝室、どちらか選べるならどちらがいいかについては、ほぼ半々という結果となりました。その中で、夫婦の寝室を別にしたい方の理由を見てみると、「音」が52%と最も多く、配偶者/パートナーが出す音で寝付けなかったり、夜中に起きてしまったりするため、夫婦別室がいいと回答された方が多いことがわかりました。次いで、「生活のリズム/時間帯が違うから」が45%と、お互いへの配慮からの理由も見受けられました。

そのほか、フリーコメントでは「テレビを寝ながら見たい」という方が多く、「寝る前のひと時を楽しみたい」、とにかく「一人で寝たいから」など、一人の時間や空間が必要と感じる人や、一人のほうがリラックスできるという理由で、夫婦別室を好まれる方も多い様です。

Q.ご自宅に、泊まりに来る人はいますか?いる場合、それはどのくらいの頻度ですか?

Q.泊まりに来る方はどなたですか?(複数回答可)

ご自宅に泊まりに来る人はいますか?という質問には44%の方が「いる」と回答され、頻度としては「半年に1回」が33%、次いで「2,3か月に1回程度」が21%と続きました。また、泊まりに来る方は、40代までは両親はじめ親族が多く、子どもが独立する50代以降になると「子ども」が泊まりに来ると回答されています。

Q.来客が泊まれる為の部屋は必要ですか?

来客が泊まれるための部屋は必要ですか?という問いには、約半数の方が「客間専用でなくてもいいが、フリーの部屋が1つ欲しい」が50%、「リビングから引き戸で間仕切れ、普段は共通の空間として利用できる部屋をつくりたい」が18%と続きました。

泊りに来る人が、気心知れた両親や子どもで、かつ年に数回ということもあり、普段使いができるフリーのスペースが1つあるといいようです。

Q.子どもが独立したあと、子ども部屋として使っていた部屋はどのように使っていますか?

・子どもが独立後リフォームした。そのため、子ども部屋はない。
・子ども部屋も必要がなくなり、夫婦2人ですごしに家が広すぎると感じたので、家を売却することにした。
・子どもが巣立ってから家を建てたので、子ども部屋はないです。
・自分の部屋だった部屋に泊まるが、半分物置状態の為、片付けてから布団を敷くスペースを確保している。

「そのままにしてある」という方が29%と一番多く、「物置になっている」が27%と続きました。
フリーコメントで多かったのが、子どもが独立し、家を建て替えたり、リフォームしたり、引っ越しをされたりしている方が多くいらっしゃいました。

Q.ご自宅で仕事をされる場合、家のどの場所でしていますか?

Q.ご自宅で仕事をするとき(するとしたら)、どのような空間が理想ですか?

現状、ご自宅でお仕事をされる場合、「リビング」が40%、次いで「ダイニング」が14%と回答されていますが、仕事をする上での理想の空間は?という問いには、「小さくてもいいので、書斎として独立した個室タイプ」を希望されている方が43%と圧倒的に多い結果となりました。

Q.仕事以外で、だれにも気兼ねせず、読書をしたり趣味のことに没頭したり、一人になって「ホッ」と一息つけるような、ご自身専用の部屋やスペースはありますか?

最も多かったのは「ある」(31%)。続いて「専用ではないが使える部屋はある」が19%と50%の方が個室として使える空間を持っていることがわかりました。

Q.夫婦/パートナーそれぞれが、どんなパーソナル空間【趣味や仕事をしたり一人でくつろいだりする場所】が理想ですか?

A 個々のパーソナル空間は必要ない
私はダイニングテーブル、パートナーはリビングのソファなど、共有スペースで同じ空間に居ながらも、それぞれ好きに過ごすので、個別の特別な空間は不要です。

B リビングやダイニングの一角に、2人並んで座れるテーブルが欲しい
個室まではいらないですが、リビングやダイニングの一角に専用のテーブルやカウンターを設けて、並んで座れる場所が欲しいです。他の家族とのコミュニケーションを保ちながら、リラックスした雰囲気の中で作業することができ、気分転換もスムーズにできます。

C 夫(妻)は個室で、妻(夫)はリビングやダイニングの一角に専用の場所がほしい
在宅ワークをする夫(妻)が集中して仕事ができるように、小さくていいので1つは個室が欲しいです。一方、夫婦公平にするためにも、妻(夫)もリビングやダイニングに専用のカウンターを設けてパーソナルスペースを確保したいです。

D 小さくてもいいので、夫婦それぞれに個室が欲しい
自分の物を置け、仕事をしたり、趣味に没頭したりできる個室がそれぞれにほしいです。誰にも邪魔されずに自分時間をゆっくり過ごせる場所が欲しいです。

E 夫婦どちらかのスペースを「個室」にしたい
どちらかが個室にいる間は、リビングダイニングがもう一人のパーソナルスペースとし広く使えるので、どちらかの個室を設けられればそれでいいです。

F 夫婦どちらかのスペースを「寝室の一角」に設けたい
個室をつくらなくても、他の居住空間に比べて静かな環境であり、リラックスしやすい場所なので、寝室の一角に書斎を作りたいです。Eと同様に、一人が書斎にいる間は、リビングダイニング全体をもう一人のパーソナルスペースとして使います。

G 寝室を別にし、その中にそれぞれのプライベート空間をつくりたい
寝室を別にして、その中に趣味や仕事をしたり一人でくつろいだりする場所も作って、家族団らん以外の時間は、それぞれ自分時間を過ごせる場所としたいです

H 寝室にはワークスペースは作りたくない
寝室は寝るところ。オン・オフも付きづらいので、寝室にワークスペースは作りたくないです。その変わり、寝室は寝れるだけの最低限のスペースがあればそれ以外は不要です。

「D 小さくてもいいので、夫婦それぞれに個室が欲しい」が85%、次いで、「H 寝室にはワークスペースは作りたくない」が78%、「C 夫(妻)は個室で、妻(夫)はリビングやダイニングの一角に専用の場所がほしい」が75%、「共感できる」と回答されています。それぞれにくつろいだり、仕事や趣味に没頭できたりするようなパーソナルスペースを求めている方が多いようです。

一方、「F 夫婦どちらかのスペースを「寝室の一角」に設けたい」という方の共感度は約50%と共感度はそれほど高くはありませんでした。「H」の寝室にはワークスペースは作りたくない、の共感度が高いこともあり、寝室ではゆっくり休みたい方が多いこともうかがえました。

まとめ

今回のアンケートでは、「夫婦仲は良好だけど、寝室は別にしたい」と望むご夫婦や、年齢を重ねるごとに「別々の部屋で寝る」と回答した方が増え、新婚・子育て・子どもの独立など、年齢とともに生活環境が徐々に変わっていくことがうかがえました。

「夫婦は同じ部屋で寝るもの」そんなイメージから寝室は1部屋と決めつけがちですが、ライフスタイルの違いや働き方の多様化で、夫婦でも睡眠時間が違ったり、お互いの寝言・いびきで夜中起きてしまったり、寝る直前までスマートフォンを見たり、お互いしっかりと眠ることを優先するために、夫婦別室を選択するご夫婦も増えているようです。

子ども部屋は年齢に合わせて変化させようと、設計当初から計画することが多いと思いますが、夫婦の寝室についても、年齢や生活スタイルによっては形態が変わっていくことも頭にいれておきたいところです。

また家を考えるときに優先度が低くなりがちな「自分の居場所」。
仕事や趣味に集中でき、小さくても家族とちょうどよい距離感が保て、お互いが自分のペースでいられるプライベート空間の充実は、TVを見ていた娯楽の時代から、いろいろなコンテンツが増えている現代において、必要なスペースとなってきているのかもしれません。

次回のアンケートは、「動線」と「収納」をテーマにお聞きする予定です。
また、たくさんのご意見、お待ちしております。