vol.3 季節を眺める家
「無印良品の家」で暮らす人を訪ねる長野への小旅行。
フードジャーナリスト、エッセイストの平松洋子さんが
イタリア料理店「トラットリア パパオルソ」シェフKさんの
「窓の家」に会いに行きました。

施工例 | 2010.8.16

エピローグ(編集後記)

窓越しの風景がくれる感動

二階のリビングにある「窓」を前に、思わず息をのんでしまいました。

その大きなフィックスの窓からは、庭に植えられたサトウカエデの黄緑が目に飛び込んできます。
真っ白い壁にその緑色が反射して、外と一体となっているのかと錯覚するほど鮮やかなものでした。
その向こうには青空が見えたり、雑木林の新緑が眩しかったり、田植えしたばかりの田んぼに打たれた水に太陽の光が反射してキラキラしていたり…
多彩な表情を見せる信州の風景は、本当に美しい…

これを「窓の家」の「窓」という装置を通して見るとその印象は何倍にも強調され、感動的なものになるのです。
まさに一幅の美しい絵画を見るようであり、また見える景色が刻々と変わるさまは、ドラマを見ているようでもあり…
「窓」には家の中から見える風景を劇的に見せる効果があるということを実感するひとときでした。

対談が終わると、自然と取材に参加した人全員の目線は窓の方へ引きつけられます。
そして自然と窓の辺りに集まり、窓越しの風景に浸っていました。
何気なく平松さんが、「雨が降っているのも眺めてみたいわね」とつぶやいたかと思ったら、やがて雷が鳴り始め、稲妻が光りもの凄い雨に。
信州の自然の神様が歓迎(?)してくれたのか、一日で晴天・曇・雨と全て違う表情を見ることができました。

Kさんのお宅はこのような素敵な場所に建っているだけでなく、写真の通り素敵なインテリアや手入れが行き届いたお庭など、ご自身の細やかな感性がすみずみまで行きわたっています。
かわいらしい小さな花器に、朝散歩して摘んでくるという野の花を生けてさりげなく飾る。こんなところからもKさんが日々の暮らしを楽しまれていることが垣間見えます。

シェフとフードジャーナリストという「料理」という共通点をお持ちのKさんと平松さんの対話。
お二人の視点は、この家から生まれる「暮らし」に向けられていました。
どんどん広がっていくお二人のお話をこのままずっと聞いていたい。私を含めたスタッフ全員がそう感じていたに違いありません。
みなさんはお二人の対話をどのように感じていただいたでしょうか。

Kさんの「窓の家」は私たちを楽しませ、感動をくれました。
そして、そこにある「暮らし」の豊かさを感じました。
次に会いに行く家でも、皆さんに無印良品の家から生まれるリアルな「暮らし」をお伝えできればと思います。
(E.K)