夏を快適に過ごす住まいの暑さ対策(室内編)
みんなでつくる住まいの手引き | 2024.6.26
「みんなでつくる住まいの手引き」では、快適な暮らしに役立つ知識や住まいを長持ちさせる適切なお手入れ方法をお伝えします。無印良品の家のスタッフによるノウハウと、実際のご入居者さまのアイデアもご紹介します。
あなたも一緒に「賢い住まい手」を目指しましょう。
夏といえば晴れ渡る青空に元気をもらえる季節ですが、うだるような暑さは悩ましいですね。
住まいの暑さ対策としては、まず断熱性能の高い家を選ぶことが重要ですが、日常生活の工夫次第でさらに快適に過ごせます。今回のテーマは「住まいの暑さ対策(室内編)」。エアコンに頼らず、お財布にも環境にもやさしい室内の工夫をご紹介します。
1.「住居」での熱中症に注意
2.今年の暑さ、どうですか?
3.暑さ対策は「窓まわり」から
4.今すぐできる6つのひんやり習慣
5.無印良品の快温維持アイテム
1.「住居」での熱中症に注意
熱中症と聞くと「屋外で運動をしすぎた」や「暑い場所に長時間いた」などの理由を連想しがちですが、実は住居にいて発症するケースが多いのです。
消防庁の調べによると、令和5年5月から9月の間で熱中症により救急搬送された人は91,467人。そのうち発生場所別の割合を見てみると最も多いのは「住居」で、39.9%(36,541人)にも上ることが分かりました。
住居で熱中症になると考えられる理由
予想外の室温上昇
室内は屋外に比べると湿気や熱気がこもりやすいため、気づかぬ間に室温や湿度が上がっている場合があります。特に気温が高まる昼間や、防犯上の理由で窓を閉める就寝時間帯は要注意です。
お年寄りの温度感覚
お年寄りは温度に対する感覚が鈍ってくるため、高温多湿の部屋で長時間過ごしてしまう危険があります。
家の中にいれば飲み物もあるし冷房もつけられる、と安心しがちですが、その油断が室内のリスクともいえます。夏を健やかに過ごすためには、住まいの暑さ対策がとっても大切なんです。
2.今年の暑さ、どうですか?
2024年は5月中旬から汗ばむ日がちらほら。無印良品の家の住まい手のみなさんはどのように過ごしているのでしょうか?住まいの暑さ事情を伺いました。(アンケート:2024年6月インスタグラムにて実施)
アンケートを実施した6月中頃の時点で、およそ6割の方が「エアコンを使い始めた」と回答。「一室空間なので電気代も安く、寒暖差もないので悩みがない」という方がいる一方で、窓からの日差しや2階部分の暑さなどのお悩みがある方もいらっしゃいました。
Q.住まいの暑さ対策で悩みはありますか?
・一階と二階の温度差。吹き抜けをうまく空気が循環してくれない
・窓が大きいので、直射日光が入ると暑い
・窓からの日差し対策
3.暑さ対策は「窓まわり」から
家の中で最も暑さの影響を受けるのが、開口部である「窓まわり」です。室内を涼しく保つには、正しい換気と窓廻りのアイテムの使い方・選び方といった工夫が効果的です。
正しい換気とは?
24時間換気システムを正しく使う
たまに電源を切ったり、給気口を閉じたりしていませんか?24時間換気システムは、室内の空気を循環してくれる大切な設備です。正しい使用方法で換気を行いましょう。
窓の開け方(自然換気)
一番大切なのは「空気の通り道をつくること」。窓の多い戸建て住宅は対角線上にある窓を開けましょう。マンションなど窓が少ない住宅は、玄関ドアとお部屋の窓を同時に開けるといいでしょう。サーキュレーターや扇風機を外に向けて回すとさらに効果的です。
住まいの正しい換気方法は過去のコラムで詳しくご紹介しています。
ブラインド・カーテンの使い方
窓の日差しの出入りをコントロールするためにブラインドやカーテンを上手に使いましょう。
ブラインド
スラット(羽根)の角度により光を反射して熱の侵入を防ぎ、日差しや西日を遮る暑さ対策となります。日差しが気になるときは、スラット(羽根)を外向きに傾けます(下から上に向かって日が差し込む)。日射の当たり具合をみて角度を調節しましょう。
カーテン
窓とカーテンの間の密閉性を高めることがポイントです。密閉性を高めると空気の層が生まれ、熱気の侵入を防いでくれます。密閉性を高めるには、四方にスキマをつくらず、床につくぐらいの長さで使うといいでしょう。カーテンの長さを調節できるアジャスターが便利です。エアコンをつける際はカーテンを閉めると効率がアップします。
暑い時期のカーテンの選び方
カーテンは生地によって外気の侵入率が大きく変わります。薄手のレースカーテンと厚手のカーテンを併用することで防熱性も高まり、冷房効果も上がります。エアコンの設定温度を1℃下げると消費電力が10%下がると言われていますから、節電対策として有効です。
厚手のカーテン生地は、織りのしっかりした目の詰まったものがおすすめです。「断熱カーテン」や、光を遮る効果のある「遮光カーテン」など、機能性に優れたカーテンを選びましょう。
暑さ対策になる無印良品のカーテン
「二重織」「ドビー織」の厚手カーテン
遮光効果があり厚い生地でつくられているため、外からの熱を通しづらいカーテンです。遮光効果によって部屋の熱上昇を抑えて冷房効率を高めることができます。
レースカーテン
遮熱効果のあるカーテンを複数展開しています。遮熱カーテンは窓から入る熱を抑えると同時に、冷房による涼しい空気も逃がしにくくします。室内の暑さを完全に抑えることはできませんが、一定の温度上昇を抑え、冷房を使う際も冷えるまでの時間が短縮できます。
特殊な糸を編み込み、外からの熱を通しにくくしています。同時に裏面にはブライト糸を使用し、明るい時間帯は外から見えにくく仕上げました。防炎機能付きです。
洗濯可能(ネット使用)
4.今すぐできる6つのひんやり習慣
日常の習慣を少し変えるだけでも、住まいの暑さ対策になります。同時に節電や夏の楽しみにつながる習慣もありますので、ぜひ取り入れてみてください。
カーテンを閉めておけば昼間に余計な熱を室内に溜め込まず、帰宅時の不快な暑さが和らぎます。
エアコンをつける前のひと工夫。帰宅したら、まず窓を開けて室内の暖まった空気を逃がしましょう。扇風機やサーキュレーターを使うと効果的です。暖かい空気を排出後にエアコンをつければ、室内が冷えやすく節電にもなります。
夜は気温が下がり、窓を開けるだけで十分涼しい場合もあります。エアコンをつける前に外の気温や風の強さを確認してみましょう。
キッチンで火を使う時間が長くなるほど、部屋も暑くなります。電子レンジを活用するなどして調理時間を時短すると暑さ対策になります。
うちわの風はエアコンや扇風機の風よりも体に優しいものです。風速1m/秒の風で体感温度は1度下がるといわれますが、うちわの風は通常2m/秒ほどの速さ。節電を兼ねた暑さ対策になりますから、無理のない範囲でうちわも活用しましょう。
日本の夏の定番である風鈴。物理的に温度や湿度を下げるものではありませんが、目と耳から涼感を与えてくれます。夏をポジティブに楽しむ習慣として大切にしたい文化です。
無印良品の家で暮らすみなさんが行っている室内の暑さ対策を聞いてみました。
・2階で無印良品のサーキュレーターを回すようにした。風が遠くまで届いて冷やされている感じがする。
・遮熱カーテンを導入しています
・クーラーをつける。27℃設定でかなり涼しくなります。
・エアコンはほぼ自動運転にしておく。
・除湿機をつける
5.無印良品の快温維持アイテム
快適と感じる温度は人それぞれ。同じ気温でも快適な人とそうでない人がいますよね。自分にとって心地よい温度=快温をキープするには、ひんやりアイテムの活用が便利です。
寝苦しい夜が多い夏は、自分の快適にあった寝具を素材から選んだり、気持ち的にも涼しくなるような、快適に過ごす工夫をみつけてみましょう。
①冷感加工の寝具
寝苦しい熱帯夜には冷感素材を使ったふとんや枕パッド、敷きパッドなどが便利です。
②冷やしておいしい食品
「暑くて食欲がわかないな」という時におすすめ。「冷やして食べるカレー」シリーズは無印良品の人気商品です。
③身に着けるアイテム・ミスト
ネッククーラーや冷感ミストなどは、室内外問わず使えるアイテム。お風呂上りなどに使うと快適です。
家づくりをご検討中の方へ
暑い夏も快適な住まいにするには、高性能な家づくりがベストです。
無印良品の家は、暑い夏も快適に過ごせる高性能な家づくりが特長です。国内トップクラスの断熱性能(断熱性能等級6〜7)や一次エネルギー消費量等級6(最高ランク)を実現しています。
また、立地環境に合う最適な家を建てるため、独自の室内環境シミュレーション「+AIR(プラスエアー)」を導入しています。
ご興味のある方は、ぜひお近くのモデルハウスまでお問い合わせください。