第6期3回「キッチン」「ダイニング」についてのアンケート結果

第6期 2024年〜 | 2024.10.4

本プロジェクトでは、どんな平屋が今、この時代のニーズに合った平屋なのか、これまで一般的とされてきた暮らし方や家族のあり方を見直し、時代の変化にあわせて求められている新しい平屋での暮らしについて、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。
第3回目のアンケートでは、「キッチン」と「ダイニング」について、みなさんのご意見をお聞きしました。

●回答総数:3,931名
●実施期間:2023年9月13日(金)~9月23日(月・祝)

回答者のプロフィール

年代
世帯形態

Q.コロナ前と現在で、家での食事の頻度は上がりましたか?

Q.コロナ前と現在で、ご自宅での食事の変化について該当するものを教えてください。

Q.その他、食に関する暮らし方で変化したところがあれば教えてください。

・レトルト食品、簡単調味料などを取り入れる回数が増えた
・作る回数が増えて、手をかけない料理が増えた
・少しオシャレに時間かけるようになった (例えばランチョンマット敷いたり、お皿を選んでお食事を乗せたり、見た目でも食欲が湧いてお酒も美味しいと豊かな気分を味わうことが多くなった)
・外食できることの有り難さをとても感じるようになり、外食を以前より気軽にするようになりました

コロナ前と現在で、家での食事の頻度は「上がった・やや上がった」が48%、「変化なし」が49%と、ほぼ半々という結果になりました。

具体的な変化としては、1位「家で食事をすることが増えた(42%)」、2位「料理をする回数が増えた(29%)」、3位「冷凍食品などの印象が良くなった(27%)」と続きました。

その他、フリーコメントにあるように、手料理にこだわらない選択や、簡便化志向の方が増えたり、逆に料理を積極的に楽しむようになったり、外食を気軽にするようになったりと、新しい暮らし方を楽しまれている方も増えているようです。

Q.自宅で料理は週に何日程度しますか?


料理を毎日する人は全体で63%。年齢別にみると、高年代層ほど比率が上がり、女性では、40代は64%、50代は71%、60代以降では約8割となっていました。また、男性においても、女性と比べるとまだ少ないものの、一定数の男性が毎日何かしら料理をしていることがうかがえました。

Q.ご自宅での「朝食」「夕食」の「食事の支度」をしているのは主にどなたですか?

この質問については、ご夫婦でお住まいのご家庭についてピックアップし(子どもとの同居も含)、男女別に分析しています。

今回の結果で、主に料理をしているのは女性が圧倒的に多い結果となりましたが、一定数の男性がメインで食事の支度を日常的にしていることがうかがえました。
また、朝食も夕食も、男性が支度をするご家庭は、平日から休日で6%増えており、休日になると、男性がメインで料理をするご家庭も多いようです。

Q.あなたは、ご自宅で、どなたかと一緒にキッチンで料理をすることはありますか?

コメント
・原則自分で料理するが、必要に応じて配偶者に手伝ってもらう
・平日は私のみ。休日は主人が夕飯を作ってくれることが多い。主人が作る時も一緒に台所へ立ってます
・友人が来てパーティなどの時は複数でキッチンを利用します
・息子が帰省してる時には一緒に作ることがある

「一緒にする機会がある(40%)」「自分は料理をしないが、家族の中で一緒に料理をしている人はいる(2%)」をあわせると、4割以上の方が、ご自宅で一緒に料理をされていることがわかりました。

フリーコメントでも、交代でお料理をされたり、分担が決まっていたりと、一緒に料理をする方や、手伝ってもらう方が多いことがうかがえました。

Q.あなたは、ご自宅でどなたかと料理を一緒にしたいと思いますか?

コメント
・お互い仕事をしているので、できる方がするというスタイル
・キッチンの広さに余裕があれば一緒にしたい
・したいとは思うが後片付けは結局自分になり余計に手間がかかるので大変
・一緒に料理をしたいわけではないが、手伝ってもらうのは歓迎
・みんなで食事を楽しみたいのでできれば全員で
・時間と気持ちに余裕があるときは、子どもたちと料理をしたい

「気が向いたときに一緒に料理をしたい(39%)」を含め、約6割の方は、一緒に料理をしたいと考えているようです。一方、「料理は1人でしたい」という方が28%と、後片付けのことを考えると悩ましい、手伝わなくてもいいから文句を言わないでほしい、など、1人で料理をする方が気が楽だという方や、料理はいいので配膳や後片付けをして欲しい、というコメントも目立ちました。

Q.キッチンのスタイルに関する共感度について

①から④は、以前から人気のキッチンにいながら家族と会話を楽しめる「対面キッチン」。①②③の開放性のある形状は、8割以上の方が共感できると回答されました。この中でもキッチンの周りを回遊できる①の「アイランドタイプ」が、「非常に」共感できるが24%と、圧倒的な人気となりました。

また、最近SNS等で人気のある⑤⑥のような比較的新しいスタイル(ダイニングテーブルをキッチンにくっつけたセンターキッチンタイプ)も、7割近い方が共感できる、を選択されています。キッチン=コミュニケーションの場という意識が広がっているようです。

一方、⑧クローズドキッチンは8割近くの方が共感できないという結果となりましたが、お料理は1人でしたいという方には最適なキッチンといえそうです。

Q.自宅で同居されている家族以外の方を招いて、食事をする機会はありますか?

Q.自宅で同居されている家族以外の方と食事をする場合は、どなたと食事をする機会がありますか?

Q.自宅に招く機会が少ないという方、その理由は何ですか?

コメント
・コロナ前は時々呼んでいたが、コロナをきっかけに人を呼ぶことがなくなった
・招かないのに来てしまう親戚がつらい
・ランチとフリードリンクでゆっくり話せるお店に行く方が気遣う事がないのでよく利用します
・今まで、招いてばかりいたのでそろそろ、疲れてきました
・子どもが成長してそう言った機会が少なくなった

約半数以上の方が「ほとんど機会がない(54%)」と回答されており、その理由としては「呼びたい人がいない(35%)」と圧倒的に多く、次いで「狭い」「掃除が面倒」「お料理が苦手」と続きました。

頻度としては、「年に1回/半年に1回」が合わせて30%、月に1回一緒に食事をされる方が10%と、定期的に一緒に食事をされている方が一定数いらっしゃり、その中でも、「同居していない家族・親戚」が57%と多いことがわかりました。

フリーコメントでは、お子様の成長を期に集う機会が減った方、年齢が上がるとともに減ってきた、というコメントが多く見受けられました。

Q.暮らしのかたちの共感度 ダイニング・キッチンのイメージについて

A.キッチンはみんなで料理を楽しむ場所です。
子どもや家族が自然と一緒に料理や手伝いをしたくなるようなみんなが集まってくるキッチン。お手伝い用の踏み台、並んで作業ができるスペース、ご飯を作っているのが自然と目に入るオープンキッチンで、みんなで楽しく、一緒にお料理ができたらいいですね。

B.キッチンは料理に集中するところです
キッチンは、効率よく料理に集中でき、多少散らかっていても目につきにくい、油の臭いも気にならない、黙々と料理ができる場所です。

C.キッチンは「ながら」時間を過ごすリラックスできる場所。
ただ食事の準備をするだけの場所と考えてはいません。調理をしながら晩酌、動画視聴、音楽を聴いたり、お気に入りのキッチンチェアでちょっと一休みしながらテレビや携帯を見たり、調理中の待ち時間にストレッチやエクササイズをしたりと、「ながら」活動やリラックスもできる場所です。

D.キッチンはインテリアの一部です
キッチンは、家のインテリア全体に影響を与えます。洗練されたデザインのキッチンは家全体の雰囲気を向上させ、料理をしていてもモチベーションがあがります。

E.キッチンはあえて南側、明るいキッチンがいい。
昔のように南側のキッチンはものが腐るという時代でもありません。明るく、庭にもすぐ出られるようなキッチンがいいですね。

F.自然とみんなが集まるダイニング・キッチンの前の大きなダイニング。
食事をするだけではなく、家族や友人が集ったり、仕事や勉強をしたり、人が集まりたくなる、まるでリビングのように常に人が集う場所がいいですね。リビングが小さくなっても、ダイニングは広いスペースにしたいです。

G.リビングで食事をします。
食事が終わってもその場でくつろげる、ダイニングテーブルに合わせられる「ダイニングソファ」で食事をします。あえてダイニングという空間はつくりません。食事の時間もくつろぎの時間もひとつの空間でするのが基本です。

H.床座の生活食事は居間の低い大きなテーブルでします。
基本は床座の生活。食事が終わったら、テレビの時間。クッションを頭に敷いて、床にゴロン、快適です。

「A.キッチンはみんなで料理を楽しむ場所です」「D.キッチンはインテリアの一部です」が9割の方が「共感できる」、次いで、「E.キッチンはあえて南側、明るいキッチンがいい」「F.自然とみんなが集まるダイニング・キッチンの前の大きなダイニング」は8割の方が「共感できる」と回答されています。

「H.床座の生活食事は居間の低い大きなテーブルでします」は57%と、「床座の生活」への共感度はそれほど高くはありませんでした。以前は、食事は床座が当たり前でしたが、時代や年齢なども影響し、ダイニングとのかかわり方も変化していることがうかがえました。

まとめ

コロナの影響で、家での食事の回数が増えたり、夫婦共働きが一般的となった今、1人で効率よく家事をこなす人、ご主人も料理を担当したり、家族でキッチンに立ったりするご家庭など、キッチンの在り方が家族の関係をよく表していることがうかがえました。
さらに、キッチンには、家事効率が良く家族とコミュニケーションがとりやすいこと、高いデザイン性の両方を求める傾向もみられました。

キッチンとダイニングとのかかわり方についても、時代や年齢なども影響し変化し、キッチンとダイニングテーブルに家族が集い、料理や食事、ひいては家族や友人と過ごす時間を楽しみたいという方が増えてきているようです。さらに、ダイニングやリビングとの関係によっても、キッチンのありかたも変わってくるようです。

新しい平屋の住まいかたを、キッチンを通してもう一度考えてみたいと思います。

次回のアンケートは、「寝室」と「自分の居場所」をテーマにお聞きする予定です。
みなさんは今、ご自宅に自分の居場所はありますか?

また、たくさんのご意見、お待ちしております。