
もしもに役立つガス・水道設備の基礎知識|ガスメーター・水道メーター
みんなでつくる住まいの手引き | 2025.5.29
「みんなでつくる住まいの手引き」では、快適な暮らしに役立つ知識や住まいを長持ちさせる適切なお手入れ方法をお伝えします。無印良品の家のスタッフによるノウハウと、実際のご入居者さまのアイデアもご紹介します。
あなたも一緒に「賢い住まい手」を目指しましょう。
今回のテーマは「もしもに役立つガス・水道設備の基礎知識」。住まい手のみなさんにインフラをご家庭で安全に使い続けていただくために、ガスメーター・水道メーターの基礎知識をご紹介します。異常が見られる場合や災害時など、もしものときに慌てないためにぜひ知っておきましょう。
1.無印良品の家の住まい手にガスメーター・水道メーターについて聞いてみました。
2.ガスメーターのしくみ
3.水道メーターのしくみ
4.もしもに役立つガス・水道設備の防災対策
1.無印良品の家の住まい手にガスメーター・水道メーターについて聞いてみました。
無印良品の家の住まい手のみなさんに、お住まいのガスメーター・水道メーターに関するアンケートを実施しました。それぞれ「設置場所を知っていますか?」という質問には「知っている」と答えた方は全体の約8割。多数の方が把握しているという結果でした。ご家族全員が設置場所を知っておくと、もしものときも安心ですね。
(アンケート:2025年5月インスタグラムにて実施)
Q.ご自宅のガスメーターの場所を知っていますか?
Q.ご自宅の水道メーターの場所を知っていますか?
2.ガスメーターのしくみ
ガスを安全に供給するために重要な役割を果たしているのがガスメーター(マイコンメーター)です。使用量の計測・表示や異常時の自動遮断機能などを備えています。
Q.ガスメーターはどこに設置されている?
戸建ての場合は屋外の玄関付近などの壁、集合住宅は玄関脇や共有廊下のメーターボックス内や屋外の壁に設置されています。ご家族みなさんで確認しておくと安心です。
Q.ガス警報器の設置は必要?
学校や病院、ホテルなど一定の規模や条件を満たす施設では、ガス警報器の設置が法律で義務付けられています。一般家庭に設置義務はありませんが、防災の観点から検討してもよいでしょう。
ガスメーターの自動遮断機能とは?
異常を検知すると、安全のためにガスを自動で遮断してランプの点滅などで警報を表示します。
※ガスメーターはすべての事故を防止するものではありません。ガスの異常に気が付いたら、すぐにガスを止めてガス会社へご連絡ください。
自動遮断機能が起動する例
・震度5以上の地震
・一定量を超える多量のガスが流れた場合
・長時間、一定量のガスが所定の時間以上流れ続けた場合
・使用中にガスの圧力が所定の値を下回った場合
・警報器・不完全燃焼警報器が作動した場合(警報器と連動している場合)
3.水道メーターのしくみ
水道の使用量を計測・表示すると共に、水漏れのチェックにも役立つのが水道メーターです。
Q.水道メーターはどこに設置されている?
戸建て住宅は、駐車場や庭など、地面に埋め込まれたボックス内に設置されています。集合住宅の多くは、共有廊下のメーターボックスに設置されています。
水漏れかな?と思ったら水道メーターをチェック
心当たりがないのに水道料金が急に高くなった場合は、水道メーターを確認してみましょう。水道メーターには「パイロット」と呼ばれる小さなコマ状の部品がついており(水道メーターのイラストを参照)、ごく微量でも水を使うとパイロットが動きます。
漏水が心配な場合は、敷地内のすべての蛇口を完全に閉めた後、パイロットに動きがないかチェックします。動いていたら漏水の可能性があります。建築会社(緊急性が高い場合は水道局)へ相談しましょう。
4.もしもに役立つガス・水道設備の防災対策
災害が起きた際には、被害を最小限に抑えるための対応が大切です。住まいのインフラ設備について、もしもの時にどのような対策が必要なのかを知っておきましょう。
(参考:政府広報オンライン)
ガスの防災対策(ガス栓・ガスメーター)
災害が起きたら
身の安全を最優先に、可能な範囲でガス栓とガスメーターの元栓を閉めます。万が一ガスのにおいがしたら、点火したり換気扇や電気のスイッチには絶対にさわらず、窓を開けましょう。ガス漏れの可能性がある場合は、身の安全を確保した後になるべく早くガス会社へ連絡しましょう。
災害がおさまったあと
ガスメーターを操作してガスを復帰させます。災害によって設備が破損し、ガスが漏れている可能性もあります。ガス漏れは爆発や火災の危険性もありますので、ガスを復帰させる前に必ず以下の項目をチェックしましょう。
□ガスのにおいの有無を確認。におう場合は窓を開け、火は使わずにガス会社へ連絡しましょう。
□プロパンガスの場合は、ガスボンベに異変がないか、位置のズレがないかなどを点検します。ガスボンベが元の位置からずれている場合は、復帰させる前にガス会社へ点検を依頼しましょう。
ガスの復帰方法|都市ガスの場合




ガスの復帰方法|プロパンガスの場合




※復帰方法について、くわしくはガス会社の情報をご確認ください。ガスが出ない場合は、ガスメーターの安全機能が作動して停止している場合もあります。ガス会社へ相談しましょう。
水道の防災対策(元栓・各設備の止水栓)
災害が起きたら
断水すると泥や濁水が住宅の水道管に侵入する可能性があります。水道の元栓を「時計回り」にひねって閉めましょう。水廻りの設備が故障する場合もあるため、トイレや洗濯機、給湯器の止水栓も閉めておきましょう。
災害がおさまった後
水道が復旧した直後は水が濁っていることがあります。十分に水を流してから使用するようにしましょう(井戸水をお使いの場合は、浸水すると井戸水が細菌などで汚染されている可能性があります。必ず水質検査を受けて安全が確認されてから使いましょう)。
下水道とつながっていれば特に必要ありませんが、築年数の古い物件などは、生活排水を処理する浄化槽が設置されている場合があります。浄化槽に異常があると汚水が漏れる恐れがあるため、トイレを使用する前に浄化槽が使えるかどうかを確認しましょう。