第1期第2回「ライフスタイルについて」Vol. 2
第1期 2007年〜 | 2008.2.4
12月末に実施した、第2回目アンケート「ライフスタイルについてのアンケート Vol. 2」には、約4,500名の方からご回答をいただきました。ご協力いただき、誠にありがとうございました。
このアンケートでは、次の3つのことを中心にお聞きしました。
・夫婦はどのくらい、そしてどのようにして一緒に時間を過ごすのだろうか。
・仕事は家にもちかえるだろうか、またいつするのだろうか。
・近隣の人とどんなふうに関わっているのだろうか。
夫婦・仕事・近隣。皆さんにお答えいただいたアンケート結果をご覧ください。
2人で過ごす時間は、30~34歳になると少し減りはじめ、40代前半から少し上昇、50代後半から急激に長時間になります。
過ごしかたの1番は、テレビを見るが83.6%と最も高いという、興味深い結果となりました。現代人にとってテレビを見る行為は、1人ですることではなく、夫婦のコミュニケーションともいえるようです。ついで多いのは、子供と遊ぶ、それぞれの趣味を楽しむ、一緒に料理をする、食事の片付けをする、掃除をする、と続きました。2人で掃除するというのが意外にも多く、驚きました。たしかに、きれいな空間は気持ちのいいものですね。
【暮らしのかたちの提案】
料理を楽しむ夫婦にとってはオープンキッチンは必然でしょうし、一緒に片づけをすることも楽しいに違いありません、子育ての時間は意外と短く、2人の暮らしも40歳を過ぎる頃から考えるようです、そうなると、お互いの趣味の部屋も必要になるでしょう。夫婦で楽しく暮らすことは、何よりも大切なことではないでしょうか。
仕事は30代後半では徐々に家でするようになる傾向がみられます。50代前半ではなんと44.1%の人が家で仕事をしています。年齢とともに、仕事の内容が考えたり構想をまとめたりという質の仕事に変わり、場所を選ばないのかもしれませんし、会社では会議に追われ机に向かう時間がないのかもしれません。また、年とともに仕事が楽しく、ちょっとした時間でも、仕事と向き合いたくなるというのもありそうです。
【暮らしのかたちの提案】
家で仕事をするときはどのようにするのでしょうか。
書斎として個室をつくる、ちょっとしたコーナーをつくり家族の気配を感じながら仕事をする。大きなダイニングテーブルでするのもいいでしょう。また、ワイヤレスのLANがあれば、家中どこでも仕事ができます。ソファに座ったり、畳で寝転びながらパソコンを見るというのもありそうです。
1人で仕事をしたいけれども、同時に家族に囲まれて過ごしたい気持ちもあるでしょう。テレビがついていたり、音楽が流れていたりと、集中したいけれど、「ながら」で仕事をするというのもあるのではないでしょうか。
仕事の内容についても、家でするということは、会社と違い、興味のあることをじっくりインターネットで調べたり、仕事に関連する本を読んだりと、時間に追われずにでき、楽しい時間とも言えます。
実は、仕事をする空間づくりは、暮らしのなかに自分のここちよい空間を探すこと、家族とのほどよい距離を保てる空間や場所を見つけることなのかもしれません。さあ、あなたの一番快適な場所を探してみてください。
全体では希薄な付き合い方をしているという人が60%、親密だと答える人が40%、50代後半では、その比率が50%:50%となり、それ以降は親密な付き合いが増えていくようです。家にいる時間が増え、地域とのかかわりが多くなるので当然ともいえるでしょう。一方、若い世代は一見、希薄な近隣との付き合い方ですが、30代~40代では、一緒に食事をしたり(7.3%)、ホームパーティをする(4.7%)というのがやや目立ちます。
【暮らしのかたちの提案】
建築の間取りのことを考えると、夫婦の過ごし方でも注目される、オープンキッチンや大きなダイニングテーブルなどは活躍しそうです。また、お互いの子供を預かる(8.9%)という比率が多いことを考えると、近隣との関わり方は、子供たち同士の付き合い方が大きく影響しているようです。家族の成長の段階にあわせ、近隣との関わりも変わっていくのかもしれません。
近隣との付き合いは面倒なものかもしれませんが、付き合いをせずに過ごすわけにもいかないのが実情でしょう。近隣とほどよい関係を保つための家のつくりかた、例えば縁側のように、家の中まで入らずに会話ができるような空間を見直すこともあるかもしれません。年をとったときに、地域の中での関係がまったくないのも過ごしにくいと言えそうです。