vol.10 桜の家
「無印良品の家」で暮らす人を訪ねて愛知県西尾市へ。 フードディレクターの野村友里さんが、 笑顔とごちそうの「窓の家」に会いに行きました。

施工例 | 2012.7.10

プロローグ

風景のある暮らし。

そもそも家の定義とは、自然の中に壁や屋根を用いて場を囲う事で、外敵から身を守り、安心して、眠り、集う場所、というものである。

同じ屋根の下で寝食を共にする事により、絆を固め、生涯の大半を過ごすのが家というもの。たとえ都会にあったとしても、出来る限り自然を感じながら、自然の中で暮らしていると意識したいものである。

空の表情、木々の変化、時間を追うごとに変わる光の流れ。窓からの景色は、そこに暮らす人々に人間らしさを毎日そっと気づかせてくれるだろう。

今回訪問させていただいたKさんの家の中を流れる空気は、開放的だった。
家のどの角度からも窓の景色を感じられる暮らしの中で、きっと色んな事を見出されたのではないだろうか。一人の人間として、家族として、家という楽しみを最大限に楽しんでいるように感じた。

「雨が降ってきたね。」
「星が綺麗だから灯りを消して、
 話をしようよ。」

その様な暮らしぶりが楽しくて仕方がない、そんな豊かで人間らしい営みに触れた気がする。まるで帰りたくなるような家である。

神社の前に白く浮かび上がるように凛と佇むその家で、今日もきっと同じ空の下、Kさん一家は楽しく暮らしているに違いない。

野村友里|のむらゆり
フードディレクター
フードクリエイティブチーム「eatrip」を主宰。
ケータリングフードの演出や、料理教室、雑誌やラジオでの連載等を通して、食が持つ可能性を伝えている。
映画「eatrip」では初監督をつとめ現在DVD化されている。
また、レシピ本「eatlip gift」も出版。
Chez Panisseのシェフらと共に生産者・料理人・消費者をつなぐ参加型の食の体験イベントを開催する等、多岐に渡り活動している。
http://www.babajiji.com/