第3期第10回「親と子の住まい方」について
第3期 2011年〜 | 2016.9.15
今回のアンケートでは、親と暮らすこと、子どもと暮らすことをテーマに、同居、近居、別居のあり方についてお聞きしました。たくさんのご参加ありがとうございました。
このアンケート結果を受けて、「近居」を想定した間取りをいくつかご提案しているアンケートも実施しましたので、ぜひご覧ください。
>第3期第11回「親と子で借りて住む、2つの部屋の間取りについてのアンケート」
●回答総数:19,744名
●実施期間:2016年6月16日(木)~ 6月23日(木)
回答者のプロフィール
同居の間取りについて
同居をしていない方(親世帯と子世帯が別々に住んでいる方)に、もし、親子で「同居」した場合に、玄関、トイレ、お風呂、キッチンをそれぞれ共有をしたいかどうか、その意向をお聞きしました。
子の立場での回答
親の立場での回答
親と子で同居をする際に、キッチンを共有するか別にするかどうかは、とても重要なポイントです。
キッチンは、家族の食事と大きく関わります。食事の仕方について、現在親と子で同居している方にはその実態を、同居をしていない方には、もし、親子で「同居」した場合についての回答を比較しました。
ここでも、一緒に食事をするかどうかについて、親よりも、子のほうが肯定的です。
近居の間取りについて
同居をしていない方(親世帯と子世帯が別々に住んでいる方)に、もし、親子で同じ集合住宅内で「近居」した場合の、住まいの間取りについてお聞きしました。
子の立場での回答
親の立場での回答
「同じ集合住宅内で『近居』した場合」とお聞きしましたが、「隣り合わせの部屋」「上下階の部屋」「バルコニー同士がつながる部屋」は、「これは『近居』ではなくほとんど『同居』である」、と判断されたといえるかもしれません。
また、もし、「近居」した場合の、親子で会う頻度についてお聞きしました。
「同居」のメリット・デメリットについて
同居をしていない方(親世帯と子世帯が別々に住んでいる方)と、現在親と子で同居している方、それぞれに「同居」のメリット・デメリットをお聞きしました。
メリットと思われること:同居をしている方のご意見
メリットと思われること:同居をしていない方のご意見
「家事の負担・分担」に関して、親と子ではメリットと感じる度合いに差があります。今回のアンケートでは、親世帯に家事・経済面の負担・分担が多くかかっている現状を表しているのかもしれません。
デメリットと思われること:同居をしている方のご意見
デメリットと思われること:同居をしていない方のご意見
全体的に見ても各項目で、実際に同居をしている人の方が、圧倒的にデメリットと感じている割合が少ないです。
その中で「家事の負担・分担」が、同居している親からは、最もデメリットと感じる割合の高い項目になっており、3世代同居の場合、子世帯が親世帯に家事の面で頼っている姿が浮かび上がっているといえるのではないでしょうか。
「近居」のメリット・デメリットについて
もし、親子で同じ集合住宅内で「近居」した場合のメリット・デメリットをお聞きしました。
メリットと思われること
デメリットと思われること
UR団地では「近居割」という、親世帯とその子世帯が同じ団地内や近くの団地で別々の住戸を借りる場合、家賃の割引をします、という制度があります。
団地での「近居」なら、それぞれの世帯がそれぞれのペースで無理なく、しかもお互いを補完しあいながら暮らせそうです。まだ実際の例は少ないかもしれませんが、「近居」は、親・子・孫の3世代が暮らすかたちとして、多くの人に受け入れられる可能性が高そうです。
今回のアンケートでは、親や、お子さんがいない方のデータも分析しておりますが、ご報告したレポートの全てには反映していません。同居・近居の特性をわかりやすく見せるためです。
みなさまからのデータは大切に扱わせていただき、今後の暮らし方の研究に活用させていただきます。
ご回答いただいたアンケートは、属性別に集計・分析をして傾向をつかむだけでなく、フリーコメントでいただいたご意見を担当者がすべてに目を通し、それぞれの立場・視点で読み込み、議論することで商品開発の参考にさせていただいています。貴重なご意見をありがとうございました。